この記事ではマイクロとミクロンの違いについてみていきます。どちらも小さいことを表しているイメージがあるよな。どちらも語源はギリシャ語の小さいを意味する「ミクロス」に由来しますが、使い方に明確な違いがあるみたいです。今回はそんなマイクロとミクロンの意味を確認しつつ、その他の大きさの桁を表す方法も雑学好きな理系ライターの斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

マイクロとミクロンはどちらも100万分の1!

image by iStockphoto

小さいということを意味する言葉としてマイクロとミクロンがあります。「±5マイクロメートルの精度」というと非常に精度が高い印象を受けますね。マイクロとミクロンはどちらもギリシャ語のミクロスという言葉が語源で「小さい」という意味。

マイクロは「100万分の1」という意味で様々な単位と一緒に使うことができますが、ミクロンは「100万分の1メートル」のことであり長さのみを表すという違いがあるのです。

マイクロは長さ以外の単位にも使える

image by iStockphoto

マイクロは「100万分の1」を表していて長さ以外の単位にも使うことができます。マイクロはギリシャ語の「μ」を使い「μm」=マイクロメートル、「μl」=マイクロリットル、「μg」=マイクログラムのように使いますね。マイクロは単体で使うことはせず、いろんな単位と組み合わせて使うのです。

ミクロンは長さに使う

ミクロンは「100万分の1メートル」のことで、ミクロンだけで長さの単位であるため5ミクロンなどのように単独で使用することができます。ミクロンもマイクロと同様、ギリシャ語の「μ」と書きますね。1ミクロンは1マイクロメートル。1ミクロンメートルは誤用となりますので注意しましょう。

正式にはミクロンは1967年に国際的に廃止されマイクロメートルに統一されています。実際にはまだまだミクロンが使用されてはいますが、古い表現だということは覚えておくと良いでしょう。

マイクロは数値の桁を表すSI接頭語の1つ

時間や長さ、質量などを表すための国際的なルールとしてSI単位系というものがあります。SI単位系には、秒=「s」、メートル=「m」、キログラム=「kg」がありますね。

1mや100mであれば簡単に書くことができますが、これまで見てきた「100万分の1」を書こうとすると0.000のように0をたくさん書かなくてはいけなくなりとても大変。そこでSI単位系では桁を表すために24種類のSI接頭語を定義しており、マイクロはその中の1つなのです。

\次のページで「大きな桁を表す場合」を解説!/

大きな桁を表す場合

大きな桁を表すSI接頭語は12個あります。必要に応じて新しいSI接頭語が設定されており時代とともに増えてきました。メガ、ギガはインターネットの通信量を表すときに使いますね。ロナ、クエタは2022年に制定されています。

係数、接頭語、記号
10の1乗、デカ、da
10の2乗、ヘクト、h
10の3乗、キロ、k
10の6乗、メガ、M
10の9乗、ギガ、G
10の12乗、テラ、T
10の15乗、ペタ、P
10の18乗、エクサ、E
10の21乗、ゼタ、Z
10の24乗、ヨタ、Y
10の27乗、ロナ、R
10の30乗、クエタ、Q

小さな桁を表す場合

image by iStockphoto

小さな桁を表すSI単位系も12個です。これまで見てきたマイクロのほかに、ナノテクノロジーなどに使われているナノが有名ですね。ロント、クエクトは2022年に制定されています。

係数、接頭語、記号
10の-1乗、デシ、d
10の-2乗、センチ、cm
10の-3乗、ミリ、mm
10の-6乗、マイクロ、μ
10の-9乗、ナノ、n
10の-12乗、ピコ、p
10の-15乗、フェムト、f
10の-18乗、アト、a
10の-21乗、ゼプト、z
10の-24乗、ヨクト、y
10の-27乗、ロント、r
10の-30乗、クエクト、q

SI接頭語を理解して数値の大きさをイメージしよう

マイクロとミクロンはどちらも「100万分の1」を表しますが、マイクロはSI単位系の接頭語であり単体では使いません。それに対してミクロンは長さの単位としてそれだけで使えますが現在は廃止されていることがわかりました。

科学の発展とともにより大きな数値とより小さな数値の扱いが求められるようになってきて、新しいSI接頭語も制定されています。マイクロなどのSI接頭語は数値の桁を表していることを理解して日常生活でも役立てていきましょう。

" /> 3分で簡単にわかるマイクロとミクロンの違い!使い分けとその他の大きさの桁を表す方法を理系ライターが詳しく解説 – ページ 2 – Study-Z
雑学

3分で簡単にわかるマイクロとミクロンの違い!使い分けとその他の大きさの桁を表す方法を理系ライターが詳しく解説

大きな桁を表す場合

大きな桁を表すSI接頭語は12個あります。必要に応じて新しいSI接頭語が設定されており時代とともに増えてきました。メガ、ギガはインターネットの通信量を表すときに使いますね。ロナ、クエタは2022年に制定されています。

係数、接頭語、記号
10の1乗、デカ、da
10の2乗、ヘクト、h
10の3乗、キロ、k
10の6乗、メガ、M
10の9乗、ギガ、G
10の12乗、テラ、T
10の15乗、ペタ、P
10の18乗、エクサ、E
10の21乗、ゼタ、Z
10の24乗、ヨタ、Y
10の27乗、ロナ、R
10の30乗、クエタ、Q

小さな桁を表す場合

image by iStockphoto

小さな桁を表すSI単位系も12個です。これまで見てきたマイクロのほかに、ナノテクノロジーなどに使われているナノが有名ですね。ロント、クエクトは2022年に制定されています。

係数、接頭語、記号
10の-1乗、デシ、d
10の-2乗、センチ、cm
10の-3乗、ミリ、mm
10の-6乗、マイクロ、μ
10の-9乗、ナノ、n
10の-12乗、ピコ、p
10の-15乗、フェムト、f
10の-18乗、アト、a
10の-21乗、ゼプト、z
10の-24乗、ヨクト、y
10の-27乗、ロント、r
10の-30乗、クエクト、q

SI接頭語を理解して数値の大きさをイメージしよう

マイクロとミクロンはどちらも「100万分の1」を表しますが、マイクロはSI単位系の接頭語であり単体では使いません。それに対してミクロンは長さの単位としてそれだけで使えますが現在は廃止されていることがわかりました。

科学の発展とともにより大きな数値とより小さな数値の扱いが求められるようになってきて、新しいSI接頭語も制定されています。マイクロなどのSI接頭語は数値の桁を表していることを理解して日常生活でも役立てていきましょう。

1 2
Share: