
3分で簡単にわかる!「落雁」と「和三盆」の違いとは?作り方から歴史まで学芸員ライターがわかりやすく解説


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/kuroaka
博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。料理も好きで、ほぼ毎食自炊している。しかし砂糖は深く考えず購入していたので、今回の執筆を機会に勉強中。
「落雁」の「和三盆」違いを解説

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「落雁(らくがん)」と「和三盆(わさんぼん)」、聞いたことはあるけれど食べたことはなく、どんな違いがあるかわからない人もいるのではないでしょうか?2つの共通点はどちらも干菓子(ひがし)であること。干菓子とは、乾菓子とも書き、水分の少ない乾燥した和菓子を指します。身近にある干菓子は金平糖・煎餅などです。
では、「落雁」と「和三盆」の違いは何でしょうか?分かりやすいのは原材料。それぞれみていきましょう。
落雁:穀類+砂糖など
「落雁」の原材料は、その地域の特産品の米・麦・豆などといった穀類と、砂糖・水飴などの甘味材です。穀類を粉にし甘味材と着色料で混ぜ、型に押し固めて乾燥させれば出来上がります。原材料が少ないので、シンプルな味わいです。落雁はご先祖様へのお供え物や、茶席菓子として選ばれることが多いお菓子。
和三盆:砂糖のみ
「和三盆」は和三盆糖と呼ばれる砂糖のみを使い、型に押し固めて作る和菓子です。つなぎ等を使わないので落雁よりさらにシンプルですね。原材料の和三盆糖はサトウキビの一種「竹糖(ちくとう)」から作られます。竹糖が栽培されるのは香川県と徳島県の限られた地域のみです。
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近年では「和三盆」と呼ばれるものにつなぎとして水飴等入れられていたり、「落雁」に和三盆糖が使用されていたりと両者の境界線が曖昧になってきているようだ。だが、どちらも高級干菓子に変わりはないぞ。
「落雁」を詳しく解説
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「落雁」と「和三盆」のざっくりした違いが分かったところで、次はそれぞれのルーツをみていきましょう。まずは「落雁」からです。
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