3分で簡単にわかる十二神将と干支の違い!もとになる思想の違いや風水との関係も雑学好きライターがくわしく解説
ライター/ザツガクマナブ
干支や風水などの文化に関する雑学にくわしい元塾講師WEBライター。趣味は城めぐり。得意ジャンルは日本史・世界史・地理・英語。
十二神将と干支の簡単な違い
image by iStockphoto
まずは十二神将と干支の簡単な違いについてみていきましょう。大きな違いとしては二つの点が挙げられます。まずは十二神将とは十二体の戦士で人の形をしているのに対し、干支とは時間を区切ったもののとらえ方であるということがひとつ。もうひとつの違いは十二神将は仏教に関するものであり、干支は古代中国の思想がもとになっているということです。
十二神将は戦士、干支は時間のとらえ方
十二神将とは仏教の世界で薬師如来というお釈迦様を守る十二体の戦士のことです。十二体がそれぞれの方角を守っていて、人間の形をしています。
それに対して干支とは暦や時間を表すためのもので、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を合わせたもののことです。十干とは10日間を一区切りにしたもので、十二支とは12年を周期として一年ごとに区切ったもので、そこに後に動物を当てはめるようになりました。
こちらの記事もおすすめ
3分で簡単にわかる「仏教」の始まり!どんな教え?どうやって日本に伝来した?歴史オタクがわかりやすく解説
十二神将は仏教、干支は中国思想
十二神将は薬師如来というお釈迦様を護る12体の守護神のことであり、仏教に関するものです。十二神将は木の像として日本の様々なお寺で見ることができます。最も有名なのが奈良県奈良市にある新薬師寺の十二神将像で、日本最古で最大、国宝に指定されている見事な木像です。
それに対し干支は時間のとらえ方であり、古代中国で生まれ日本へと伝えられました。この考え方は中国の陰陽五行説がもとになっています。十二支の概念は中国から世界中に広がりました。そして十二支に対応する動物は国によって微妙な違いが見られます。
十二神将についてくわしく解説
不明 – Tokyo National Museum, パブリック・ドメイン, リンクによる
ここでは十二神将についてくわしく掘り下げて解説していきます。十二神将とは仏教において薬師如来を守護する12体の守護神です。薬師如来の十二の大願に応じてそれぞれが昼夜の十二の時、十二の日、または十二の方角を守ります。
薬師如来とは12の大願(偉大な願い)を立てて、人々を救い悟りに導くことを誓った仏のことで、12の大願を守るのが十二神将です。そして十二神将はそれぞれ七千の眷属夜叉という部下を従えています。次の章で十二神将の構成と名前について見ていきましょう。
\次のページで「十二神将の構成」を解説!/