
違うポイント1.お金の出どころ
土木と建築の違いはお金の出どころにもありますね。土木は公共性が高い工事がメインになってくるため官公庁が発注元となることが多いです。そのため資金源は私たちの納める税金が使われることも。
反対に建築は民間の企業や施主といわれる発注者になることが多いですね。皆さんが実際に住んでいる住居も建築工事によって建てられているでしょう。デベロッパーなどがここでいう民間の企業にあたります。また、学校のような国立、都道府県立の施設を建てるための建築工事については、土木工事と同じく税金が資金源になることもあるでしょう。
違うポイント2.生活必需性とデザイン性
土木工事は公共工事が多いということもあり、生活に密接した工事になります。具体的には道路工事や、トンネル工事、ダム、橋梁(きょうりょう)工事、河川工事などで、生活インフラの整備という意味合いや利便性のようなものが高く求められるでしょう。
建築工事ももちろん生活に密接にかかわってきていますが、特にビルやマンション、美術館、博物館、商業施設など、人が集まる場所をつくる工事も建設工事に含まれるため、利便性のみならず目を惹くデザインやアートの要素が成果物、つまり建築物自体に強く反映されることもあります。
生活インフラから建物まで私たちの生活を支えている土木と建築
建設工事において、建築工事が人が集まる空間つまり点であるとすると、土木工事はそれをつなぐ道路や鉄道などのインフラ整備、つまり線といったイメージをもつと両者の違いは理解しやすくなります。日常に溢れる建設に支えられて、私たちの生活は創造されて豊かに過ごせているという一面もあるでしょう。土木、建築、建設の言葉の使い分けを理解すると同時に身近にあふれる建設物にもぜひ目を向けてみてください。