
簡単でわかりやすい!陶器・磁器・セラミックの違いや見分け方とは?電子レンジや食洗機でのポイントも理系ライターが詳しく解説
磁器の見分け方
・素地が白くなめらかである
・光をわずかに通す
・叩くと金属のような高い音をだす
陶器と磁器の細かな違い

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ここでは陶器と磁器の細かな違いについて紹介。原材料の違いを知ることで、両者の質感の違いが深く理解できます。さらに両者の性質についてもみていきましょう!
違い1.原材料
陶器と磁器の原材料はどちらも、粘土・石英・長石の混合物。ですがその混合の比率は、陶器と磁器とで異なります。粘土が主役の陶器と違って、磁器では石英・長石も多く含まれるのです。
そのため陶器を「土もの」、磁器を「石もの」と呼ぶこともあります。さらに磁器を構成する粘土は、陶器のものと違い不純物を含みません。磁器の素地が白いのはこのため。その素地には白色の粘土のみが含まれるのです。
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違い2.性質
陶器の素地は多孔質です。その表面の小さな穴に水分と匂いを吸着するため、陶器ではしばしば釉薬が施されます。くわえて陶器の素地内部にも、気泡が多く存在。素地にたくわえられた空気によって、陶器は高い断熱効果を示すのです。
一方石英を多く含む磁器は、陶器よりもガラスに近い性質をもちます。その素地は硬く、気泡を含みません。そのため磁器は陶器と比べて、薄く・軽く・なめらかに仕上がるのです。
違い3.器の形
陶器と磁器それぞれの性質は、できあがる器の形に影響します。両者のもっとも大きな違いは「とって」の有無。これは陶器と磁器の断熱効果の差に由来します。磁器製のティーカップには「とって」が存在。一方陶器で作られた、茶道の茶碗には「とって」がありません。それでも陶器製の器では、断熱効果が高いため「お椀を手にもつ」ことがたやすいのです。
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