この記事ではレイブンとクロウの違いについてみていきます。2つとも鳥の「カラス」を指す英単語。じつはレイブンとクロウを分けるのはその体の大きさで、日本の街中で見かける「カラス」はすべてクロウなんです。今回はそんなカラスの違いを、見分け方や生態も含めて、ライター2scと一緒に解説していきます。

ライター/2sc

理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事ではカラスの仲間である、レイブンとクロウの違いについてわかりやすく解説していく。

レイブンとクロウを大まかに比較

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レイブンとクロウは、どちらもある鳥をさす英単語。そしてこの2つは日本語に訳すと、全く同じ意味になります。以下英語圏での、レイブンとクロウの定義についてみていきましょう!

どちらもカラスの仲間

レイブン(Raven)とクロウ(Crow)はどちらも、カラス科のうちカラス属の鳥をさす英単語。このカラス属は、日本語で「カラス」とよばれる鳥のグループの1つです。つまりレイブンとクロウはどちらも、日本語に訳すと「カラス」となります。そして日本に生息する「カラス」の大半は、カラス属のクロウ。同じくカラス属のレイブンはあまりみられません。

体の大きさが違う

カラス属の鳥は、その体の大きさによって、呼び名が変わります。英語圏ではカラス属のうち、大型の種が「レイブン」、小型の種が「クロウ」として区別されるのです。次の項目では、わたしたちが知らないレイブンについて、クロウと比較しながら紹介していきます。

日本でみられるレイブンとクロウの違い

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レイブンとクロウはどちらも、世界中に広く生息しています。そして両者はともに、日本でもみられる鳥なのです。ここでは日本のレイブンとクロウの違いについて紹介します。私たちがよく知る「カラス」ことクロウとなじみの薄いレイブンを以下、比べてみましょう!

その1.種の違い

日本に生息するクロウは、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種。両者は私たちが日常的に「カラス」と呼ぶ鳥の代表格です。

英語ではハシブトガラス”Jungle Crow”を、ハシボソガラスを”Carrion Crow”と呼びます。一方日本でみられるレイブンは、”Common Raven”ことワタリガラスのみ。こちらは以下紹介するように、日本に住む人にとってなじみの薄いカラスなのです。

\次のページで「その2.見た目の違い」を解説!/

その2.見た目の違い

日本でみられる2種のクロウと1種のレイブンはどれも、全身真っ黒で、典型的なカラスの見た目をしています。ですがハシブトガラスと比べて、ひとまわり大きいのがワタリガラス、細いくちばしをもつのがハシボソガラスと区別が可能です。

その3.生態・分布の違い

クロウ・レイブンは生態が異なります。日本のクロウことハシブトガラス・ハシボソガラスが年中国内でみられる「留鳥」であるのに対し、レイブンことワタリガラスは冬に飛来する「渡り鳥」です。そしてレイブンは都市部で暮らす2種のクロウと違って、海辺を好む鳥。さらに分布も異なり、2種のクロウが日本全国に生息しているのに対し、ワタリガラスは北海道でのみ観察されるのです。

日本の「カラス」3種
1.ハシブトガラス
 クロウの仲間/全長56cmでくちばしが太い/全国でみられる留鳥
2.ハシボソガラス
 クロウの仲間/全長50cmでくちばしが細い/全国でみられる留鳥
3.ワタリガラス
 レイブンの仲間/全長65cmでくちばしが太い/北海道でみられる渡り鳥

レイブンとクロウの知能と行動

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カラスやカケスなどカラス科の鳥は、高い知能をもつことで広く知られています。そのため古くから生態学の研究題材として、さまざまな行動実験がなされてきました。ここではそれぞれ異なる環境に適応したレイブンとクロウの知能について解説。かれらのスマートな生き様について、みていきましょう!

計画を立てるレイブン

カラス科の鳥は全般に、先を見越してエサを貯めこむための計画能力に長けています。なかでもレイブンこと、ワタリガラスの計画性は類人猿顔負け。さまざまな実験で、かれらの知性の高さが実証されています。たとえばワタリガラスは、より多くのエサを得るために、目先のエサを我慢するという高度な自制心をもつのです。さらにかれらは、訓練を受けることで「物々交換」を覚えます。

\次のページで「都市に適応したクロウ」を解説!/

都市に適応したクロウ

一方クロウは、都市での暮らしに適応した器用な鳥。たとえばクロウの一種であるハシボソガラスは、エサのクルミを通過する車に轢かせることで有名です。さらに公園の水道のレバーを回し、水を飲むという芸当もみせます。

そんなクロウの仲間は、人間が出す生ゴミがある限り、エサに困りません。エサ集めから解放されたかれらは、試行錯誤を重ねて、さまざまなテクニックを磨いていったのです。

大きさは違えどみんな「カラス」

レイブンとクロウはどちらも、カラスの仲間。両者は体の大きさやライフスタイルが異なるため、区別されます。そんなかれらは「羽毛のある類人猿」と呼ばれるほどに賢い鳥です。たかが「ゴミを漁る鳥」とあなどるなかれ。カラスの仲間、とくに都会のクロウは、日夜生きるための試行錯誤を重ねているのです。

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雑学

簡単でわかりやすい!レイブンとクロウの違いとは?2つのカラスの定義や知能について生物学専攻ライターが詳しく解説

この記事ではレイブンとクロウの違いについてみていきます。2つとも鳥の「カラス」を指す英単語。じつはレイブンとクロウを分けるのはその体の大きさで、日本の街中で見かける「カラス」はすべてクロウなんです。今回はそんなカラスの違いを、見分け方や生態も含めて、ライター2scと一緒に解説していきます。

ライター/2sc

理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事ではカラスの仲間である、レイブンとクロウの違いについてわかりやすく解説していく。

レイブンとクロウを大まかに比較

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レイブンとクロウは、どちらもある鳥をさす英単語。そしてこの2つは日本語に訳すと、全く同じ意味になります。以下英語圏での、レイブンとクロウの定義についてみていきましょう!

どちらもカラスの仲間

レイブン(Raven)とクロウ(Crow)はどちらも、カラス科のうちカラス属の鳥をさす英単語。このカラス属は、日本語で「カラス」とよばれる鳥のグループの1つです。つまりレイブンとクロウはどちらも、日本語に訳すと「カラス」となります。そして日本に生息する「カラス」の大半は、カラス属のクロウ。同じくカラス属のレイブンはあまりみられません。

体の大きさが違う

カラス属の鳥は、その体の大きさによって、呼び名が変わります。英語圏ではカラス属のうち、大型の種が「レイブン」、小型の種が「クロウ」として区別されるのです。次の項目では、わたしたちが知らないレイブンについて、クロウと比較しながら紹介していきます。

日本でみられるレイブンとクロウの違い

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レイブンとクロウはどちらも、世界中に広く生息しています。そして両者はともに、日本でもみられる鳥なのです。ここでは日本のレイブンとクロウの違いについて紹介します。私たちがよく知る「カラス」ことクロウとなじみの薄いレイブンを以下、比べてみましょう!

その1.種の違い

日本に生息するクロウは、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種。両者は私たちが日常的に「カラス」と呼ぶ鳥の代表格です。

英語ではハシブトガラス”Jungle Crow”を、ハシボソガラスを”Carrion Crow”と呼びます。一方日本でみられるレイブンは、”Common Raven”ことワタリガラスのみ。こちらは以下紹介するように、日本に住む人にとってなじみの薄いカラスなのです。

\次のページで「その2.見た目の違い」を解説!/

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