
3分で簡単にわかる!「演歌」と「歌謡曲」の違い!定義や使い分けも主婦ライターが詳しく解説


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/えぬとも
文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。
「演歌」と「歌謡曲」の違い
音楽番組などでたびたび耳にする「演歌」と「歌謡曲」の違いをご存じですか?どちらも同じようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
違いをざっくりというと、日本の音楽の総称を「歌謡曲」といい、その中のジャンルの1つが「演歌」ということになります。混同してしまいがちなこれらの言葉ですが、総称とジャンルの1つということでそもそも全く異なる言葉なのです。それでは1つずつ詳しくみていきましょう。
「演歌」とは?

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「演歌」とは、1960年ごろから人気となった歌謡曲の分類の1つ。定義はないものの、こぶしと呼ばれる歌唱法を多用し、義理人情や男女の情愛を歌った曲が多いのが特徴です。演奏にはクラシックギターやヴァイオリンがよく使われており、衣装は和服を着用するなど日本的なイメージを大切にする傾向があります。日本人独特の感覚に基づいて生まれた音楽といえるでしょう。
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「演歌」の歴史
演歌は昭和に流行った楽曲のイメージが強いかもしれませんが、その発祥は明治時代にさかのぼります。もともとは、自由民権運動においてその主義主張を歌にして街頭で歌ったもので、「演説歌」と呼ばれていました。これが演歌の始まりだと言われています。
やがて政治色は薄れていき、悲恋や人情などを歌う現在の演歌の形に変化。1960年代半ばには大衆芸能として人気のジャンルとなったのです。
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なぜ自由民権運動のときに演説歌が生まれたのかについて解説しよう。自由民権運動は政府批判を行う社会運動であったため、政府は厳しく取り締まりを行っていたんだ。堂々と演説によって主張することができなくなった人々は、演説の代わりに政治を風刺する歌を歌うようになった。これが「演説歌」であり、演歌の始まりだとされているぞ。
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