この記事では淡水魚と海水魚の違いについてみていきます。淡水魚と海水魚は見た目では判断しづらいものですね。ずばり違いはすむ場所なんです。そのすむ場所によって体のしくみがちがってくるんです。また淡水、海水のどちらでもすむことができる魚もいるんです。淡水魚、海水魚の種類や人気のアクアリウムについても雑学好きライターtotoと一緒に解説していきます。

ライター/toto

中高生男子を育てる主婦。日常で子供達が使う聞きなれないことばや新語などを調べてはインプットして楽しんでいる。普段は違いがよくわからないままやりすごしていることばのちがいを、丁寧にわかりやすく説明していく。

淡水魚と海水魚の違いとは?

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淡水魚と海水魚は、見た目だけでは見分けにくいものです。しかし、すむことのできる環境が違うのですよ。すむ場所の水の塩分濃度が違うのです。水の塩分濃度のため浸透圧の力が働き、それが魚の体のしくみにも違いをもたらしているのです。淡水魚と海水魚の体のしくみの違いについて詳しくみていきましょう。

塩分濃度による浸透圧とは?

浸透圧とは違う濃度の液体が隣り合った時に、濃度が一定になるように濃い濃度の液体の方へ薄い濃度の液体が移動する力のことです

なめくじに塩をかけると、なめくじから水分がでて、なめくじが干からびて死んでしまいますよね。またきゅうりを輪切りにして、それに塩をかけるとたくさんの水分がでてきますよね。これらはどちらも塩分の濃い方に水分が移動しておこる浸透圧によるものなんですよ。

淡水魚:ほとんど水をとらず、大量の尿をだす

淡水魚の体液の塩分濃度は0.7%から0.9%ぐらいで、0.5%以下の塩分濃度の水中にすみます。つまり体液の方が塩分濃度が高いために、浸透圧によって水分が大量に体内に入ってきますよね。そのため淡水魚はほとんど水を飲まず、大量の尿を出して、体内の浸透圧を調節しているのです

海水魚:大量の水をとり、少量の尿をだす

海水魚の体液の塩分濃度は1.5%ぐらいで、塩分濃度3.5%ほどの海水にすみます。つまり海水の方が体液の塩分濃度より高いため、海水魚の体内の水分が海水の方に流れてしまうのです。そのため海水魚は大量の水を飲み、エラから塩分を出したり、塩分濃度の高い少量の尿を出して体内の浸透圧を調節しているのですよ。

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淡水魚と海水魚の種類と、回遊魚について

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淡水魚と海水魚は、生息域が水の塩分濃度により違いましたよね。水域は「淡水域」「海水域」、そして淡水と海水が混じり合う河口などにみられる「汽水域」に大きく分けられます。それぞれに生態系をもち、すむ魚が違うのです。淡水魚と海水魚の種類、汽水域にすむ魚、また川と海を行き来する回遊魚についてもみていきましょう。

淡水魚の種類

淡水魚にはコイ、フナ、ドジョウ、ブラックバスなどがいます。金魚やエンゼルフィッシュ、ネオンテトラなども淡水魚です。水流がほとんどない川や湖にすんでいます。また淡水でも海水でも体内の塩分濃度や水分量を調節できる汽水魚には、ミドリフグやボラ、スズキなどがいますよ。

海水魚の種類

海水魚にはマグロ、タイ、イワシ、カレイ、ヒラメ、サメなどがいます。クマノミやチョウチョウウオなども海水魚に分類されますね。波などで水流がある場所を好みますが、海水中は水温などの環境が安定しているため、環境の変化に弱い魚が多いのですよ。

回遊魚とは?

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回遊魚には下記のように2種類あります。ここでは川と海を行き来する回遊魚についてみていきましょう。海の中を回遊する魚は海水魚に分類しているので注意してください。

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1.産卵や成長期、季節によって川と海を行き来する魚
2.季節によってや、餌や適切な水温を求めて海の中を回遊する魚

川と海を行き来する回遊魚にはウナギ、アユ、マス、サケなどがいます。ウナギは普段は川で生活していますが、産卵期には海に戻るのですよ。生まれたこどもがまた川をのぼるのです。

またサケは普段は海で生活していますが、産卵期にはサケが生まれた川に戻ってきます。これは母川回帰(ぼせんかいき)と呼ばれ、生まれた川の匂いをサケが覚えているのではないかと言われているのです。さらに産卵に関係なく海と川を行き来する魚ではヨシノボリやアユが有名ですよ。

癒しの空間アクアリウム

近年自宅で過ごす時間が増え、自宅に水槽を置いて、自分の思いのつまった癒しの空間をつくるアクアリウムが人気です。アクアリウムでは海水の熱帯魚であるクマノミやチョウチョウウオなどもいますが、育てやすさから一般的には淡水の熱帯魚が人気です。アクアリウムをつくる際の注意点や、おすすめの魚についてもみていきましょう!

アクアリウムの注意点

アクアリウムは水槽の中に自然の生態系をつくり、育てることでした。淡水魚と海水魚が同じ場所にすめないように、同じ水槽の中で淡水魚と海水魚は一緒に育てることはできません。また魚にも性格があり、攻撃的な魚を小さい魚や穏やかな魚と一緒にすると食べ尽くされてしまいます!

海水魚は人工海水の水質維持などがたいへんですが、色とりどりのサンゴやエビなどと一緒に育てる楽しみがあります。淡水魚は水草と一緒に育てましょう!

アクアリウムにおすすめの魚

アクアリウムのためにそろえる魚をみていきます。はじめての人は価格が安く、病気に強い魚がおすすめです。またやさしい性格のものが育てやすいですね。

からだ全体が青白く尾が赤いネオンテトラや、多くの美しい色のものがあるメダカ、水槽のコケ掃除をしてくれるヤマトヌマエビが人気です。

美しい色のグッピーも人気ですが、大変繁殖力のある魚なのでオスとメスを一緒にしないなど工夫が必要ですよ。また大きなヒレで優雅に泳ぐエンゼルフィッシュは、肉食で攻撃的な性格ですので、小さな魚やエビは食べられてしまいますので注意しましょう!

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淡水魚と海水魚の違いは浸透圧によるものだった

淡水魚は体液より塩分濃度が低い水にすむ魚でした。一方、海水魚は体液より塩分濃度が低い水にすむ魚でしたね。体内の浸透圧を調節し、すむ場所に適応するためにそれぞれ違うからだのしくみを持っているのです

またアクアリウムでは、環境整備しやすい淡水魚が人気です。まずは小さな水槽に、病気に強く穏やかな性格の魚をそろえて楽しんでみましょう!

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3分で簡単にわかる淡水魚と海水魚の違い!体のしくみや種類、アクアリウムについても雑学好き主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では淡水魚と海水魚の違いについてみていきます。淡水魚と海水魚は見た目では判断しづらいものですね。ずばり違いはすむ場所なんです。そのすむ場所によって体のしくみがちがってくるんです。また淡水、海水のどちらでもすむことができる魚もいるんです。淡水魚、海水魚の種類や人気のアクアリウムについても雑学好きライターtotoと一緒に解説していきます。

ライター/toto

中高生男子を育てる主婦。日常で子供達が使う聞きなれないことばや新語などを調べてはインプットして楽しんでいる。普段は違いがよくわからないままやりすごしていることばのちがいを、丁寧にわかりやすく説明していく。

淡水魚と海水魚の違いとは?

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淡水魚と海水魚は、見た目だけでは見分けにくいものです。しかし、すむことのできる環境が違うのですよ。すむ場所の水の塩分濃度が違うのです。水の塩分濃度のため浸透圧の力が働き、それが魚の体のしくみにも違いをもたらしているのです。淡水魚と海水魚の体のしくみの違いについて詳しくみていきましょう。

塩分濃度による浸透圧とは?

浸透圧とは違う濃度の液体が隣り合った時に、濃度が一定になるように濃い濃度の液体の方へ薄い濃度の液体が移動する力のことです

なめくじに塩をかけると、なめくじから水分がでて、なめくじが干からびて死んでしまいますよね。またきゅうりを輪切りにして、それに塩をかけるとたくさんの水分がでてきますよね。これらはどちらも塩分の濃い方に水分が移動しておこる浸透圧によるものなんですよ。

淡水魚:ほとんど水をとらず、大量の尿をだす

淡水魚の体液の塩分濃度は0.7%から0.9%ぐらいで、0.5%以下の塩分濃度の水中にすみます。つまり体液の方が塩分濃度が高いために、浸透圧によって水分が大量に体内に入ってきますよね。そのため淡水魚はほとんど水を飲まず、大量の尿を出して、体内の浸透圧を調節しているのです

海水魚:大量の水をとり、少量の尿をだす

海水魚の体液の塩分濃度は1.5%ぐらいで、塩分濃度3.5%ほどの海水にすみます。つまり海水の方が体液の塩分濃度より高いため、海水魚の体内の水分が海水の方に流れてしまうのです。そのため海水魚は大量の水を飲み、エラから塩分を出したり、塩分濃度の高い少量の尿を出して体内の浸透圧を調節しているのですよ。

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