簡単でわかりやすい!「ミナミマグロ」と「本マグロ」の違いとは?全8種類のマグロについても雑学マニアが詳しく解説
マグロって何種類いるの?
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全世界で1年に穫れるマグロ約1万2千トンのうち、実にその2割が日本で消費されています。クロマグロとミナミマグロ以外でマグロ属に分類されるものは、以下の6つです。味や旬などの特徴もあわせて説明します。
1.メバチマグロ
目が大きいことから「目鉢」と名前が付きました。バチマグロとも呼ばれます。中型種で最大では体長2m、体重150kgになりますが、国内で流通しているサイズは30〜50kg程度のものです。旬は11月〜2月頃の寒い時期で、身の色が明るく解凍後の色持ちがよいので、宅配や大人数の宴会用として重宝されています。
日本のマグロの中で漁獲量が一番多く、特に関東の人にはおなじみのマグロです。クロマグロやミナミマグロに比べてあっさりとした味わいで、刺身はもちろんですが、ソテーにしても美味しいですよ。
2.キハダマグロ
背びれや尾びれ、体全体が黄色みがかっているので「黄肌」と名前がつけられました。マグロの中では中型種で最大体長2m、体重200kgになりますが、国内で多く流通しているサイズは30〜50kg程度のものです。
主に関西で流通しているマグロで、色が薄く脂の少ないしっかりした身質が特徴ですが、旬である夏の時期に水揚げされるキハダマグロは脂が乗っていて美味しいそうですよ。缶詰の材料として使われることも多くあります。
3.ビンナガマグロ(ビンチョウマグロ)
胸びれが長く、長い鬢(びん:もみあげ)のように見えることから「鬢長」と呼ばれるようになったそうです。マグロの中では小型で最大でも体長120cm、体重40kg程度。
元々は缶詰の材料として多く利用されてきましたが、最近は回転寿司のネタや刺身として生食用のものが販売されるようになりました。ビンチョウマグロはロイン加工(魚を4つ割りにして皮や骨を取り除いたもの)で流通しているため安価なのだそうですよ。身は白または薄いピンク色をしていて柔らかい歯ごたえが特徴です。旬である冬になると脂が乗ってきて、「ビントロ」や「トロビンチョウ」という回転寿司で人気のネタとなります。
4.コシナガマグロ
尻びれの後方がほっそりとして長いので「腰長」と呼ばれるようになりました。体長1mほどの小型種で、主に日本海西部で漁獲されますが、産地で消費されることが多く、あまり市場に出ないため少し珍しいマグロです。冬になり脂が乗ってくると刺身にしたり、アラやカマは煮付けたりします。また身がしっかりしているので火を通しても崩れにくく、唐揚げや竜田揚げにもおすすめだそうです。
5.タイセイヨウクロマグロ
タイセイヨウクロマグロはタイセイヨウマグロと紛らわしいためニシクロマグロとも呼ばれます。マグロ属の最大種で、大きいものは全長4.5m、体重670kgにも達することがあるそうです。以前はクロマグロと同種だと思われていたのですが、胸びれの短さ、エラの棘の数の違いなどから現在は別種とされています。クロマグロと同様に珍重されていますよ。
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