この記事では「計測」と「測定」の違いについてみていきます。どちらも「はかる」ことを意味する同じような言葉のイメージがあるよな。違いはずばり、「計測」の方が広い意味で使われる言葉だということ。今回は「計測」と「測定」の違いを、定義や「計量」との違いも確認しつつ、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「計測」と「測定」の違いとは?

「計測」と「測定」、どちらも「(何かを)はかる」という意味で使う言葉ですよね。この2つの違いをご存じでしょうか。「あまり使い分けは意識したことがない」という方も多いと思います。

国語辞典では同じ意味の場合が多いですが、日本産業規格(JIS)の定義では明確に使い分けられています。2つの違いをざっくりいうと、「計測」の方が「測定」よりも広い意味で使われるということ。「計測」はただ「はかる」というだけではなく、「はかった結果を用いて目的を達成する」ところまで含まれている言葉です。それでは、1つ1つ詳しくみていきましょう。

「計測」:結果を活用するところまで含まれる

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国語辞典において、「計測」には次のような意味があります。

器械を使って、数・量・重さ・長さなどをはかること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「けいそく【計測】」

また、日本産業規格(JIS)の定義では、「特定の目的をもって、事物を量的にとらえるための方法・手段を考究し、実施し、その結果を用い所期の目的を達成させること。」とされています

日常的に使うときは、「測定」と同じ「器械を使って(数値を)はかる」という意味で使って問題ないようです。ただし、産業に関する用語として使うときには上記の意味も含まれてくるので覚えておくとよいでしょう。

「測定」:量を数値化すること

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国語辞典において、「測定」には次のような意味があります。

\次のページで「「計測」と「測定」の使い方」を解説!/

ある量の大きさを、計器や装置を用いて測ること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

また、日本産業規格の定義では「ある量を、基準として用いる量と比較し数値または符号を用いて表すこと。」とされています。「測定」に関しては、日常用語として使うときも産業に関わる用語として使うときも「(量を)はかること」という意味で使われているようです。

「計測」と「測定」の使い方

「計測」と「測定」はどのような使い方をするのでしょうか。例文を挙げながら確認していきましょう。

「計測」の使い方

「計測」は、地震やスピードなどをはかるときに用いられることが多いです。また、はかって得られた結果から何かを考察したり判定したりするときにも「計測」を使います。

その投手は今季初めての実戦登板で球速160キロを計測した。
昨日の地震は震度3を計測した。
彼の体重はこの体重計では計測不可能だ。

\次のページで「「測定」の使い方」を解説!/

「測定」の使い方

「測定」の例をみてみましょう。「測定」は単に何かをはかるとき、数値化するときに使います。

明日の体育の授業では握力を測定する予定だ。
温度計を用いて気温の変化を測定する。
近くの工事現場では坂の傾斜を測定しているらしい。

「計量」との違いは?

似た意味の言葉として「計量」がありますが、意味や使い方についてみていきましょう。

「計量」:重量や分量をはかること

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国語辞典において、「計量」には次のような意味があります。

重量や分量をはかること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「けいりょう【計量】」

日本産業規格(JIS)の定義では「公的に取り決めた測定標準を基礎とする測定」とされており、「測定」よりもさらに狭い意味で使われています。日常用語としては、特に物の「量」をはかるときに使われる言葉です。

「計量」の使い方

「計量」は次のような場合に使います。

計量スプーンで砂糖の量をはかる。
明日のボクシングの試合に向けて計量が行われた。

「計測」と「測定」は場合によって使い分けよう!

「計測」と「測定」、産業の分野における専門用語としても使われている言葉なので使い分けは少し難しく感じたかもしれませんね。日常用語として使う場合、基本的には同じ意味で使っても問題はありません。ただし、「体力測定」は正しい使い方ですが、「体力計測」はあまり使われないなど、組み合わせる言葉によって注意が必要な場合もあります。2つの違いを頭に置きつつ、必要な場合は使い分けるようにしましょう。

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3分で簡単にわかる!「計測」と「測定」の違い!「計量」との違いも主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では「計測」と「測定」の違いについてみていきます。どちらも「はかる」ことを意味する同じような言葉のイメージがあるよな。違いはずばり、「計測」の方が広い意味で使われる言葉だということ。今回は「計測」と「測定」の違いを、定義や「計量」との違いも確認しつつ、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「計測」と「測定」の違いとは?

「計測」と「測定」、どちらも「(何かを)はかる」という意味で使う言葉ですよね。この2つの違いをご存じでしょうか。「あまり使い分けは意識したことがない」という方も多いと思います。

国語辞典では同じ意味の場合が多いですが、日本産業規格(JIS)の定義では明確に使い分けられています。2つの違いをざっくりいうと、「計測」の方が「測定」よりも広い意味で使われるということ。「計測」はただ「はかる」というだけではなく、「はかった結果を用いて目的を達成する」ところまで含まれている言葉です。それでは、1つ1つ詳しくみていきましょう。

「計測」:結果を活用するところまで含まれる

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国語辞典において、「計測」には次のような意味があります。

器械を使って、数・量・重さ・長さなどをはかること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「けいそく【計測】」

また、日本産業規格(JIS)の定義では、「特定の目的をもって、事物を量的にとらえるための方法・手段を考究し、実施し、その結果を用い所期の目的を達成させること。」とされています

日常的に使うときは、「測定」と同じ「器械を使って(数値を)はかる」という意味で使って問題ないようです。ただし、産業に関する用語として使うときには上記の意味も含まれてくるので覚えておくとよいでしょう。

「測定」:量を数値化すること

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国語辞典において、「測定」には次のような意味があります。

\次のページで「「計測」と「測定」の使い方」を解説!/

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