
3分で簡単にわかる「体積」と「容積」の違い!求め方や単位について工学系院卒ライターがわかりやすく解説!


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/through-time
工学修士で、言葉や文学も大好きな雑食系雑学好きWebライター。体積や容積に苦手意識がある人にも興味を持ってもらえるよう、分かりやすくかつ楽しく解説していく。
体積と容積の違い

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物体の3次元的な量を表す体積。よく似た言葉に容積があります。両者の物理量は同一で科学的には区別されず、基本的な単位もほぼ同じですが、意味合いは少々異なっているのです。
体積の意味と求め方
体積は物体が空間で占める大きさのことで、英語でvolumeです。中が詰まっている立体をイメージするとよいでしょう。そもそも「積」には、 数や式などを掛け合わせて得た答えという意味があります。1次元の量を持つ「長さ」を2回掛け合わせたものが、平面内で2次元の量を持つ「面積」で、そこに高さ方向の「長さ」を掛けたものが、空間内で3次元の量を持つ「体積」になるのです。
主な立体の体積の求め方を以下に示します。
・立方体・直方体:縦×横×高さ
・柱体(円柱、三角柱、四角柱など):底面積×高さ
・すい体(円すい、三角すい、四角すいなど):底面積×高さ÷3
・球体:円周率π×半径の3乗×4÷3
容積の意味と求め方
容積は容器の中いっぱいに入る物質の量、すなわち容量を指し、英語でcapacityです。厚みのない膜で作られた、中が空っぽの立体を想像するとよいでしょう。容積の物理量は体積と同一で、科学的に区別されることはほとんどありません。しかし実際の容器には「厚み」があり、これを考慮する場合は容積と体積で値が異なることがあります。
容積の計算に使うのは、容器の内側の長さ「内のり」です。立方体や直方体の容器の場合、「内のりの横」「内のりの縦」「内のりの高さ(または深さ)」を掛け合わせて容積を算出します。

ふたのない水槽の縦・横・高さがそれぞれ20cm、厚さが1cmとすると、体積は20×20×20=8000cm3となる。一方容積は、縦横の内のりがそれぞれ18cm、深さが19cmであるため、18×18×19=6156cm3となるぞ。体積と容積それぞれの意味や求め方が分かったところで、次は単位について掘り下げていこう。
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