簡単でわかりやすい!綜合と総合の違いとは?漢字の意味から使い分けまで現役塾講師がわかりやすく解説
「綜」と「総」の使い分け
漢字の「綜」と「総」には使い分けなくてはならない場面があります。ですので、ここまではそれぞれの漢字の意味について着目してきましたが、ここからは「綜」と「総」の使い分けについて説明しましょう。
入りまじるのは「綜」
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さきほど漢字の解説のときにも説明しましたが、「綜」という字には「まじる」や「入りまじる」といった意味があります。しかし「総」という字にはそのような意味はありません。ですので、「まじる」や「入りまじる」といったニュアンスのある「錯綜(さくそう)」という単語などでは「綜」の字が使われますし、「総」の字を使うのは間違いです。
「ふさ」と読むのは「総」
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「総」の意味が糸を一つにまとめることである事については説明しましたが、たくさんの糸をまとめた飾りのことを「ふさ」と呼ぶことがありますよね。この「ふさ」を漢字で書きなさいと言われると、多くの人は「房」という字を書くかと思いますが、実は「総」という漢字にもその「ふさ」という意味と読みがあります。一方の「綜」にはこのような読みはありませんので、注意しましょう。
「そうごう」を漢字にするときはどっちがいいの?
「綜合」と「総合」は、どちらも色々なものを一つに合わせたりまとめることを表し、意味の上では差がないことは説明しましたね。では皆さんが「そうごう」を漢字で書くときにはどちらを使っても問題ないのでしょうか?結論から言うと、「綜合」も間違いではないものの、「総合」を書いた方が無難と言えます。
なぜなら、「総」という漢字は、日常で使う漢字の目安となっている常用漢字に含まれていますが、「綜」という字はその常用外とされている字だからです。常用漢字というのは義務教育である中学校を卒業するまでに一通り習うため、「綜合」よりも「総合」の方がより多くの人に意味や読み方が伝わります。ですので、「そうごう」を漢字で書く時には「総合」の方を使うようにしましょう。
日常では「総合」を使った方が無難!
「綜合」と「総合」は、いろいろなものを一つに合わせたり、まとめることに対して使われ、意味の上では違いがないものの、それぞれに使われている「綜」と「総」という字には細かい違いがあることを理解していただけたかと思います。また、「綜合」と「総合」はどちらを書いても間違いではありませんが、常用漢字なのは「総」の方なので、特別な理由でもない限り、「総合」の方を使うようにしましょう。