街中で見かける看板の一つに「法律事務所」があるな。しかしそれと同じくらい見かける看板に「弁護士事務所」がある。いったいこの2つの言葉の違いは何なんでしょうな。
今回は「法律事務所」と「弁護士事務所」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

法律事務所と弁護士事務所の違い

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もしあなたが法律関係の疑問やトラブルを抱えたら、どこに相談へ行きますか。「法律事務所」でしょうか。それとも「弁護士事務所」でしょうか。両者の違いを知らないと、どちらへ相談しに行けばわかりませんよね。ここではこの2つの言葉の違いについて解説していきます。

大きな違いはない

実は「法律事務所」と「弁護士事務所」に意味上の違いはありません。どちらも弁護士が経営していたり、勤務していたりする事務所です。1人以上の弁護士が所属している必要があります。なお1人の弁護士が複数事務所を経営することはできませんが、1つの事務所を経営した上で他の事務所に所属することは可能です。

呼び方が違う理由

ではなぜ呼び方が違うのでしょうか。それは「法律事務所」が法律全般の仕事を引き受けるのに対して、「弁護士事務所」は弁護士を必要とする仕事が中心ということが理由です。

例えば「弁護士事務所」は訴訟の処理などを得意としていますが、「法律事務所」であれば契約書類の作成なども行っています。もちろん、どちらかにしか依頼できない仕事というものは基本的にありません。

弁護士事務所は別名

実は「弁護士事務所」とは「弁護士法人」という言葉の別名です。法律上弁護士が経営または所属する事務所は「法律事務所」または「弁護士法人」と表記する必要があります。なので「弁護士事務所」というのは、事業所としてのイメージを明確にするための「弁護士法人」の別名なんです。

\次のページで「法律(弁護士)事務所の仕事内容」を解説!/

法律(弁護士)事務所の仕事内容

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映画やドラマでも活躍する弁護士の仕事ぶりですが、実際のところ普段はどのような業務を行っているのでしょうか。街中で見かける事務所の外観だけでは、どんな仕事をしているのかわかりにくいですよね。ここでは一般的な「法律(弁護士)事務所」の仕事内容を解説していきます。

1.法律相談

法律相談とは弁護士が市民・消費者に対して法的教示を行うことです。「教示」なので、誤ったことを教えては大問題になります。寄せられる相談の一例としては「親族から引き継いだ古い自宅を改修したいが、どのような届け出が必要なのか」など。

有料で相談を受けるのが一般的ですが、多重債務、DV(ドメスティックバイオレンス)、労働問題など人権救済的な問題については、行政からの支援金などで実質無料になることもあります。

2.民事事件の対応

民事事件とは市民同士や法人同士、または市民と法人の間に発生した紛争のことです。解決や損害賠償を求めて裁判所に提訴された際に発生します。「法律(事務所)」は依頼人の要請を受け、要求内容や損害賠償金、場合によっては妥協案などを検討・提案するのが仕事。離婚トラブル、土地を巡るトラブル、保全申立、破産や会社整理、民事再生などです。

3.刑事事件の対応

弁護士と言えば裁判所での検事との討論をイメージされる人も多いかもしれません。これは刑事事件と呼ばれる事件の対応をしているのです。刑事事件とは市民が警察や検察などの国家権力から捜査を受け、起訴された場合の事件。「法律(弁護士)事務所」は被疑者の意見や状況を整理し、裁判所に適切な処遇を要請します。

\次のページで「法律事務所と弁護士事務所の意味は同じ」を解説!/

法律事務所と弁護士事務所の意味は同じ

ここまで「法律事務所」と「弁護士事務所」の違い、そして「法律(弁護士)事務所」の仕事内容について解説してきました。記事を読む前よりも、だいぶ各事務所のイメージが固まったのではないでしょうか。

裁判大国アメリカなどに比べて日本は民事事件、刑事事件ともに少ないと言われています。そのため弁護士の数も少ないのです。その裏には争いを好まず、何かをする前にまず相談する日本人の国民性が隠れています。みなさんも法的な困りごとがあったときは、自分一人で解決しようとせずまずはお近くの「法律(弁護士)事務所」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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ビジネス雑学

3分で簡単にわかる法律事務所と弁護士事務所の違い!仕事内容も雑学好きライターがわかりやすく解説

街中で見かける看板の一つに「法律事務所」があるな。しかしそれと同じくらい見かける看板に「弁護士事務所」がある。いったいこの2つの言葉の違いは何なんでしょうな。
今回は「法律事務所」と「弁護士事務所」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

法律事務所と弁護士事務所の違い

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もしあなたが法律関係の疑問やトラブルを抱えたら、どこに相談へ行きますか。「法律事務所」でしょうか。それとも「弁護士事務所」でしょうか。両者の違いを知らないと、どちらへ相談しに行けばわかりませんよね。ここではこの2つの言葉の違いについて解説していきます。

大きな違いはない

実は「法律事務所」と「弁護士事務所」に意味上の違いはありません。どちらも弁護士が経営していたり、勤務していたりする事務所です。1人以上の弁護士が所属している必要があります。なお1人の弁護士が複数事務所を経営することはできませんが、1つの事務所を経営した上で他の事務所に所属することは可能です。

呼び方が違う理由

ではなぜ呼び方が違うのでしょうか。それは「法律事務所」が法律全般の仕事を引き受けるのに対して、「弁護士事務所」は弁護士を必要とする仕事が中心ということが理由です。

例えば「弁護士事務所」は訴訟の処理などを得意としていますが、「法律事務所」であれば契約書類の作成なども行っています。もちろん、どちらかにしか依頼できない仕事というものは基本的にありません。

弁護士事務所は別名

実は「弁護士事務所」とは「弁護士法人」という言葉の別名です。法律上弁護士が経営または所属する事務所は「法律事務所」または「弁護士法人」と表記する必要があります。なので「弁護士事務所」というのは、事業所としてのイメージを明確にするための「弁護士法人」の別名なんです。

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