君たちは英語の形容詞と副詞の見分けがつかなくて、困ったことはないでしょうか。この2つを見分けるキーワードは「語尾」と「配置」と「省略」らしいのです。語学大学卒業生の城崎に、違いについて詳しく解説してもらおう。

ライター/城崎ミト

語学大学でベトナム語と英語を勉強する。話すことよりも翻訳する方が好きで、卒業制作はベトナムの昔話を日本語に翻訳した。

副詞と形容詞は似ているけれど異なる品詞

image by iStockphoto

英語を学ぶうえで混同しやすい形容詞と副詞。どちらも修飾する単語の「様子を説明する」働きがありますが、対象が異なります。ここで形容詞と副詞について1度おさらいをしましょう。

形容詞は名詞を修飾する

形容詞は名詞(人・もの・こと)の状態や様子を説明する品詞です。名詞の前に置いてその名詞を説明したり、be動詞の後に配置して主語を説明したりします。形容詞があるおかげで、話し手の語彙や表現を豊かにしてくれるのです。例えば本の場合、「小さい本」「赤い本」「古い本」など。その1フレーズだけで本の状態が伝わりますよね。

副詞は名詞以外を修飾する

副詞は形容詞とは逆で、名詞以外を修飾するときに使われます。つまり副詞は形容詞や副詞を修飾することもできるのです。副詞の用法には以下の5種類があります。

1.時間(Before,After)
2.場所(Far,Here)
3.様子(Quickly,Suddenly)
4.頻度(Already,Sometimes)
5.程度(Very,Enough)

\次のページで「副詞と形容詞を見分ける3つのポイント」を解説!/

また下記のように文章全体を修飾することもできます。

Sadly,I couldn't join the party.
残念ながら、私はそのパーティーに参加できなかった

副詞の”Sadly”は、話し手の残念な気持ちと否定の意味を表していますね。このように副詞が修飾できる幅はとても広いと言えます。

副詞と形容詞を見分ける3つのポイント

image by iStockphoto

副詞と形容詞を見分けるポイントは以下の3点です。

1.単語の「語尾」がlyになっているか
2.対象である単語の「配置」がどこか
3.「省略」しても文章として成り立つか

それぞれ見ていきましょう。

ポイント1.単語の語尾が「ly」になっているか

1つ目のポイントは単語の語尾につく「接尾辞」にあります。接尾辞とは、語尾につくことでその単語を他の品詞に変えたり、意味をつけくわえたりするものです。例えば副詞は「形容詞+ly」をつけたものが多くあります。例を5つ見てみましょう。

1.quick→quickly(すばやい→すばやく)
2.lucky→luckily(幸運な→幸運にも)
3.gentle→gently(優しい→優しく)
4.full→fully(いっぱいの→十分に)
5.careful→carefully(注意深い→注意深く)

\次のページで「ポイント2.対象である単語の「配置」がどこか」を解説!/

また接尾辞によって形容詞になるものもあります。自分が普段触れている英文にどんな接尾辞があるか、注意深く観察してみてください。

ポイント2.対象である単語の「配置」がどこか

image by iStockphoto

形容詞と副詞はそれぞれ修飾する対象が違うため、位置する場所も異なります。形容詞と副詞の基本的な位置は以下の通り。

・形容詞は「名詞の前」や「be 動詞の後」につく
・副詞は動詞を修飾するときは「動詞の後」、それ以外は「修飾する単語の前」につく
・頻度を表す副詞の場合は「動詞の前」につく
・時間を表す副詞の場合は「文末」につく

例文を見ていきましょう

I’m busy now.
私は今忙しい

“busy”は形容詞、”now”は副詞です。上記の文ですと形容詞はbe動詞の後に位置しています。副詞は時間を表しているため、文末についていることがわかりますね。

She often reads old books.
彼女はよく古い本を読む

“often”は副詞、”old”は形容詞です。副詞は頻度を表しているため動詞の前についています。形容詞は名詞を修飾しているため、名詞の前に位置していますね。

\次のページで「ポイント3.省略しても文章として成り立つか」を解説!/

ポイント3.省略しても文章として成り立つか

原則、英語では副詞を省略しても文として成り立つと言われています。逆に形容詞を省略するとちぐはぐな内容になってしまうことも。例文を見てみましょう。

She always looks busy.
彼女はいつも忙しそうに見える

“always”は副詞で、”busy”は形容詞ですよね。ここで副詞を省略すると「彼女は忙しそうに見える」となり、文章として成り立ちます。しかし形容詞を省略してしまうと「彼女はいつも……に見える」と重要な情報が抜け落ちてしまい、文章として成り立ちません。

このように副詞か形容詞か見分けるには、対象の単語を省略しても大丈夫か確認するのもコツになります。

形容詞は名詞を修飾し、副詞は名詞以外を修飾する!

形容詞も副詞も「言葉を修飾する」働きをしますが、修飾する品詞が異なります。形容詞は名詞を、副詞は名詞以外を修飾しますよね。見分けにくく感じると思いますが、接尾辞や単語の位置に注目して判断しましょう。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 簡単でわかりやすい!英語の形容詞と副詞の違いとは?見分け方や特徴も語学大卒業生ライターが詳しく解説! – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!英語の形容詞と副詞の違いとは?見分け方や特徴も語学大卒業生ライターが詳しく解説!

君たちは英語の形容詞と副詞の見分けがつかなくて、困ったことはないでしょうか。この2つを見分けるキーワードは「語尾」と「配置」と「省略」らしいのです。語学大学卒業生の城崎に、違いについて詳しく解説してもらおう。

ライター/城崎ミト

語学大学でベトナム語と英語を勉強する。話すことよりも翻訳する方が好きで、卒業制作はベトナムの昔話を日本語に翻訳した。

副詞と形容詞は似ているけれど異なる品詞

image by iStockphoto

英語を学ぶうえで混同しやすい形容詞と副詞。どちらも修飾する単語の「様子を説明する」働きがありますが、対象が異なります。ここで形容詞と副詞について1度おさらいをしましょう。

形容詞は名詞を修飾する

形容詞は名詞(人・もの・こと)の状態や様子を説明する品詞です。名詞の前に置いてその名詞を説明したり、be動詞の後に配置して主語を説明したりします。形容詞があるおかげで、話し手の語彙や表現を豊かにしてくれるのです。例えば本の場合、「小さい本」「赤い本」「古い本」など。その1フレーズだけで本の状態が伝わりますよね。

副詞は名詞以外を修飾する

副詞は形容詞とは逆で、名詞以外を修飾するときに使われます。つまり副詞は形容詞や副詞を修飾することもできるのです。副詞の用法には以下の5種類があります。

1.時間(Before,After)
2.場所(Far,Here)
3.様子(Quickly,Suddenly)
4.頻度(Already,Sometimes)
5.程度(Very,Enough)

\次のページで「副詞と形容詞を見分ける3つのポイント」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: