
3分で簡単に分かる「世界遺産」と「世界文化遺産」の違い!院卒日本語教師が分かりやすく解説

「世界遺産」と「世界文化遺産」の違いを理解するには、まずは「世界遺産」についてしっかり理解する必要がある。
今回は、そんな「世界遺産」と「世界文化遺産」の違いについて、雑学や言葉の違いに詳しい院卒日本語教師の”むかいひろき”と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき
ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。言葉や雑学についての知識が豊富。その知識を生かして今回は「世界遺産」と「世界文化遺産」の違いを解説していく。
そもそも「世界遺産」って何?

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「世界遺産」も「世界文化遺産」も、ニュースなどで一度は見聞きしたことのある言葉でしょう。ただ、その違いを問われると回答に詰まる人もいるかもしれませんね。「世界遺産」と「世界文化遺産」の違いを理解するために、まずは「世界遺産」がどのようなものかをおさらいしましょう。
「世界遺産」は「人類全体にとって貴重なかけがえのない財産」
1972年に締結された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」にもとづき、世界各地の貴重な自然や文化財・建造物などが、「人類全体にとって貴重なかけがえのない財産」としてUNESCO(ユネスコ・国連教育科学文化機関)によって審査・登録・認定されています。このUNESCOによって登録された自然や文化財などが「世界遺産」です。
過去から現在まで受け継がれてきた貴重な自然や顕著な価値を持つ文化財を未来の世代に引き継いでいくために、「世界遺産」として登録し人類全体で守っていこう…としているわけですね。
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「世界遺産」は各国が自国の遺産を推薦し、学術的な審査を経た後で、21か国で構成される世界遺産委員会において登録の是非が決められる。ただ、国境地帯の遺産の場合はどちらの国のものかで揉める場合もあり、最悪のケースでは紛争に発展したこともあるんだ。
「世界遺産」には、「世界文化遺産」を含めた3つのタイプがある!

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UNESCOによって審査・登録される「世界遺産」には3つのタイプがあります。「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」です。ここではそれぞれの違いや代表的な遺産を見ていきましょう。そして、この分類が「世界遺産」と「世界文化遺産」の違いを紐解くカギになります。
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