みんな、酢の物は好きか?酢の物は、具材を合わせ酢で和えたものですが、その合わせ酢にもさまざまな種類があることを知っているでしょうか。酢に加える調味料によって、それぞれ違った風味を楽しませてくれるんです。今回は、合わせ酢の中でも基本となる二杯酢、三杯酢の違いや使い方、甘酢・土佐酢・南蛮酢についても雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

二杯酢と三杯酢の違いとは?

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二杯酢、三杯酢は、酢と別の調味料・食材を混ぜ合わせて作る合わせ酢の代表的なもので、それぞれ「にはいず」「さんばいず」と読みます。今回は、和食には必要不可欠な二杯酢、三杯酢について、その違いや作り方を詳しく見ていきましょう。

二杯酢:酢と醤油を合わせたもの

二杯酢は酢1に対し醤油1を合わせて作るのが基本。昔は、杯で酢と醤油を1杯ずつ量り、合わせて二杯になるように調合していたことから「二杯酢」と呼ばれます。別名は酢醤油。1:1の割合にすると塩分が高すぎるため、現在は、酢:醤油を3:2の割合にして塩気を控えめにすることも。酢が強いと感じるときは、酢の半量のだし汁を加えると、味が和らぎます。

三杯酢:酢と醤油とみりんを合わせたもの

酢、醤油、みりんをそれぞれ杯1杯ずつ、合計3杯を合わせて作ることから三杯酢と言われていました。近年は、減塩のため、酢・醤油・みりんの割合を2:1:2にすることもあります。みりんの代わりに砂糖を使う際は、酢:醤油:砂糖を3:1:2の割合にしてください。二杯酢同様、酢が強いと感じるときはだし汁を加えましょう。

二杯酢と三杯酢の使い分け

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二杯酢と三杯酢のそれぞれの作り方については分かりましたね。ここでは、それぞれの味の特徴をいかし、どのような料理に合わせるのが良いのかを見ていきましょう。同じ食材に二杯酢と三杯酢をかけて食べ比べることで、その味の違いを楽しんでみてください。

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二杯酢はさっぱり

二杯酢は甘みがなくさっぱりとしているため、特に貝類の酢の物におすすめ。また、油っこい料理にもマッチするので、餃子のつけダレにもぴったりです。湯豆腐や冷奴にかけると、あっさりとした味わいで、豆腐のおいしさも引き立ちます。

三杯酢はまろやか

みりんや砂糖を使うため甘みがありまろやかで、何にでも合わせやすいのが三杯酢の特徴です。海藻や野菜と特に相性がよく、もずく酢やきゅうりの酢の物は定番。和食だけでなく、サラダやマリネにも使われます。

そもそも酢ってなに??

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ここまで、二杯酢、三杯酢について見てきましたが、そもそも酢とはどのようなものなのでしょう。ここからは、酢について詳しく説明していきます。

1.酢の歴史

酢の歴史は古く、バビロニア紀元前5000年頃には作られていたようです。日本では、4-5世紀頃、中国からその作り方が伝わったのをきっかけに作られ始めたと言われています。その当時、酢は貴族たちだけが使う高級調味料。江戸時代になってようやく、広く使われるようになりました。

2.酢の成分・種類

酢の酸味は主成分の酢酸によるものです。酢は、糖を含んだ原料をアルコール発酵させた後、さらに酢酸で発酵させて作ります。酢の種類を決めるのはその原料。世界中にはその土地の農産物を使ったさまざまな酢が4000種類も存在しています。

日本では、米、小麦やとうもろこしなどの穀物をブレンドして原料にした穀物酢米を主原料にした米酢が一般的です。フランス発祥のワインビネガー、イタリアで生まれたバルサミコ酢はどちらもぶどうを原料としたものですが作り方が違います。

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3.酢の効果・効能

酢の効果・効能の主なものには、疲労回復、体脂肪・内臓脂肪の減少促進、血圧低下作用や食後の血糖値上昇の抑制などがあります。大さじ1(15ml)の酢を毎日継続して摂取することで、これらの健康効果が期待できますよ。

また、酢には強い殺菌・防腐効果がありますが、これは酢の主成分である酢酸の働きによるものです。酢酸は細菌の侵入・増殖を防いでくれます。酢飯やピクルスは、食中毒が心配な夏場のお弁当にもおすすめです。

その他の合わせ酢についても知ろう!

二杯酢、三杯酢以外にもさまざまな合わせ酢があります。合わせ酢を変えると食材の味も変化し、料理の幅が広がりますよ。以下の3つはよく使われる合わせ酢です。その特徴と作り方を覚えて、レパートリーに加えてくださいね。

1.甘酢の特徴と作り方

甘酢は酢大さじ3、砂糖大さじ2に塩少々を合わせるのが基本です。やさしい甘さが特徴の合わせ酢。野菜や魚を漬ける甘酢漬けは定番料理です。甘酢に、水溶き片栗粉を加えて、とろみをつけたものを甘酢あんと言います。

2.土佐酢の特徴と作り方

三杯酢にかつお節やかつお出汁を加え、ひと煮立ちさせて作ります。かつお節のうま味と香りで酸っぱさがおさえられ、まろやかな味わいに。「土佐」は、かつおで有名な土佐藩にちなんで名付けられたと言われています。

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3.南蛮酢の特徴と作り方

酢、醤油、各大さじ2、砂糖小さじ2,ごま油大さじ1、唐辛子を合わせれば完成です。だし汁を加えるレシピもあり。混ぜるだけでも良いですが、鍋に入れて少し火にかけると、砂糖がとけて味がよくなじみます。揚げた肉や魚と相性がいいですよ。

自分好みにアレンジ!酢を積極的に摂取して健康に!

二杯酢や三杯酢の作り方や使い方、その他の合わせ酢について詳しく見てきました。なお、紹介した合わせ酢の各調味料の割合は一例です。お好みで分量を変えて、自分だけの黄金比を見つけてください。合わせる調味料やその比率を変えることで、酢のアレンジは自由自在。積極的に料理に取り入れて、健康維持に役立てましょう。

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雑学

簡単でわかりやすい!二杯酢と三杯酢の違いとは?甘酢・土佐酢・南蛮酢との違いや作り方も雑学大好き図書館司書が詳しく解説

みんな、酢の物は好きか?酢の物は、具材を合わせ酢で和えたものですが、その合わせ酢にもさまざまな種類があることを知っているでしょうか。酢に加える調味料によって、それぞれ違った風味を楽しませてくれるんです。今回は、合わせ酢の中でも基本となる二杯酢、三杯酢の違いや使い方、甘酢・土佐酢・南蛮酢についても雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

二杯酢と三杯酢の違いとは?

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二杯酢、三杯酢は、酢と別の調味料・食材を混ぜ合わせて作る合わせ酢の代表的なもので、それぞれ「にはいず」「さんばいず」と読みます。今回は、和食には必要不可欠な二杯酢、三杯酢について、その違いや作り方を詳しく見ていきましょう。

二杯酢:酢と醤油を合わせたもの

二杯酢は酢1に対し醤油1を合わせて作るのが基本。昔は、杯で酢と醤油を1杯ずつ量り、合わせて二杯になるように調合していたことから「二杯酢」と呼ばれます。別名は酢醤油。1:1の割合にすると塩分が高すぎるため、現在は、酢:醤油を3:2の割合にして塩気を控えめにすることも。酢が強いと感じるときは、酢の半量のだし汁を加えると、味が和らぎます。

三杯酢:酢と醤油とみりんを合わせたもの

酢、醤油、みりんをそれぞれ杯1杯ずつ、合計3杯を合わせて作ることから三杯酢と言われていました。近年は、減塩のため、酢・醤油・みりんの割合を2:1:2にすることもあります。みりんの代わりに砂糖を使う際は、酢:醤油:砂糖を3:1:2の割合にしてください。二杯酢同様、酢が強いと感じるときはだし汁を加えましょう。

二杯酢と三杯酢の使い分け

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二杯酢と三杯酢のそれぞれの作り方については分かりましたね。ここでは、それぞれの味の特徴をいかし、どのような料理に合わせるのが良いのかを見ていきましょう。同じ食材に二杯酢と三杯酢をかけて食べ比べることで、その味の違いを楽しんでみてください。

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