簡単にわかるステンレス包丁とモリブデン包丁の違い!特徴やステンレス包丁の種類も工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
ライター/through-time
工学修士で、言葉や文学も大好きな雑食系雑学好きWebライター。材料工学の知識を生かし、ステンレス包丁とモリブデン包丁の違いについて丁寧に説明していく。
ステンレス包丁とモリブデン包丁の違い
image by iStockphoto
台所に欠かせない調理道具である包丁。日本の包丁の素材は、鋼(はがね)やセラミックスなどがありますが、中でもステンレス鋼やモリブデン鋼で作られた包丁はさびにくく手入れが容易なため、リーズナブルな家庭用から高級なプロ用まで、幅広く展開しています。両者の違いは何なのか解説しましょう。
こちらの記事もおすすめ
3分で簡単にわかる!「三徳包丁」と「文化包丁」の違いとは?選び方や包丁の種類の説明まで主婦ライターがわかりやすく解説
ステンレス包丁の特徴
文字通りステンレス鋼で作られた包丁です。鋼の包丁と比べると研ぎにくいため切れ味は劣りますが、さびにくく手入れが容易なため、家庭用に広く普及しました。
ステンレス鋼は鉄FeにクロムCrを添加して耐食性などの特性を持たせた合金鋼(特殊鋼)です。規格では「Cr10.5%以上、炭素C1.2 %以下を含む鋼」と定義されています。英語でstainless steel。stainlessは「汚れのない、さびない」という意味です。
ステンレス鋼の表面は不動態皮膜と呼ばれる数nmの保護膜で覆われており、これがステンレス素地をさびから守っています。この膜は添加したCrが酸化することで形成されるもので、少しくらいの傷ならばすぐさま自己回復するため、さびにくさが長く続くのです。
こちらの記事もおすすめ
簡単にわかるステンレス鋼とステンレスの違い!種類や用途、SUSとの違いも工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
\次のページで「モリブデン包丁の特徴」を解説!/