3分で簡単にわかる!NW機器の「ルーター」と「ホームゲートウェイ」の違いとは?それぞれの特徴や選び方を現役システムエンジニアがわかりやすく解説
ライター/よーいずみ
某大手IT企業に10年以上勤務している現役システムエンジニア。知識と経験に裏付けられた、わかりやすいIT関連の情報をお届け。趣味はバンド活動とガジェットいじり。
宅内NWに必要なNW機器
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まずは宅内のNW構築に必要な機器を解説していきます。普段、自宅などでインターネットを利用する際に動いている機器は何なのか、どんな役割なのか。これを理解することで、今回のテーマである「ルーター」と「ホームゲートウェイ」の違いが理解しやすくなります。
ONUとルーターがあればインターネットが使える
まずは簡単にインターネットからパソコンもしくはスマートフォンまでの経路について、NW機器を交えて記載してみました。この例のとおり、最もシンプルに考えれば「ONU」「ルーター」さえあればインターネットを利用することができます。ではこのONUについて少し解説していきましょう。
ONUは回線終端装置と呼ばれ、インターネットからONUの間をつないでいる光ケーブルと、ONU以降の宅内で接続されるLANケーブルの変換を行っています。このONUには契約情報などが設定されており、光回線を契約するとレンタルされるNW機器です。
【宅内NWの例】
(インターネット)─(回線終端装置ONU)─(ルーター)ー(パソコンもしくはスマートフォン)
「ルーター」と「ホームゲートウェイ」の違い
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「ONU」「ルーター」があればインターネットは利用できます。では「ホームゲートウェイ」はどんな役割なんでしょうか。「ルーター」と「ホームゲートウェイ」の違いについて解説していきます。
ルーター:宅内NWの端末を管理し、インターネットとのデータ送受信を担っている
ルーターは宅内で利用するパソコンやスマートフォンとONUを接続するためのNW機器です。
昨今はスマホやゲーム機、パソコンなど宅内NWに複数の端末が接続されることが一般的かと思います。このときルーターはIPアドレスと呼ばれるNW内の住所に相当するものを管理し、「どこから」インターネットにデータを送るのか、逆にインターネットから「どの端末に」データを送るかといったデータの送受信先をコントロールするのがルーターの役割です。
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ホームゲートウェイ:ひかり電話機能やONUとルーターが一体になったNW機器
ホームゲートウェイは宅内NWに必要な「ONU」と「ルーター」が一体となったNW機器です。また機種によってはひかり電話サービスを利用するために必要な機器となっています。ひかり電話を利用するNWを構築するのであれば、「ONU」「ルーター」「ひかり電話機能」の役割をホームゲートウェイを1台で担うことができるのです。
また、機器が集約されているということは故障時の原因箇所特定が容易になり、メンテナンスの観点でもメリットがあると言えるでしょう。なお、ホームゲートウェイは個人で購入するのではなくプロバイダからレンタルされることが一般的で、機種が多くないことが難点です。
「ルーター」と「ホームゲートウェイ」どちらを選べばいいのか
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機種が豊富で目的に応じて用意しやすいルーターに対し、機種は少ないけど1台にすっきり集約できるホームゲートウェイ。どんな目的のときにどちらを選べばいいのか、解説していきましょう。
ひかり電話を使うならホームゲートウェイを選ぼう
ホームゲートウェイを選択する最大の理由は「ひかり電話」と言えるでしょう。ただ、ここ数年はひかり電話のユーザー数も減少傾向にあり、特に若年層はスマホで事足りるため固定電話を引かないユーザーばかりかと思います。
またホームゲートウェイはプロバイダからのレンタルがほとんどで、月々の固定費が嵩むといった観点からもあまり適さないと言えるでしょう。ひかり電話を使わないのであれば、メーカーや機種が豊富な市販のルーターを選定するべきです。
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