この記事では、祝日と休日の違いについてみていきます。どちらもカレンダー通りであれば学校や会社が休みの日というイメージがあるよな。両者の違いは誰が決めるかによるものですが、もちろんその意義や決める基準にも違いがみられる。今回はカレンダーでは必ず確認するであろう日を会社員ライターのれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として勤務する傍ら執筆活動を続けるWEBライター。言葉の意味や歴史などの雑学はもちろん、労働関連をはじめととする日本の法律にも興味があり、本業でも活用する人。わかりやすい表現、独特の切り口を研究中。

休日と祝日のざっくりとした違いは?

日本のカレンダーでは必ず見かける、休日と祝日の違いはご存知でしょうか。本項では両者がどのような日を示しているか、簡単にご説明します。

祝日:国が決めた祝ったり感謝したりする日

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日本のカレンダーにおける祝日とは国が法律で定めたもので、歴史的な記念を祝ったり自然に感謝したりする日のことです。例年似たような日程で祝日が決められていますが、国内外の大きな動きよっては例年と違う日取りになる年もあります。

休日:会社や個人が決めた労働をしない日

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休日とは会社や個人が決めた労働をしない日のことです。労働基準法によると雇用する側には労働者に休みを取らせる義務がありますが、必ずしも土日や祝日になるとは限りません。

違いその1.定義

祝日と休日は会社や学校が休みの日というイメージがありますが、根本的な定義が異なるものです。本項ではそれぞれの日の定義や根拠となる法律、及び意義について詳しく比較していきます。

祝日:国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日

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日本のカレンダーにおける祝日とは国民の祝日に関する法律に基づくもので、「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」という位置付けです。また1つ1つの祝日にはそれぞれ違った意味があり、法律にももちろん明記されています。

\次のページで「休日:労働義務がない日」を解説!/

第一条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。

(参照:国民の祝日に関する法律| e-Gov法令検索)

休日:労働義務がない日

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社会人にとっての休日とは、労働義務がない日のことです。1日1日対して祝日にあるような意味はないですが、労働者の心身の休養及びリフレッシュのためには必要なものとされています。

違いその2.決め方

祝日と休日は定義や意義が違うため、決め方に違いがあります。本項では両者がどのような方法で決まるかを比較し、詳しく解説していきましょう。

祝日:歴史的意味や社会の動きで国が設定

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日本の祝日は、歴史的意味や社会の動きで国が設定します。例えば5月3日の憲法記念日や11月3日の文化の日は、日本国憲法に関する史実に基づいて設定されました。また山の日が8月11日になったのは、山岳団体からのアピール及びお盆休みとの関係によるものです。

また社会の大きな動きによっては、例年とは異なった日程になる年もあります。もちろん官庁をはじめとする公的機関は休みになりますが、企業が休みになるのもそれに倣ったものです。

\次のページで「休日:労働基準法などに基づき会社や個人で決める」を解説!/

休日:労働基準法などに基づき会社や個人で決める

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社会人の休日は、会社や個人が決めるものです。もちろん休日を設ける基準は労働基準法に定められており、雇用した側が労働者に休日を取らせる義務があります。そのため就業規則や労働条件通知書には休日の曜日や日数などが必ず明記されており、当然のことながら労働基準法に則したものです。

反対に個人事業主や店舗における休日は、大抵の場合事業者が決めます。そのため個人事業主は仕事と休日の線引きが曖昧なため、十分な休息が得られなくなるリスクに要注意です。

(休日)
第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
② 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

(参照:労働基準法 | e-Gov法令検索)

祝日や休日に似た言葉とは?

ここまで祝日と休日について比較してきましたが、似たような言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。本項ではこれらの言葉に似た意味の言葉について触れ、違いを説明していきます。

休暇:労働が免除される日

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休暇とは労働が免除される日、つまりもともとあった労働義務を果たさなくてもよい日のことです。具体的には有給休暇や夏季冬季の休暇などが挙げられ、会社独自に決めたり個人で申し出たりして日程を決めます。あらかじめ日程を決めておくことがほとんどですが、体調不良などのやむを得ない事情がある場合はあとから休暇扱いにできるでしょう。

祭日:宗教的な行事がある日

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祭日は宗教的な行事がある日を示した言葉ですが、現行の日本の法律では公的な祭日はありません。現在の国民の祝日を祭日と呼ぶことがあるのは、戦後に廃止された皇室祭祀令という法律の名残です。また祝日の中でも建国記念の日や春分の日などは、皇室祭祀令にルーツがあります。

\次のページで「祝日は国が決める、休日は会社や個人が決める」を解説!/

祝日は国が決める、休日は会社や個人が決める

ここまで比較してきたとおり祝日の日程は国が決めますが、休日の日程は会社や個人が決めます。また祝日にはそれぞれに意味があるのに対し、休日は労働者の心身の健康のために必要なものです。社会の大きな動きによっては例年とは違う日取りになる年もありますが、祝日の意味について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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雑学

3分でわかる祝日と休日の違いとは?定義や日程の決め方も会社員ライターが詳しく解説

この記事では、祝日と休日の違いについてみていきます。どちらもカレンダー通りであれば学校や会社が休みの日というイメージがあるよな。両者の違いは誰が決めるかによるものですが、もちろんその意義や決める基準にも違いがみられる。今回はカレンダーでは必ず確認するであろう日を会社員ライターのれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として勤務する傍ら執筆活動を続けるWEBライター。言葉の意味や歴史などの雑学はもちろん、労働関連をはじめととする日本の法律にも興味があり、本業でも活用する人。わかりやすい表現、独特の切り口を研究中。

休日と祝日のざっくりとした違いは?

日本のカレンダーでは必ず見かける、休日と祝日の違いはご存知でしょうか。本項では両者がどのような日を示しているか、簡単にご説明します。

祝日:国が決めた祝ったり感謝したりする日

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日本のカレンダーにおける祝日とは国が法律で定めたもので、歴史的な記念を祝ったり自然に感謝したりする日のことです。例年似たような日程で祝日が決められていますが、国内外の大きな動きよっては例年と違う日取りになる年もあります。

休日:会社や個人が決めた労働をしない日

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休日とは会社や個人が決めた労働をしない日のことです。労働基準法によると雇用する側には労働者に休みを取らせる義務がありますが、必ずしも土日や祝日になるとは限りません。

違いその1.定義

祝日と休日は会社や学校が休みの日というイメージがありますが、根本的な定義が異なるものです。本項ではそれぞれの日の定義や根拠となる法律、及び意義について詳しく比較していきます。

祝日:国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日

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日本のカレンダーにおける祝日とは国民の祝日に関する法律に基づくもので、「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」という位置付けです。また1つ1つの祝日にはそれぞれ違った意味があり、法律にももちろん明記されています。

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