この記事では「国会」と「内閣」の違いについてみていきます。どちらもニュースなどでよく耳にすると思うが、国の政治に関わる機関というイメージがあるよな。違いはずばり担っている役割なのですが、「三権分立(さんけんぶんりつ)」という国の権力の仕組みが大きく関わっているみたいです。今回は、「国会」と「内閣」の違いを、それぞれの役割について確認しながら、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本史や日本語学など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「国会」と「内閣」の違いとは?

「国会」と「内閣」、よくニュースなどで耳にする言葉ですがその違いをご存じでしょうか。なんとなくわかるけれど説明するのは難しいという方も多いかもしれません。

違いをざっくりというと、国会は立法機関、内閣は行政機関であるということ。ただし「国会」と「内閣」は異なる機関といえども、密接な関わりを持っています。それでは、この2つの言葉の違いについて詳しくみていきましょう。

国会:唯一の立法機関

image by iStockphoto

国会とは、「日本国憲法」において次のように定義されています。

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

出典:「日本国憲法」第41条

国会は、国民から選挙で選ばれた議員によって構成されているため「国民の代表機関」であるということができます。また、法律を作ったり変えたり廃止したりする「立法権」を有するただ1つの機関なのです。

日本の国会は、衆議院と参議院という2つの議院から構成されています。これを「二院制(にいんせい)」といい、それぞれが独立することによって慎重に審議を行ったり互いを抑制し合ったりするための制度です。

内閣:行政機関

内閣は、「日本国憲法」において次のように定義されています。

\次のページで「三権分立ってなに?」を解説!/

行政権は、内閣に属する。

出典:「日本国憲法」第65条

「行政」とは実際に国の政治を行うこと。内閣は、国会で決めた予算や法律に基づいて行政の仕事を行っている機関。また、内閣は首長である内閣総理大臣およびその他の国務大臣により組織されており、その過半数は国会議員でなければいけないと「日本国憲法」により定められています。つまり、内閣と国会は密接な関わりを持っているのです。

三権分立ってなに?

image by iStockphoto

国会が「立法権」、内閣が「行政権」を持つ機関だということがわかりましたね。「立法権」と「行政権」に裁判所が持つ「司法権」を合わせた3つに国の権力を分割する仕組みを「三権分立(さんけんぶんりつ)」といいます。これは、権力が1つの機関に集中することを防ぐための仕組みで、3つの権力が互いに抑制し合い、均衡を保つことによって権力の乱用を防ごうという考え方です。

国会と内閣の役割

国会と内閣はそれぞれ違った権限を持つ機関だということがわかりましたね。それでは、具体的な職務はどのように違うのでしょうか。1つ1つ詳しくみていきましょう。

国会の役割

国会の最も重要な仕事は法律を制定することです。法律案が国会に提出されると、参議院と衆議院の両院で話し合いが行われます。両院で法律案が可決されて初めて法律として成立するのです。国会の仕事は他にも、予算の議決、内閣総理大臣の指名、条約の承認などがあります。

\次のページで「内閣の役割」を解説!/

内閣の役割

image by iStockphoto

内閣の主な仕事は、国会で決定された予算や法律に基づいて実際の政治を行うことです。実際の政治とは、経済政策や公共事業、社会保障、教育など国民の生活に関わる多岐の分野にわたっています。

また、条約の締結、予算案の提出、最高裁判所長官の指名や裁判官の任命も内閣の仕事です。予算の発案権は内閣だけが持つものであり、財務省がまとめた予算原案を閣議で決定後、国会に提出されます。

国会と内閣の違いは役割だった!

国会と内閣の違いは理解できたでしょうか。2つの大きな違いは役割。国の主要な権力のうち、法律を制定する「立法権」を国会が、実際の政治を行う「行政権」を内閣が担っているというのがポイント。政治の話は難しいことも多いですが、わたしたち国民の生活に深く関わっていることばかりです。「国会」や「内閣」についてはニュースなどでもよく取り上げられているので、ぜひ興味を持って見てみてくださいね。

" /> 3分で簡単にわかる!「国会」と「内閣」の違い!役割や三権分立についても主婦ライターがわかりやすく解説 – Study-Z
雑学

3分で簡単にわかる!「国会」と「内閣」の違い!役割や三権分立についても主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では「国会」と「内閣」の違いについてみていきます。どちらもニュースなどでよく耳にすると思うが、国の政治に関わる機関というイメージがあるよな。違いはずばり担っている役割なのですが、「三権分立(さんけんぶんりつ)」という国の権力の仕組みが大きく関わっているみたいです。今回は、「国会」と「内閣」の違いを、それぞれの役割について確認しながら、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本史や日本語学など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「国会」と「内閣」の違いとは?

「国会」と「内閣」、よくニュースなどで耳にする言葉ですがその違いをご存じでしょうか。なんとなくわかるけれど説明するのは難しいという方も多いかもしれません。

違いをざっくりというと、国会は立法機関、内閣は行政機関であるということ。ただし「国会」と「内閣」は異なる機関といえども、密接な関わりを持っています。それでは、この2つの言葉の違いについて詳しくみていきましょう。

国会:唯一の立法機関

image by iStockphoto

国会とは、「日本国憲法」において次のように定義されています。

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

出典:「日本国憲法」第41条

国会は、国民から選挙で選ばれた議員によって構成されているため「国民の代表機関」であるということができます。また、法律を作ったり変えたり廃止したりする「立法権」を有するただ1つの機関なのです。

日本の国会は、衆議院と参議院という2つの議院から構成されています。これを「二院制(にいんせい)」といい、それぞれが独立することによって慎重に審議を行ったり互いを抑制し合ったりするための制度です。

内閣:行政機関

内閣は、「日本国憲法」において次のように定義されています。

\次のページで「三権分立ってなに?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: