この記事ではホイップクリームと生クリームの違いについてみていきます。ホイップクリームと生クリームは呼び方が少し違うだけでほとんど同じものだと思っている人も多いでしょうが、全くの別物です。原材料が異なることで味わいや舌触りはもちろん、カロリーなどの栄養も違うらしいのです。
今回はホイップクリームと生クリームの違いを原料から味や使い方まで、食べることが大好きな栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。ホイップクリームよりも生クリームが好き。お気に入りはフルーツサンド。

ホイップクリームと生クリームの原材料による種類分け

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ホイップクリームと生クリームはどちらもよく似たものですが、原材料が違うことで分類されています。種類分けは3タイプです。

1.乳脂肪のみの「生クリーム」

生クリームは生乳を遠心分離し、乳脂肪だけを取り出して作られたものです。動物性の脂肪のみでできています。

また、クリームという表記ができるのは、「乳脂肪18%以上」のものだけです。スーパーで販売している生クリームとそれに似た商品をよく見てみると、「クリーム」と書いてあるものとそうでないものがありますね。30~50%の乳脂肪分の生クリームが多く、「クリーム」の表記があるだけで生クリームであることが分かります。

2.植物性脂肪のみで作る「ホイップクリーム」

生クリームと違い植物性油脂だけでできているものは、ホイップクリームと言います。植物性油脂とは、パーム油や菜種油、ヤシ油、大豆油などです。植物性油脂に乳化剤や安定剤などを添加して作られるため、クリームという表示はできず、「乳等を主原料とする食品」となります。脂肪分は生クリームと同じく30~50%程が多いです。

3.乳脂肪と植物性脂肪の「ホイップクリーム」

乳脂肪に植物性油脂や添加物などを加えたものも、ホイップクリームと言います。乳脂肪の良さを生かしながら植物性油脂などを合わせることで、使いやすく作られたクリームです。こちらも「クリーム」というは表示できず、「乳等を主原料とする食品」となります。

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ホイップクリームと生クリームの違いを詳しく知ろう!

原材料が違うホイップクリームと生クリームですが、6つの違いについて比較してみましょう。

違い1.ホイップクリームと生クリームの「味」

生クリームは生乳からとった乳脂肪だけを使用しているため、乳のコクや風味があり味わい深いのが特徴です。濃厚なのに口どけが良く食べやすいですが、人によってはくどいと感じてしまうかもしれません。ホイップクリームは製品によって乳脂肪の割合が変化しますが、生クリームに比べてあっさりとしています。どちらが好き化は好みによって分かれるでしょう。

違い2.ホイップクリームと生クリームを「泡立てるとき」

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ホイップクリームは生クリームに比べ、泡立てに時間がかかるものが多いです。クリームに含まれる乳脂肪の量が多いほど泡立てやすいことから、差が生まれます。砂糖の性質によって安定したクリームが作れるので、砂糖を入れて泡立てることもポイントです。

また、生クリームのほうが短時間で泡立てられますが分離もしやすいので、安定剤などが添加されているホイップクリームのほうが扱いやすい特徴もあります。生クリームの扱いに慣れていない方は、ホイップクリームのほうが使いやすいでしょう。

違い3.ホイップクリームと生クリームの「見た目」

ホイップクリームは真っ白生クリームはやや黄色味を帯びた白色です。泡立てる前も後も、同じような違いがみられます。真っ白に仕上げたいときや着色する色味をきれいに出したいときなどはホイップクリームのほうが鮮やかに仕上がるでしょう。

違い4.ホイップクリームと生クリームの「用途」

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さまざまなアレンジをしたい場合はホイップクリームのほうが扱いやすいでしょう。ホイップクリームは時間がたってもへたりにくく、期限も長いので保存にも便利です。ミルクのコクや旨味を生かしたいときには生クリームを使用すると良いでしょう。

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違い5.ホイップクリームと生クリームの「栄養」

ホイップクリームと生クリームの栄養には、大きな差はありません。カロリーや脂質が生クリームのほうがやや高めですが、含まれる脂肪の量によって変わるのでカロリーを気にするようなら脂肪分で比較するとよいでしょう。

乳脂肪だけでできている生クリームはホイップクリームに比べ、カルシウムとレチノールが豊富です。しかし、これらの栄養は生クリームよりも効果的に摂取できる食品があるので、栄養が豊富だからどちらを選ぶと良いということはないでしょう。

違い6.ホイップクリームと生クリームの「値段」

生クリームの原料である乳脂肪は取れる量が少なく貴重なため、ホイップクリームに比べて1.5~2倍ほど高価です。手軽にクリームを味わいたいならホイップクリームのほうが安価で手に入れやすいでしょう。また、脂肪分が高くなるほど、値段も高いです。生クリームが使いたいけど値段を抑えたいなら、脂肪分が控えめのものを選ぶ方法もあります。

ホイップクリームと生クリームは代用できる?

ホイップクリームと生クリームは味やコクに違いがありますが、互いに代用可能です。分量も同じように使用できます。似たようなもので「コーヒーフレッシュ」がありますが、料理に使用する分には問題ないでしょう。ただ、コーヒーフレッシュは脂肪分が20%以下のものが多く、35~50%のホイップクリームと生クリームに比べて脂肪分が低すぎるため泡立てるは難しいです。

ホイップクリームと生クリームの違いを知っておいしく食べよう

ホイップクリームは使いやすくて安価、生クリームは乳脂肪のコクや口どけが良いがやや高価など、様々な違いが分かりましたね。どちらもおいしく使えますが好みに合わせて使ってみるのも良いでしょう。街中で見かけるクリームも「ホイップ」なのか「生クリーム」なのか、確認してみてください!

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3分でわかる!生クリームとホイップクリームの違いは原材料にあり!カロリーや味も栄養士ライターが簡単にわかりやすく解説

この記事ではホイップクリームと生クリームの違いについてみていきます。ホイップクリームと生クリームは呼び方が少し違うだけでほとんど同じものだと思っている人も多いでしょうが、全くの別物です。原材料が異なることで味わいや舌触りはもちろん、カロリーなどの栄養も違うらしいのです。
今回はホイップクリームと生クリームの違いを原料から味や使い方まで、食べることが大好きな栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。ホイップクリームよりも生クリームが好き。お気に入りはフルーツサンド。

ホイップクリームと生クリームの原材料による種類分け

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ホイップクリームと生クリームはどちらもよく似たものですが、原材料が違うことで分類されています。種類分けは3タイプです。

1.乳脂肪のみの「生クリーム」

生クリームは生乳を遠心分離し、乳脂肪だけを取り出して作られたものです。動物性の脂肪のみでできています。

また、クリームという表記ができるのは、「乳脂肪18%以上」のものだけです。スーパーで販売している生クリームとそれに似た商品をよく見てみると、「クリーム」と書いてあるものとそうでないものがありますね。30~50%の乳脂肪分の生クリームが多く、「クリーム」の表記があるだけで生クリームであることが分かります。

2.植物性脂肪のみで作る「ホイップクリーム」

生クリームと違い植物性油脂だけでできているものは、ホイップクリームと言います。植物性油脂とは、パーム油や菜種油、ヤシ油、大豆油などです。植物性油脂に乳化剤や安定剤などを添加して作られるため、クリームという表示はできず、「乳等を主原料とする食品」となります。脂肪分は生クリームと同じく30~50%程が多いです。

3.乳脂肪と植物性脂肪の「ホイップクリーム」

乳脂肪に植物性油脂や添加物などを加えたものも、ホイップクリームと言います。乳脂肪の良さを生かしながら植物性油脂などを合わせることで、使いやすく作られたクリームです。こちらも「クリーム」というは表示できず、「乳等を主原料とする食品」となります。

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