この記事では似た意味の言葉である「知識」と「知恵」の違いについてみていきます。どちらも漢字も似ていて、学びや能力に関係する言葉のイメージがあるよな。実はこの2つは意味が異なる言葉であり使い分けが必要なんです。今回はそんな「知識」と「知恵」の違いについて、意味を確認しつつ、「見識」との違いもあわせて文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「知識」と「知恵」の違いとは?

「知識」と「知恵」、どちらも比較的よく使われている言葉ですが、2つの違いをご存じでしょうか。何となく意味の違いはイメージできるけど、はっきりとはわからないという方も多いのではないでしょうか。

違いをざっくりというと、「知識」は知ること・または知っている内容という意味であるのに対して、「知恵」は知識などを活用する能力のことをいいます。つまり、「知識」が情報だとすると「知恵」はその情報を使って問題を正しく処理する能力のことです。それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

知識:知っていること

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「知識」には次のような意味があります。

1. 知ること。認識・理解すること。また、ある事柄などについて、知っている内容。
2.考える働き。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ちしき【知識】」

つまり、「知識」とは客観的事実であり、学習や経験によって得ることができるものです。

知恵:知っていることを活かす能力

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「知恵」には次のような意味があります。

\次のページで「「知識」と「知恵」の使い方」を解説!/

物事の道理を判断し処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ちえ【知恵】」

「知恵」とは、持っている知識を状況に応じて活用する能力のこと。記憶力がよく知識をたくさん持っている人であっても知恵があるとは限りません。したがって、「知識」と「知恵」は置き換えることができず、明確に使い分けることが必要な別の言葉であるということができます。

「知識」と「知恵」の使い方

「知識」と「知恵」はどのような場面でどう使われるのでしょうか。1つずつ詳しくみていきましょう。

「知識」の使い方

新たに物事を知ることをいうときには「知識を得る」、すでに物事について知っているときには「知識がある」という言い方をします。次に例文をいくつか挙げるのでみてみましょう。

\次のページで「「知恵」の使い方」を解説!/

大人になってからでも新しい知識を得ることは重要だ。
法律についての知識を深めるために大学院に進学する。
彼は知識をひけらかすことで自分の地位を高めようとしている。

「知恵」の使い方

能力が身につくことを「知恵がつく」といい、また他の人によりよいやり方や方法を教えてもらうときには「知恵を借りる」という表現をします。また、「知恵が回る」という言い回しもあり、即時にその場にふさわしい判断ができるという意味です。次に例文を挙げるのでみてみましょう。

彼は成長するにつれてどんどん知恵がついてきたようだ。
彼女はテストの点数はあまりよくないが、よく知恵が働く。
プロジェクトに行き詰ってしまったので教授の知恵を借りよう。

「見識」との違いは?

「知識」や「知恵」と似ている言葉として「見識(けんしき)」という言葉があります。「見識」とはどのような意味の言葉で、どう使うのか確認していきましょう。

見識:物事の本質をとらえるすぐれた判断力

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「見識」には次のような意味があります。

1.物事を深く見通し、本質をとらえる、すぐれた判断力。ある物事に対する確かな考えや意見。識見。
2.気位 (きぐらい) 。みえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「けんしき【見識】」

「見識」とは物事の本質をとらえる優れた判断力のこと。「知識」や「知恵」をさらに深めた言葉であるといえるでしょう。

「見識」の使い方

使い方は「知識」とよく似ていて、見識を身につけることを「見識を得る」「見識を深める」と表現し、また見識を持った人のことを「見識がある人」「見識を備えた人」などといいます。次に例文を挙げるのでみてみましょう。

研究分野についての見識を深めるために海外留学しようと思う。
彼はまだ若いが見識を備えている。
彼女は教師としての見識を疑う行動が目立つ。

「知識」と「知恵」は意味が異なる言葉!

「知識」は知っていること、「知恵」は知っていることを活用して物事を処理する能力だということがわかりましたね。使う場面や漢字は少し似ていますが、意味が異なる言葉なので正しく理解して使い分けることが重要です。それぞれ違う言い回しもあるので、しっかり覚えて使うようにしましょう。

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3分で簡単にわかる!「知識」と「知恵」の違い!意味や「見識」との違いも主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では似た意味の言葉である「知識」と「知恵」の違いについてみていきます。どちらも漢字も似ていて、学びや能力に関係する言葉のイメージがあるよな。実はこの2つは意味が異なる言葉であり使い分けが必要なんです。今回はそんな「知識」と「知恵」の違いについて、意味を確認しつつ、「見識」との違いもあわせて文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「知識」と「知恵」の違いとは?

「知識」と「知恵」、どちらも比較的よく使われている言葉ですが、2つの違いをご存じでしょうか。何となく意味の違いはイメージできるけど、はっきりとはわからないという方も多いのではないでしょうか。

違いをざっくりというと、「知識」は知ること・または知っている内容という意味であるのに対して、「知恵」は知識などを活用する能力のことをいいます。つまり、「知識」が情報だとすると「知恵」はその情報を使って問題を正しく処理する能力のことです。それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

知識:知っていること

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「知識」には次のような意味があります。

1. 知ること。認識・理解すること。また、ある事柄などについて、知っている内容。
2.考える働き。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ちしき【知識】」

つまり、「知識」とは客観的事実であり、学習や経験によって得ることができるものです。

知恵:知っていることを活かす能力

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「知恵」には次のような意味があります。

\次のページで「「知識」と「知恵」の使い方」を解説!/

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