
簡単でわかりやすい!真空管とトランジスタの違いとは?アンプにおける音や原理の違いを理系ライターが詳しく解説


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/2sc
理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事では重要なアンプの部品である、真空管とトランジスタの違いについてわかりやすく解説していく。
真空管とトランジスタを大まかに比較

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真空管とトランジスタはどちらも、アンプを構成する重要な電子部品です。この項目ではまず、両者のはたらきについて解説します。さらに真空管とトランジスタを大まかに比較。以下を読めば、アンプのしくみが簡単にわかります!
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両者のはたらきは同じ
真空管とトランジスタはどちらも、小さな電力(電流/電圧)を使って、大きな電流を制御するはたらきをもつ部品。両者はおもに、信号の「増幅」に用いられます。増幅とは弱い信号の変化を、外部の大きなエネルギーに反映すること。そのしくみは、大きな電流を「川」に、制御する部品を「水門」にたとえると以下の通りです。
増幅のしくみ:真空管/トランジスタを「水門」にたとえると
1.「水門」は小さな信号より、開閉する
2.大きな「川」の流量は、「水門」の開閉に合わせて変化する
3.流量が変わる「川」は、大きな信号となり「水門」から出ていく
構造は大きく違う
真空管とトランジスタは、その構造が大きく異なります。真空管はガラスや金属でできた外殻と、内部の電極からなる大きな部品です。内部はその名の通り、真空となっています。対してトランジスタは、2種の半導体からなる小さな部品。トランジスタは真空管と比べて、より小型で扱いやすいため主流となりました。この記事ではそんな両者について、比較していきます。
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