簡単でわかりやすい!RCCとRBCの違いとは?輸血が必要な時や副作用も元看護師が詳しく解説
病気や薬の副作用で赤血球など血液の成分を作ることができない場合
・白血病
・再生不良性貧血
・肝硬変
・抗がん剤の副作用である骨髄抑制など
病気による血液の成分を大量消費してしまう場合
・がん
・大量出血による血液成分の不足時
・手術
・交通事故
・DIC(播種性血管内凝固症候群)
血液成分が破壊される病気
・自己免疫性溶血性貧血
など
輸血の副作用とは
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輸血開始直後〜終了後、数時間内に発生する即時型副作用と、輸血後数日〜数ヶ月後に発生する遅発型副作用のほか、輸血関連急性肺障害(TRALI)などの重大な副作用があります。
即時型副作用
・発熱
・じんましん
・アナフィラキシーショック症状…全身のだるさ、皮膚の紅潮、痒み、腹痛、呼吸困難、血圧低下など。
・細菌感染症…献血時やバッグの破損、輸血口の汚染などによる細菌混入で起こる。
遅発性副作用
・輸血後移植片対宿主病(PT-GVHD)…発熱、紅斑、白血球や血小板の急激な減少など。有効な治療法がなく、100 %死に至る。
・ウイルス感染症…検査精度の向上により、最近はまれ。
重大な副作用(輸血中、もしくは輸血後6時間以内に発症。)
・輸血関連急性肺障害(TRALI)…心臓が原因ではない肺水腫。低血圧や喘鳴(ヒューヒューやゼイゼイといった異常な呼吸音)、チアノーゼなどの症状が出現する。
・輸血関連循環過負荷(TACO)…急性の合併症で、呼吸困難、起坐呼吸(寝ているよりも座っている方が呼吸が楽になる)など、うっ血性心不全の症状がみられる。
RCCとRBCの違いは名前
平成25年9月12日の「生物学的製剤基準の一部改正に伴う衣料品製造販売承認申請等の取り扱いについて」という厚生省通知に合わせ、日本赤十字社も平成26年8月1日より、赤血球製剤の販売名をRCC-LR(赤血球濃厚液-LR)「日赤」からRBC-LR(赤血球液-LR)「日赤」に、Ir-RCC-LR(照射赤血球濃厚液-LR)「日赤」からIr-RBC-LR(照射赤血球液-LR)「日赤」に変更しました。
成分の組成や性状の変更はなく、取り扱い方法も変更はありません。