この記事では木琴とマリンバの違いについてみていきます。日本語かどうかの違いでどちらも同じだと思っている人もいるかもしれないが、そうではない。木琴は大きなくくりで、その中の一つにマリンバがある。シロフォンも同じように木琴のひとつです。そんなマリンバとシロフォンには3つの違いがあるらしいのです。
今回は木琴についてとマリンバとシロフォンの違いを、音楽好きで木琴演奏経験者のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。過去に吹奏楽部で打楽器を担当していた。マリンバやシロフォンなどの演奏経験がある。

木琴とマリンバの違いとは?

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木琴とは木で作られた板を音階順に並べ、それをたたいて演奏する打楽器の総称です。木でできている鍵盤はすべて木琴となります。おもちゃの小さい物からオーケストラで使用されるマリンバやシロフォンまで、木琴ということです。

マリンバの起源はアフリカでシロフォンはヨーロッパと言われています。時を経てアメリカで、現在のようなひもでつるして金属製の筒を下げた形になったようです。

マリンバとシロフォンの違い

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木琴であるマリンバとシロフォンの違いは「楽器の大きさ」「音の高さ」「音色」の3つです。それぞれの違いをみてみましょう。

違い1.楽器の大きさ

マリンバのほうがシロフォンに比べて2倍ほど大きいです。鍵盤ひとつひとつも分厚く大きく、楽器全体としても迫力があります。鍵盤の下にある金属製の筒の“共鳴管”は長く大きく、楽器の見た目にもこだわって作られているようです。

シロフォンはマリンバの半分ほどの大きさで、鍵盤は小さめで“共鳴管”もついていないか短いものがメインとなっています。

違い2.音の高さ

マリンバの分厚くて大きい鍵盤は低めの音が出て、4~5オクターブの幅広い音域があります。シロフォンの小さめの鍵盤は高い音が出て、3.5~4オクターブの音域です。マリンバの低い音とシロフォンの高い音はそれぞれの楽器でのみ出せる音となっています。

\次のページで「違い3.音色」を解説!/

違い3.音色

マリンバは柔らかくふんわりとした音シロフォンは固くしっかりした音が出ます。その理由は鍵盤の作りが違うからです。裏側を見ると、マリンバはアーチ状にシロフォンは中央部分が少し分厚く波打っています。専門的には調律の仕方が違うようです。

マリンバは偶数倍音といって、基音と4倍音と10倍音で調律しています。一方、シロフォンは基音と3倍音の奇数倍音で調律しています。同じドの音板を調律する場合、マリンバはド、高いド、さらに高いミで合わせますが、シロフォンはド、高いソで合わせているのです。

出典:YAMAHA「マリンバとシロフォンはどう違う?」

木琴の値段は高額!

おもちゃの木琴は手ごろな価格で手に入るのに対して、マリンバやシロフォンは意外と高額です。音階が少なく大きさの小さいシロフォンでも20万円、マリンバだと高額なものは200万円を超えます。楽器に使われる器具はもちろん、調律に手間がかかるからでしょう。

木琴に使用されている木は「ローズウッド」

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木琴が高額になる理由のひとつが、ローズウッドという高級な木材を使用していることです。ブラジルや東南アジアなどの温かい地域に分布しているマメ科の木で、とても固くて丈夫なことから木琴をはじめギターや木管楽器、家具に使用されてきました。しかし、絶滅の恐れがあるとして家具としての利用は禁止され、手に入りにくくより高級な木材となったのです。

ローズウッド以外ではカリンやパドックなどが使用されますが、いずれにしても木琴は高額なものが多くなっています。

木琴の演奏は”マレット”で!

木琴と同じ打楽器であるドラムを演奏するにはスティックやバチと言われる棒を使用しますが、木琴は棒の先が丸くゴムや毛糸などでできているものを使用します。木でできている木琴は、バチのように固いものを使うと破損してしまう恐れがあるからです。

とはいえ、マレットの固さは素材によって全く違い、木琴や演奏に合わせて選びます。マリンバは音色に合わせて柔らかいマレットが多く、シロフォンはゴムなど固めのマレットを使用することが多いです。

\次のページで「鉄琴と木琴は別物」を解説!/

鉄琴と木琴は別物

グロッケンやビブラフォンなど木琴と見た目がそっくりな楽器もありますが、こちらは鍵盤が金属製ですので木琴とは全くの別物です。木琴と同じようにマレットでたたいて演奏します。木琴と比べてキラキラしてはかない音色です。

マリンバもシロフォンも木琴

木琴は木でできた鍵盤の総称で、マリンバやシロフォンという楽器があることが分かりました。高額ですし通常個人で購入することはないでしょう。なかなか目にすることが少ないですが、おもちゃの木琴なら簡単に手に入りますし、子供用やプレゼントにおすすめです。

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雑学

3分で簡単にわかる!木琴とマリンバの違いとは?シロフォンって何?音楽好きライターがわかりやすく解説

この記事では木琴とマリンバの違いについてみていきます。日本語かどうかの違いでどちらも同じだと思っている人もいるかもしれないが、そうではない。木琴は大きなくくりで、その中の一つにマリンバがある。シロフォンも同じように木琴のひとつです。そんなマリンバとシロフォンには3つの違いがあるらしいのです。
今回は木琴についてとマリンバとシロフォンの違いを、音楽好きで木琴演奏経験者のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。過去に吹奏楽部で打楽器を担当していた。マリンバやシロフォンなどの演奏経験がある。

木琴とマリンバの違いとは?

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木琴とは木で作られた板を音階順に並べ、それをたたいて演奏する打楽器の総称です。木でできている鍵盤はすべて木琴となります。おもちゃの小さい物からオーケストラで使用されるマリンバやシロフォンまで、木琴ということです。

マリンバの起源はアフリカでシロフォンはヨーロッパと言われています。時を経てアメリカで、現在のようなひもでつるして金属製の筒を下げた形になったようです。

マリンバとシロフォンの違い

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木琴であるマリンバとシロフォンの違いは「楽器の大きさ」「音の高さ」「音色」の3つです。それぞれの違いをみてみましょう。

違い1.楽器の大きさ

マリンバのほうがシロフォンに比べて2倍ほど大きいです。鍵盤ひとつひとつも分厚く大きく、楽器全体としても迫力があります。鍵盤の下にある金属製の筒の“共鳴管”は長く大きく、楽器の見た目にもこだわって作られているようです。

シロフォンはマリンバの半分ほどの大きさで、鍵盤は小さめで“共鳴管”もついていないか短いものがメインとなっています。

違い2.音の高さ

マリンバの分厚くて大きい鍵盤は低めの音が出て、4~5オクターブの幅広い音域があります。シロフォンの小さめの鍵盤は高い音が出て、3.5~4オクターブの音域です。マリンバの低い音とシロフォンの高い音はそれぞれの楽器でのみ出せる音となっています。

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