違い3.食味
3つ目の違いは食味です。大葉種・中大葉種は葉が柔らかく香りも穏やかで、クセがないのが特徴。中葉種は香りが強く、春菊らしい味わいですが、この香りに苦手意識のある方も多いようです。小葉種も同じく香りがしっかりしています。
違い4.流通地域
4つ目の違いは流通地域。中葉種の内の「摘み取り種」は関東地方での流通量が多く、それ以外の大葉種、中大葉種、中葉種の「株張り種」は関西地域で流通量が多くなっています。関西地域でこれらを「菊菜」と呼ぶことが、「関東では春菊、関西では菊菜」と認識される理由です。
違い5.収穫方法
5つ目の違いは収穫方法です。中葉種の内の「摘み取り種」は、太い茎から生えてくる葉を摘み取って収穫します。この品種は関東で流通していますので、関東のスーパーで見かける春菊は、摘み取った葉を束にした状態です。それ以外の品種、つまり関西で多く流通する品種は株ごと収穫をされ、根が付いた状態で販売されることも多くあります。
春菊(菊菜)の基本情報
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春菊・菊菜は、見た目や流通地域は違えど同じ分類の仲間です。ここで食品としての基本的な情報を確認しておきましょう。これを知れば、春菊がとても魅力的な食品であることが分かり、食事に取り入れたくなりますよ。
春菊の原産国・日本の生産地域
春菊の原産国は、地中海地域の沿岸だと言われています。ただし、現地ではあくまで鑑賞用。今でこそ日本食の浸透とともに少しずつ知られるようになりましたが、基本的に食べる文化はありません。春菊を食べるのは、日本をはじめ韓国・中国などの東アジアにとどまります。日本では、2019年の統計で最も生産量が多いのは大阪府、続いて千葉県、群馬県です。
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