電子殻と入る電子数
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ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、オネガソンはそれぞれ最外殻に8個入っています。ただし、第1周期のヘリウムはK殻にもともと2つしか電子が入りません。安定している希ガスは不活性ガスと呼ばれ、基本的に化合物を作らないので空気と触れさせたくない実験などの際に用いています。
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電子殻とその名前
電子殻には原子ごとに決まった数の電子が入っています。第1周期の希ガス、Heの最外殻はK殻といい、そのあとは順にL、M、N殻と続くのです。
一番内側の電子殻がAではなくKなのはなぜ?と思う人もいるでしょう。それは電子殻の名前を付けるとき、もしかしたら内側にまだ電子殻があるかもしれない、と考えたためです。もし、本当に内側にまだ電子殻があればJ殻となっていたのでしょうね。
希ガスの仲間達
ここで希ガスの仲間を紹介します。
ドナルドダック効果とヘリウム
無色、無臭の気体で空気よりも軽く不燃性の気体です。そのため、気球などの燃料に使われています。水素は火を近づけると爆発が起こるため、安定したヘリウムの方がずっと安全なのです。
またヘリウムガスは、声を変えるパーティーグッズとしても使われています。ヘリウムを吸うと声が甲高くなるからです。この現象は「ドナルドダック効果」と呼ばれています。なぜヘリウムを吸うと声の高さが変わるのでしょうか。これは音の速度が空気中よりもヘリウム中の方が速いためです。音の速さが速いと振動数が多くなり音が高くなります。
安定した怠け者アルゴン
安定していて反応しづらいアルゴン。この名前の由来は「怠惰」「不活性な」という意味のギリシャ語です。アルゴンは窒素、酸素に続いて空気中に多く含まれています。
先ほどから何度も解説しているように、アルゴンガスは安定している物質です。そのため、食品の酸化防止や実験の際の不活性ガスとして活用されています。また、蛍光灯の中にもアルゴンガスが入っているのです。アルゴンは放電を一定に保つ役割をしています。
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