この記事ではショートトラックとスピードスケートの違いについてみていきます。どちらもスケートで冬のオリンピックのイメージがあるよな。最大の違いはリンクの長さにありますが、ルールや道具・選手の特徴にも違いがあるみたいです。今回はそんな2つのスケート競技の違いを、ルールから確認しつつ、スポーツ好きなライター斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

ショートトラックとスピードスケートの違いとは?

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冬のオリンピックの花形競技であるスケート。一口にスケートといってもショートトラックとスピードスケートの2つに分けられています。どちらも氷の上をスケートで滑る競技ですが、一番の違いはリンクの長さ。リンクが違うことによってルール、道具、そして選手の特徴にも様々な違いがあるので順番に見ていきましょう。

ショートトラックのリンク

ショートトラックとスピードスケートの最大の違いはリンクの大きさと言ってよいでしょう。ショートトラックのリンクは1周が111.12m。ショートトラックは1周が短いためコーナーでのターンが多くなりますね。

コーナー部にはトラックマーカーと呼ばれるブロックが置かれていて、その外側を通過しなくてはならないのです。直線部は何も置かれていないため、内側を走って前の選手を追い越すことも可能。

スピードスケートのリンク

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スピードスケートのリンクは1周400mとなっています。スピードスケートは直線部が長く、コーナーの半径も大きいためスピードが出しやすいという特徴がありますね。コースはインとアウトに分かれていて事前に決められた順番で1周ごとに入れ替わりながら滑ります。

その他の違い

ショートトラックとスピードスケートはリンクの大きさと滑り方が違いました。このことにより、ルールや道具、競技選手の特徴まで違ってきます。

1.ルール

ショートトラックは複数名が同時にスタートします。予選では上位2名の選手が勝ち抜きで次のラウンドに進む。決勝では先着順で順位を決定します。

スピードスケートは一部を除き、2名が同時にスタート。全員が滑り終えたときに上位の選手が次のラウンドに進むことができるのです。決勝では予選タイムの順番にペアとなって滑るため、同じレベルの選手が競い合って滑っているように見えますね。そしてタイムの順番で順位が決定するのです

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2.道具

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ショートトラックはコーナーが多く、転倒によるけがのリスクがあるためヘルメットを着用します。俊敏な滑走を可能にするために靴も硬い材質でできていて、ブレードが30cmから45cmと短め。

これに対してスピードスケートの靴はショートトラックよりも柔軟性があり、ブレードも40cmから55cmと長いものが使われます。靴とブレードは前方で蝶番によって接続されているので踵(かかと)がブレードから離れるようになっていますね。足を前に踏み出すときにブレードと氷が長く接触するため力を効率よく伝えることができるのです。

3.選手の特徴

ショートトラックはコーナーが多く、細かなターンと一瞬の加速で相手を追い抜くことが求められます。走行中の重心を低くとり、小回りが利く選手が有利。

スピードスケートは強い力で加速することが求められるので長身でパワーのあるタイプの選手が活躍していますね。特に5000mや10000mといった長距離では足が長く一歩を大きくとることができる選手が有利となることが多いのです。

競技観戦のポイントを知ろう!

ショートトラックとスピードスケートではリンク、ルール、道具、選手の特徴と様々な違いがありました。これらをふまえて、競技観戦のポイントを確認していきましょう。

ショートトラックの観戦のポイント

ショートトラックは何といってもコーナーと直線部での目まぐるしい展開が醍醐味です。序盤の位置取りから残りの周回数を意識して滑っていますね。

タイムを競うわけではないので、あえてゆっくり滑るときや、序盤から先行逃げ切りを図る選手もいるため、その時々でレース展開が全く異なります。最終的に上位にいた選手が勝ちなのでこの駆け引きがポイント。接触による転倒も多く、手に汗握る展開が魅力です。

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スピードスケートの観戦のポイント

スピードスケートはタイムを競うので、スタートでの加速がまずはポイント。その後のコーナーリングでスピードを維持しストレートに戻った時の伸びが見ていて気持ちいですね。短距離ではあっという間に勝負がつくので目が離せません。

競技の違いを知って、魅力を楽しもう!

氷の上をスケートで滑るショートトラックとスピードスケートは、リンクの違いによって使う道具や戦略に違いがありました。これらによって競技選手の特徴も違ってくるのはとても興味深いですね。2つの競技の違いを知ることで、これまでよりも深い視点で観戦したいものです。

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雑学

3分で簡単にわかる!ショートトラックとスピードスケートの違い!ルールや道具の違い・観戦のポイントもスポーツ好きライターが詳しく解説

2.道具

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ショートトラックはコーナーが多く、転倒によるけがのリスクがあるためヘルメットを着用します。俊敏な滑走を可能にするために靴も硬い材質でできていて、ブレードが30cmから45cmと短め。

これに対してスピードスケートの靴はショートトラックよりも柔軟性があり、ブレードも40cmから55cmと長いものが使われます。靴とブレードは前方で蝶番によって接続されているので踵(かかと)がブレードから離れるようになっていますね。足を前に踏み出すときにブレードと氷が長く接触するため力を効率よく伝えることができるのです。

3.選手の特徴

ショートトラックはコーナーが多く、細かなターンと一瞬の加速で相手を追い抜くことが求められます。走行中の重心を低くとり、小回りが利く選手が有利。

スピードスケートは強い力で加速することが求められるので長身でパワーのあるタイプの選手が活躍していますね。特に5000mや10000mといった長距離では足が長く一歩を大きくとることができる選手が有利となることが多いのです。

競技観戦のポイントを知ろう!

ショートトラックとスピードスケートではリンク、ルール、道具、選手の特徴と様々な違いがありました。これらをふまえて、競技観戦のポイントを確認していきましょう。

ショートトラックの観戦のポイント

ショートトラックは何といってもコーナーと直線部での目まぐるしい展開が醍醐味です。序盤の位置取りから残りの周回数を意識して滑っていますね。

タイムを競うわけではないので、あえてゆっくり滑るときや、序盤から先行逃げ切りを図る選手もいるため、その時々でレース展開が全く異なります。最終的に上位にいた選手が勝ちなのでこの駆け引きがポイント。接触による転倒も多く、手に汗握る展開が魅力です。

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