業務に関係のある取引で発行される「領収書」と「受領書」。
会社からの指示でなんとなく受け取っているが、両者の違いはわからないという人も多いんじゃないか。
今回は「領収書」と「受領書」の違いについて、ファイナンシャルプランナー経験のあるライターおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。貿易商社の営業マンや、FP(ファイナンシャルプランナー)としての業務経験もある。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

領収書と受領書の違い

image by iStockphoto

業務に関係のある商品やサービスを購入した際に発行される「領収書」と「受領書」。よく「領収書の発行は必要ですか?」や「受領書にサインをお願いします」などと言われることもありますよね。しかし両者の違いはいったい何なのでしょうか。ここではまず「領収書」と「受領書」の違いについて解説していきます。

領収書:代金を受けとったことの証明

「領収書」と商品やサービスの対価として代金を受け取ったことを証明する書類。金銭受領の証という意味では、「レシート」も似た書類です。なお税法上、「レシート」も宛名、発行日、支払い金額、明細が記載されていれば「領収書」と同じ効力を発揮します。

受領書:何かを受け取ったことの証明

「受領書」とは商品やサービス、書類や金銭などを受領したことを証明します。受領者(受け取る側)が「確かに受け取りましたよ」と証明する書類です。例えば「貴社からの購入した商品が、弊社の物流倉庫に届きました」ということを証明する際に「受領書」は発行されます。

経費に計上するには

会社や個人において、事業を行うためにかかるコストのことを「経費」と言います。「経費がこれくらいかかりました」と税務署に報告することが「経費計上」

しかし「経費計上」するには、事業のために購入した商品やサービスが「経費」であることを証明しなければなりません。ここでは「経費計上」の書類として、「領収書」と「受領書」がそれぞれどのような効力を持つのか解説していきます。

\次のページで「領収書:経費計上に必要」を解説!/

領収書:経費計上に必要

image by iStockphoto

「領収書」は「経費計上」に必要な書類です。その理由は宛名、発行日、支払い金額、明細を確認することで、購入した商品やサービスが事業に関係であることを証明できるため。先述の「レシート」だけでなく、「銀行振込の履歴」や「事業向けクレジットカードの明細」も「領収書」の代わりとして使用することができます。

受領書:経費計上に無関係

一方「受領書」は「経費計上」には無関係の書類です。その理由は「受領書」は受領者側から納品者・提供者側に対して発行されるものであり、何かを購入したことの証明ではないため。「事業に関係のある商品やサービス」を証明するものではないということなんですね。

領収書と受領書の記載内容

image by iStockphoto

「領収書」と「受領書」には記載内容にも違いがあります。ここまでいくつかの項目について触れてみましたが、それぞれ最低限記入が必要な項目があるのです。ここでは「領収書」と「受領書」の記載内容について解説していきます。

領収書:金銭に関わる取引の中身がわかる内容

「領収書」の項目は「金銭に関わる取引の中身がわかる」必要があります。具体的には発行年月日、宛名、金額、購入商品名、但し書き、発行者の住所・名称です。但し書きとは「何に対して支払いをしたのか」を指す言葉。「お品代として」という記載が頻繁にされますが、「領収書」の信ぴょう性が低下するため、より明確な記載をするべきと言えます。

受領書:受け取ったことがわかる内容

「受領書」は商品やサービスを受け取ったことがわかれば問題ありません。具体的には発行年月日、宛名、受領したものの名称・単価・数・合計金額、担当者の捺印、発行元の住所・名称など。よく混同されるのが「検収書」ですが、これは受け取ったものが要求仕様どおりであるかを証明する書類です。

\次のページで「領収書は代金の受け取り、受領書は商品の受け取り」を解説!/

領収書は代金の受け取り、受領書は商品の受け取り

ここまで「領主書」と「受領書」の違い、「経費計上」に使用可能なのはどちらか、そして各書類の記載内容について解説してきました。記事を読む前よりも、具体的にそれぞれの書類を使うシーンが想像できるようになったのではないでしょうか。

一昔前は宛名が「上様(漠然と自分より上の立場を指す言葉)」だったり、但し書きが「お品代」であることが一般的でした。しかし「経費計上」の透明性が求められる昨今ではこのような記述が認められない企業も多くなってきています。事業に関係のあるものを買ったのに「経費」として認められないのは残念すぎますよね。「領収書」には明確な記載をするようにしましょう。

" /> 3分で簡単にわかる領収書と受領書の違い!経費になるはどっち?雑学好きライターがわかりやすく解説 – Study-Z
ビジネス雑学

3分で簡単にわかる領収書と受領書の違い!経費になるはどっち?雑学好きライターがわかりやすく解説

業務に関係のある取引で発行される「領収書」と「受領書」。
会社からの指示でなんとなく受け取っているが、両者の違いはわからないという人も多いんじゃないか。
今回は「領収書」と「受領書」の違いについて、ファイナンシャルプランナー経験のあるライターおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。貿易商社の営業マンや、FP(ファイナンシャルプランナー)としての業務経験もある。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

領収書と受領書の違い

image by iStockphoto

業務に関係のある商品やサービスを購入した際に発行される「領収書」と「受領書」。よく「領収書の発行は必要ですか?」や「受領書にサインをお願いします」などと言われることもありますよね。しかし両者の違いはいったい何なのでしょうか。ここではまず「領収書」と「受領書」の違いについて解説していきます。

領収書:代金を受けとったことの証明

「領収書」と商品やサービスの対価として代金を受け取ったことを証明する書類。金銭受領の証という意味では、「レシート」も似た書類です。なお税法上、「レシート」も宛名、発行日、支払い金額、明細が記載されていれば「領収書」と同じ効力を発揮します。

受領書:何かを受け取ったことの証明

「受領書」とは商品やサービス、書類や金銭などを受領したことを証明します。受領者(受け取る側)が「確かに受け取りましたよ」と証明する書類です。例えば「貴社からの購入した商品が、弊社の物流倉庫に届きました」ということを証明する際に「受領書」は発行されます。

経費に計上するには

会社や個人において、事業を行うためにかかるコストのことを「経費」と言います。「経費がこれくらいかかりました」と税務署に報告することが「経費計上」

しかし「経費計上」するには、事業のために購入した商品やサービスが「経費」であることを証明しなければなりません。ここでは「経費計上」の書類として、「領収書」と「受領書」がそれぞれどのような効力を持つのか解説していきます。

\次のページで「領収書:経費計上に必要」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: