3分で簡単にわかる生むと産むの違い!使い分けや赤ちゃんに関する表現も雑学好き主婦ライターがわかりやすく解説
生むの対義語
生むの対義語には「殺す」「滅ぼす」「失くす」などがあります。どれも存在していたものを存在しない状態にするという意味ですね。また、生むは「良い結果を生む」「誤解を生む」「利益を生む」など生き物以外のことにも使うことができるのですよ。
次に赤ちゃんに関する表現についてみてみましょう。何もなかったところに新たに生み出された存在という意味で「赤ちゃんが生まれました!」となるのですね。出産という行為そのものよりも、新しい生命が誕生したという点に重点が置かれているのです。
産むの対義語
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産むの対義語には「妊娠」「懐妊」などがあります。母親が体内に子や卵を宿すという意味です。どちらも母親が主語となっていることに注意しましょう。「産む」は主語が母親である時に使われることばなのです。
産声(うぶごえ)という熟語がありますよね。産声は赤ちゃんがあげるものなのに、どうして「産」が使われるのか不思議ではないですか?産声は大百科全書では次のように説明されています。産声をあげることは出産の過程の一つであり、母親が出産によって赤ちゃんの声を産んだと考えてみてください。
出生(しゅっしょう)直後の第一呼吸とともに生じる泣き声をいう。新生児はこの産声によって初めて肺で呼吸を開始し、臍帯(さいたい)循環から肺循環に切り替わる。つまり、産声があるか、あるいはそれが強いか弱いかは、この肺呼吸が十分にできているかどうかをみる指標となっている。産声がないときは仮死といわれ、呼吸や循環系へ負担がかかり、重度の場合には中枢神経系の障害を生じる場合もある。
(出典:小学館 日本大百科全書)
生むと産むの使い分けを例文でチェック!
「生む」と「産む」は大変よく使われることばであり、ことわざや慣用句もたくさんあります。どちらの漢字を当てはめても問題ないこともありますが、それぞれに意味がありますのでみていきましょう。
生むの例文
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生むの例文をみていきましょう。「新しいシステムを開発して、生みの苦しみを味わった」とは新しいものを作り出したり、何かをやり始める時の苦労を表しています。一方「長男を出産し、産みの苦しみを味わった」とは、子を産む時のつらさや大変さを表しているのですよ。
また、平凡な親から立派な才能を持つ子供が生まれた時に驚いて「鳶(とんび)が鷹(たか)を生んだ」と言ったりしますよね。ここでは「産んだ」とはなりません。なぜなら人間がライオンの子供を産むことがないように、鳶は鷹を産まないからです。立派な子を世に送り出したという意味から、「生んだ」が使われるのですね。
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