この記事では浴衣と着流しの違いについてみていきます。どちらも暑い時期に着用する着物を指していうイメージがあるよな。ただし、近年では着物を着慣れない人が多くて細かな着物の種類と着用の仕方、性別について異なる部分について分からずに戸惑ってしまうこともあるようです。今回はそんな着物に関する言葉について、文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

着流しというと男性の着物にしか言わないのはなぜかと、不思議に思った文学部卒ライター。

浴衣と着流しの違い

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浴衣と着流しの異なる点について、浴衣は着物の種類のことですが、着流しは着用の仕方を表します。両方とも正式な礼装ではなく、気軽な場で用いられる着物です。結婚式などの招待客、卒業式などのハレの場では失礼になるので、あくまでも日常着として着用しましょう。

浴衣とは?

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浴衣はもともと「湯帷子」(ゆかたびら)が由来となった語。「湯帷子」とは、体を洗い清めた後に着用した麻生地の着物という意味です。現在の浴衣の生地は、麻の他に、綿、ポリエステルなどの化学繊維、化学繊維と綿生地の混紡など。

昔は藍染めの紺地に白い模様が中心でしたが、パステル系、派手な柄など、男女ともにバリエーションが豊かになってきています。浴衣の布幅は約36cmほどのものが主流でした。体格の良い男性向けに40cm幅のものも作られています。反物の長さは約10~12mほどのものが多いです。

1.湯上がりに着用する着物

もともとの意味から、湯上がりに着る単衣(ひとえ)の着物のことをいいます。一枚仕立てで、本来は肌襦袢(はだじゅばん)を着用せずにそのまま素肌に着ていました。肌襦袢は和服用の下着のことです。現在では、そのまま着用すると皮脂汚れなどの付着が気になる方もいて、肌襦袢を付ける方もいるようですね。

浴衣に合わせるには、女性は幅が狭い半幅帯(はんはばおび)で男性は兵児帯(へこおび)をする、素足に下駄を履くのが基本です。

2.夏のカジュアル着

浴衣は夏のカジュアル着としても利用できます。本来は、昼のお出かけ用にするとマナー違反で、風呂上がりの衣服なので夕方以降の散歩用とされていました。現在では、気軽なおしゃれ着としてあまり問題にならないようですね。

夏祭り盆踊り、夕涼みなどの他、ライブスポーツ観戦でも浴衣を着ていく人もいます。野球場では浴衣デーと称して、浴衣での観戦をする方に優待サービスを実施している球団もありますよ。

\次のページで「着流しとは?」を解説!/

着流しとは?

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着流しとは、男性の略装の1つ。もともとは、袴(はかま)や羽織(はおり)を身に着けないで、着物に帯を締めただけの着方のことです。「能」の用語で、着流しという場合は、袴を付けない装束(しょうぞく)のことをいいます。

浴衣も着流しのスタイルの1つでしょう。ただし、着流しは季節に関係なく着用できますし、足袋や草履を履いても構いません。ただし、気温が低い時期は羽織がないと肌寒く感じるので、着流しは避けたほうが良さそうです。

1.着物の略装

現在では、羽織を着て袴を付けないことを着流しということもあります。羽織を着なくても、袴を付けるだけでお茶の席で着用できる略礼装となるからです。近年では、おしゃれに着崩して日常の場で着るといったニュアンスも含んでいます。洋服でいえば、軽く出かけるようなデニムやチノパンの感覚で着用するといいでしょう。

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2.男性のみ「着流し」という理由

着流しは、男性の和服の着方にのみ使用することがほとんど。女性の場合の和服の礼装は帯付きの着物をいうため、羽織や袴を身に着けなくても略装とはならないからです。(強いていうなら、正式でない半幅帯を締めている時は略装なので、着流しという語が当てはまるかもしれません。)

浴衣は夏や湯上がりに着用、着流しは男性の略装の1つ

浴衣は、一枚仕立てで湯上がりや夏季に着用する日常着の着物をいい、本来なら暑い時期の夕方から着るのにふさわしい着物。夏祭りや盆踊りにも着て行けます。着流しの場合は、略装でカジュアルな日常着としての着物の着方のこと。羽織や袴を付けない着用の仕方ですが、浴衣のように夏季限定の着物を表すわけではありません。

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雑学

簡単で分かりやすい浴衣と着流しの違いとは?着物の種類や性別・着用の仕方も文学部卒ライターが詳しく解説

この記事では浴衣と着流しの違いについてみていきます。どちらも暑い時期に着用する着物を指していうイメージがあるよな。ただし、近年では着物を着慣れない人が多くて細かな着物の種類と着用の仕方、性別について異なる部分について分からずに戸惑ってしまうこともあるようです。今回はそんな着物に関する言葉について、文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

着流しというと男性の着物にしか言わないのはなぜかと、不思議に思った文学部卒ライター。

浴衣と着流しの違い

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浴衣と着流しの異なる点について、浴衣は着物の種類のことですが、着流しは着用の仕方を表します。両方とも正式な礼装ではなく、気軽な場で用いられる着物です。結婚式などの招待客、卒業式などのハレの場では失礼になるので、あくまでも日常着として着用しましょう。

浴衣とは?

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浴衣はもともと「湯帷子」(ゆかたびら)が由来となった語。「湯帷子」とは、体を洗い清めた後に着用した麻生地の着物という意味です。現在の浴衣の生地は、麻の他に、綿、ポリエステルなどの化学繊維、化学繊維と綿生地の混紡など。

昔は藍染めの紺地に白い模様が中心でしたが、パステル系、派手な柄など、男女ともにバリエーションが豊かになってきています。浴衣の布幅は約36cmほどのものが主流でした。体格の良い男性向けに40cm幅のものも作られています。反物の長さは約10~12mほどのものが多いです。

1.湯上がりに着用する着物

もともとの意味から、湯上がりに着る単衣(ひとえ)の着物のことをいいます。一枚仕立てで、本来は肌襦袢(はだじゅばん)を着用せずにそのまま素肌に着ていました。肌襦袢は和服用の下着のことです。現在では、そのまま着用すると皮脂汚れなどの付着が気になる方もいて、肌襦袢を付ける方もいるようですね。

浴衣に合わせるには、女性は幅が狭い半幅帯(はんはばおび)で男性は兵児帯(へこおび)をする、素足に下駄を履くのが基本です。

2.夏のカジュアル着

浴衣は夏のカジュアル着としても利用できます。本来は、昼のお出かけ用にするとマナー違反で、風呂上がりの衣服なので夕方以降の散歩用とされていました。現在では、気軽なおしゃれ着としてあまり問題にならないようですね。

夏祭り盆踊り、夕涼みなどの他、ライブスポーツ観戦でも浴衣を着ていく人もいます。野球場では浴衣デーと称して、浴衣での観戦をする方に優待サービスを実施している球団もありますよ。

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