この記事では「by」と「from」の違いについてみていきます。どちらも英語学習には欠かすことのできない非常に重要な単語です。それぞれが多くの意味を持っているが、その中には一部共通しているものがある。そうなると例のごとく使い分けが難しくなるよな。
調べてみると、なかなか違いがあるようです。今回はそんな日常的によく使用される単語である「by」と「from」の違いを、定義から確認しつつ、英会話講師まるっこと一緒に解説していきます。

ライター/まるっこ

幼児から高校生まで幅広い年齢層に英語を教えてきた英会話講師。海外の食べ物が大好きで、輸入雑貨店を見つければ必ずチェックする。世界の遺跡や史跡を訪れることが趣味。

「by」と「from」の違いとは

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「by」と「form」はどちらも前置詞として多くの意味を持つ単語ですね。その中でも「by」と「from」が混同されやすい事例として、「~によって」という日本語訳があります。

この「~によって」という言葉は、商品の生産場所や生産者を示す場合、何らかの原因について言及したい場合、など状況によって意味が異なってくるので注意しましょう。

一言で解説することはとても難しいため、この記事では、「by」と「from」がどのような文脈において使われているのかについて例文を用いて解説していきます。「by」と「from」の使い分けに迷いがある、疑問がある、という方はぜひチェックしてみてくださいね。

「by」と「from」の意味

「by」と「from」の違いを説明するまえに、それぞれの単語がどのような意味を持っているのかについて確認していきましょう。

「by」の意味

まず「by」の意味を見ていきましょう。

by:
…のそばに(場所)、のかたわらに、の手元に、…のそばを、…を過ぎて(通過・経路)、を通って、…に沿って、…を経由して、…によって(手段・方向・媒介)、…で

出典:Webio英和辞典

by」のイメージは、何かのすぐ隣にあるものです。「side by side(隣どうし)」という成句は「by」のイメージをとてもよく表していますね。これらに加えて、発言者や作成者のサインとして「by ○○」という使用例や、交通機関などを経由する際に「by train」などというように使用する例もありますよね。

\次のページで「「from」の意味」を解説!/

「from」の意味

それでは次に「from」の意味について見ていきましょう。

from:
…から、(下は)…から(運動・移動などの出発点を表して)、…から(見ると)、…から(離れて)、…から(離して)、を(抑える、防ぐ)、…の中から、…と、…から(の)、…のために,…の結果(原因・理由

出典:Webio英和辞典

「from」は「come from」で代表されるように「~から」という用例が一般的ですね。また、「different from(~と異なる)」のように隔たりを連想させる使い方も存在します。

「by」と「from」の使い分けが必要な場面

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「by」と「from」の意味を確認できたので、次は意味が似ている部分を見ていきましょう。ここでは生産の起点を表す「by」と「from」の使い分け、及び理由を表す「by」と「from」の使い分けについて見ていきましょう。

\次のページで「「by」と「from」の使い分け:生産の起点」を解説!/

「by」と「from」の使い分け:生産の起点

生産の起点とは、ある製品がつくられた場所や素材、生産者などを意味します。例えば、次の例文を見てみましょう。

・This orange juice is made from oranges in Ehime.
 (このオレンジジュースは愛媛産のオレンジジュースで出来ている。)
・This cake is made of a lot of fruits, such as lemon, grape, and orange.
 (このケーキはレモン、グレープ、オレンジといった多くのフルーツからできている。)
・This orange is made by my uncle in Ehime.
 (このオレンジは愛媛にいる私の叔父が作っている。)

どれも「~によって作られている」という文章ですが、使用されている前置詞が異なっていますね。この中でも「by」と「from」の違いについて説明すると、「made by」は生産者や会社を示しており「誰が作ったか」という部分を強調しています。一方で「made from」はジュースなど材料を変形させて「どのように作ったか」ということを強調していますね。

「by」と「from」の使い分け:原因について

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「by」と「from」を使用した原因の言い表し方とはどのようなものがあるでしょうか。例文から確認していきましょう。

・My grandfather died from cancer 2 years ago.
 (私の祖父は2年前にがんで亡くなった。)
・My grandfather was killed by tsunami  3 years ago.
 (私の祖父は3年前に津波によって亡くなった。)

この文脈における違いは、原因が直接的であるか間接的であるかという点です。前者の「made from cancer」は、がんによってすぐに亡くなったわけではなく、がんが引き起こす様々な症状が相まって結果に至ってしまったわけですね。

一方で、「killed by tsunami」の場合は津波という事象によって結果に至ってしまいますね。このように「by」は直接的な原因を述べるときに使用される言葉であり、「from」は間接的な原因を述べるときに使用される言葉です。

\次のページで「byは直接的、fromは間接的」を解説!/

byは直接的、fromは間接的

ここでは「by」と「form」が共通してもつ「~によって」という意味にちなみ、生産の起点及び事象の原因について解説してきました。「by」はそれ自体がもつイメージが非常に近い距離であり、「from」は「by」に比べるとやや間接的です。これがこの2つの違いとも関連しており、「by」は生産者を表し「from」は加工された材料を意味しますね。

また、原因に関する使用例においても、「by」が直接的な原因を示す一方で「from」は間接的に影響を及ぼしたと考えられる原因に使うという違いが見られましたね。

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雑学

3分で簡単にわかる!「by」「from」の違いとは?定義や使い方も英会話講師がわかりやすく解説

この記事では「by」と「from」の違いについてみていきます。どちらも英語学習には欠かすことのできない非常に重要な単語です。それぞれが多くの意味を持っているが、その中には一部共通しているものがある。そうなると例のごとく使い分けが難しくなるよな。
調べてみると、なかなか違いがあるようです。今回はそんな日常的によく使用される単語である「by」と「from」の違いを、定義から確認しつつ、英会話講師まるっこと一緒に解説していきます。

ライター/まるっこ

幼児から高校生まで幅広い年齢層に英語を教えてきた英会話講師。海外の食べ物が大好きで、輸入雑貨店を見つければ必ずチェックする。世界の遺跡や史跡を訪れることが趣味。

「by」と「from」の違いとは

image by iStockphoto

「by」と「form」はどちらも前置詞として多くの意味を持つ単語ですね。その中でも「by」と「from」が混同されやすい事例として、「~によって」という日本語訳があります。

この「~によって」という言葉は、商品の生産場所や生産者を示す場合、何らかの原因について言及したい場合、など状況によって意味が異なってくるので注意しましょう。

一言で解説することはとても難しいため、この記事では、「by」と「from」がどのような文脈において使われているのかについて例文を用いて解説していきます。「by」と「from」の使い分けに迷いがある、疑問がある、という方はぜひチェックしてみてくださいね。

「by」と「from」の意味

「by」と「from」の違いを説明するまえに、それぞれの単語がどのような意味を持っているのかについて確認していきましょう。

「by」の意味

まず「by」の意味を見ていきましょう。

by:
…のそばに(場所)、のかたわらに、の手元に、…のそばを、…を過ぎて(通過・経路)、を通って、…に沿って、…を経由して、…によって(手段・方向・媒介)、…で

出典:Webio英和辞典

by」のイメージは、何かのすぐ隣にあるものです。「side by side(隣どうし)」という成句は「by」のイメージをとてもよく表していますね。これらに加えて、発言者や作成者のサインとして「by ○○」という使用例や、交通機関などを経由する際に「by train」などというように使用する例もありますよね。

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