簡単でわかりやすい!自分と自身の違いとは?漢字から使い方や例文まで現役塾講師がわかりやすく解説
「身」は妊婦さんの姿
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つぎに「身」という漢字を説明しましょう。「身」はもともとお腹の大きな女性、つまり妊娠している人の姿を字にしたものだといいます。そこからどのように、「身」という字が人の「からだ」を意味するようになったかはわかりませんが、「身籠る(みごもる)」のような単語で使われることはあるものの、今では「身」という字だけで妊婦の意味をあらわすことはありません。
「自」という字が「おのれ」のことを指し示し、「身」という字が人の「からだ」を意味するのでしたね。ですので、「自身」を漢字の意味から読み解くと、もともとは「おのれの体」のことを指し示していたのかもしれません。
そう考えると、「自分」と「自身」は「自分自身」という一語で言われることもありますが、もしかしたら、「自分」は「おのれの才能や資質」という内面的な部分、「自身」は「おのれの体」という外面的な部分を指ししめす言葉だったのかもしれませんね。
自分と自身の使い方の違い
「自分」と「自身」は、意味的にはそう違いがないものの、使い方にはかなり違いがあることをはじめに言いましたよね。ここからはそれをくわしく説明したいと思います。
自分と自身の共通する使い方
「自分」も「自身」も「おのれ」や「自己」など、言葉の対象となったひと本人を指し示す言葉でしたね。ですので、単に言葉の対象となったひと本人を指し示す使い方では、「自分」と「自身」、どちらも使われます。具体的に例文を見てみましょう。
そのことについてはご自分で判断してください。
そのことについてはご自身で判断してください。
どちらも自然な文に感じられますよね?このように、言葉の対象となったひと本人を指し示す使い方においては、「自分」と「自身」、どちらも使うことができます。
一人称の「自分」
「自分」と「自身」の違いについてはまず、「自分」は一人称として使うことができるのに対し、「自身」は一人称として使わないという違いがあります。次の例文を見てください。
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