この記事では「ml」と「g」の違いについてみていきます。どちらも飲料や食品の量を表しているイメージがあるよな。違いはずばり「ml」は体積で「g」は質量を表す単位なんです。
今回は「ml」と「g」の定義を確認しつつ、似ている言葉との使い分けまでを雑学好きな理系ライター斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

「ml」は体積、「g」は質量!

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日常生活で何気なく使っている「ml」と「g」。ペットボトル飲料は500ml入りなどがあり50ml増量などのキャンペーンがあるとうれしいですよね。またパンなどの表示欄には100gなどと書いてあり、おなかがいっぱいになるかどうかを判断しているのではないでしょうか。この「ml」は体積を、「g」は質量を表す単位なのです。

体積・質量とは何か?

体積と質量はものの量を表していそうですが、何を表しているのかは大きく異なるのです。次からは体積と質量の違いについて詳しく見ていきましょう。

体積:立体的な空間の大きさを表す!

体積は縦、横、高さのある立体的な空間の大きさを表しています。体積の単位には「㎥」、「㎤」、「l」、「ml」などがありますね。固体やガスなどの気体の体積を表すときは「㎥」、「㎤」、液体の体積を表すときに「l」、「ml」が使われるのです。

体積は条件が変わると変化します。例えば虫よけスプレーなどのスプレー缶。中には圧縮した状態のガスが充填されていて、ふき出すとその体積は大きくなります。

次に手のひらに乗るスポンジをイメージしましょう。このスポンジを握りつぶすと小さくなりますね。これはスポンジに力が加わったことで圧縮されたことで体積が小さくなったのです。

質量:そのものが持つどこに行っても変わらない量

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体積が条件によって変化するのに対して、質量はどこにいっても変化しないそのものが持つ量を表しています。質量を量る方法の1つが天秤。質量を量りたいものを片側に乗せ、もう一方に質量がわかっている分銅を乗せていきつりあったときの値が質量となります。

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体積と容積は違う?

体積と同じような意味で使われている容積。どちらも立体的な空間の大きさを意味しますが、容積はある容器の大きさを表します。容積が180mlの計量カップは最大で180ml入りますが、50mlや100mlといった量も計ることができますね。

体重は質量と重量どっち?

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みなさんの中には体調やスタイル維持のために体重を定期的に計っているかたもいるかと思います。体重は質量と重量、どちらでしょうか?体重は重量なのです。地上に住んでいる私たちには常に地球の重力が働いています。体重計で計ることができるのはこの地球から引っ張られる力の大きさなんですね。

人間の体重は一般的に「kg」という単位で表されるので一見すると質量のようにも見えますね。しかし、正確には「kgf」と表記される力の大きさ。日常生活ではこの区別がされないことがほとんどです。しかし物理や科学の場面では使い分ける必要がありますね。

月の重力は地球の1/6と言われています。地上で体重が60kgの人の場合、月では10kgとなり場所によって変わることから体重は重量であることがわかりますね。

食品表示の使い分けも知ろう!

食品の量を表すために「ml」と「g」が使われています。液体で摂取する食品には「ml」が使われ、固体の状態で食べるものには「g」が使われるのです。

同じコーヒーでも「ml」表示と「g」表示がある!

朝の通勤通学時や寒い日に温かい缶コーヒーを飲む方も多いと思います。コーヒーは液体なので「ml」表示になりますが、「g」が使われることも。コーヒーは温度によって体積が変わってしまうため温かい状態で販売されるコーヒーは「g」表示になっています。

比重による使い分け

料理をする場面ではレシピ通りに計量することがおいしく作るポイント。ここで参考にしたいのが比重です。比重は2つの物質の同じ体積での質量の比のこと。

水は1mlが1gなので例えば100mlの水を計量するときはキッチンスケールで100gを量っても良いのです。牛乳の場合はどうでしょうか?牛乳はその比重がJAS規格により定められていて1.028から1.034。牛乳100mlはおよそ102gであり、キッチンスケールで牛乳を100g計量すると体積で考えると100mlよりも少なくなってしまうのです。

このように計量する場面では比重という考え方も知っていると便利ですね。

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「ml」と「g」を理解して生活に役立てよう!

「ml」は体積の単位でそのものがもつ立体的な大きさを表し、「g」は質量の単位でそのもが持つ量だということがわかりましね。体積は条件によって変化しますが、質量は場所や条件に左右されない量です。そして日常生活の中では重さの単位としても「g」が使われていることがわかりました。食品の量を表す単位としてなじみ深い「ml」と「g」。しっかり理解して使い分けていきましょう。

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雑学

3分で簡単にわかる「ml」と「g」の違い!似ている言葉と使い分けを理系ライターが詳しく解説

この記事では「ml」と「g」の違いについてみていきます。どちらも飲料や食品の量を表しているイメージがあるよな。違いはずばり「ml」は体積で「g」は質量を表す単位なんです。
今回は「ml」と「g」の定義を確認しつつ、似ている言葉との使い分けまでを雑学好きな理系ライター斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

「ml」は体積、「g」は質量!

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日常生活で何気なく使っている「ml」と「g」。ペットボトル飲料は500ml入りなどがあり50ml増量などのキャンペーンがあるとうれしいですよね。またパンなどの表示欄には100gなどと書いてあり、おなかがいっぱいになるかどうかを判断しているのではないでしょうか。この「ml」は体積を、「g」は質量を表す単位なのです。

体積・質量とは何か?

体積と質量はものの量を表していそうですが、何を表しているのかは大きく異なるのです。次からは体積と質量の違いについて詳しく見ていきましょう。

体積:立体的な空間の大きさを表す!

体積は縦、横、高さのある立体的な空間の大きさを表しています。体積の単位には「㎥」、「㎤」、「l」、「ml」などがありますね。固体やガスなどの気体の体積を表すときは「㎥」、「㎤」、液体の体積を表すときに「l」、「ml」が使われるのです。

体積は条件が変わると変化します。例えば虫よけスプレーなどのスプレー缶。中には圧縮した状態のガスが充填されていて、ふき出すとその体積は大きくなります。

次に手のひらに乗るスポンジをイメージしましょう。このスポンジを握りつぶすと小さくなりますね。これはスポンジに力が加わったことで圧縮されたことで体積が小さくなったのです。

質量:そのものが持つどこに行っても変わらない量

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体積が条件によって変化するのに対して、質量はどこにいっても変化しないそのものが持つ量を表しています。質量を量る方法の1つが天秤。質量を量りたいものを片側に乗せ、もう一方に質量がわかっている分銅を乗せていきつりあったときの値が質量となります。

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