
簡単でわかりやすい!夕顔と冬瓜の違いとは?見分け方や栄養について農学専攻ライターが詳しく解説

ライター/2sc
理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事ではウリ科の野菜、夕顔と冬瓜の違いについてわかりやすく解説していく。
夕顔と冬瓜を大まかに比較

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夕顔と冬瓜はどちらも、ウリ科の実野菜。植物本体の特徴は、キュウリやゴーヤなど、ほかのウリ科植物と共通しています。夕顔・冬瓜はともに「つる」を伸ばし、真夏に実を結ぶのです。そんな両者はウリ科のなかでも、とくに似ている組み合わせ。まずは、夕顔と冬瓜の大まかな特徴についてみていきましょう!
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夕顔は「かんぴょう」用のひょうたん
じつは「夕顔」と「ひょうたん」は、同じ植物。どちらもウリ科ユウガオ属は「ユウガオ」の変種なのです。アフリカ原産のユウガオは、長い歴史をもつ農作物。早くから世界中へ広まり、改良を受けてきました。そんなユウガオがアジアにやってきたのは、なんと8000年前。本記事で紹介する、日本の「夕顔」はその子孫です。日本の夕顔は分類上、区別して「フクベ」と呼ばれます。
夕顔の名の由来は、朝顔/昼顔/夜顔と同じく、その開花の時間帯。夕顔の花は夕暮れとともにひらき、翌朝しぼみます。そんな夕顔は7月から9月にかけて、緑色の大きな実を結ぶ夏野菜。その実は乾燥させると、「かんぴょう」となるのです。
冬瓜は「冬まで腐らない」夏野菜
冬瓜は分類上も同じ名前で、ウリ科トウガン属の「トウガン」です。冬瓜は、常夏の熱帯アジア原産。「冬」とは無縁の冬瓜の名前は、「冬まで腐らない」ことに由来します。収穫後の冬瓜の実は、皮が硬くなるため、長期保存が可能。切らずに日陰で保管すると、半年もの間腐らずにもつのです。しかし一度カットした冬瓜は、すぐに腐ります。冷蔵庫保管を心がけ、5日以内に食べてしまいましょう。
そんな冬瓜は、先述の夕顔としばしば混同されます。冬瓜は6月から9月にかけて、緑色の大きな実をつける夏野菜。夕顔とは、見た目・旬が近いのです。この記事では、似ている夕顔・冬瓜の基礎知識から見分け方までを網羅。さらにその食べ方についても紹介していきます。
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