
簡単でわかりやすい!予測と予想の違いとは?漢字から英語まで現役塾講師がわかりやすく解説

ライター/空野きのこ
大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。
予測と予想のざっくりした意味

image by iStockphoto
予測と予想の意味をおおまかに説明すると、「予測」が「将来起きるであろうことに対して、前もっておしはかること」であるのに対し、「予想」は「将来のことに対して、こうなるだろうと前もって考えること」という意味です。今の段階ではまだはっきりとした違いはわからないかもしれませんが、それをこれから丁寧に説明していきたいと思います。
「予測」を漢字からていねいに説明
まず「予測」の「予」の字は「あらかじめ」ですので、「予測」とは前もって行うことであることを表しています。また、「測」という字は、もともとは川や池など水の深さを、ものさしや基準となる目盛りを使ってはかる意味です。つまり、「予測」という言葉は、データや根拠といったしっかりしたものを踏まえ、将来起こるであろうことを前もって推しはかることを意味しています。
「予想」を漢字からていねいに説明
次は「予想」について見ていきましょう。「予」の字は同じく「あらかじめ」ですので、「予想」についても前もって行うことであることを表しています。つぎに「想」の字ですが、多くの方が知ってのとおり、「思う」ことや「考える」意味です。ですので、「予想」とは将来のことに対して、こうなるだろうと前もって考えることを意味します。
「測」と「想」の大きな違い
それぞれの漢字をていねいに見てきて、「測」と「想」に非常に大きな違いを感じませんか?そう、「予測」も「予想」も、将来のことについて前もって考える点では同じものの、「予測」とは「測」の字が使われているように、データのようなしっかりした根拠が必要ということで、より客観的であり、「予想」は「想」の字の意味のとおり自分がどう考えるかという、より主観的なニュアンスを持っているのです。
ただし、「予想」は根拠のないときにだけ使われるわけではありません。根拠やデータにもとづく場合でも「予想」が使われることもあることに注意しましょう。
\次のページで「予測と予想を英語で言うと?」を解説!/