3分で簡単にわかる!麻婆豆腐の「四川風」と「広東風」の違いとは?中国四大料理の特徴まで料理好き主婦ライターがわかりやすく解説
中国四大料理といえば?
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同じ麻婆豆腐でも、四川風と広東風では味付けがかなり異なることがわかりました。何故でしょうか?それは、広大な中国では場所によって気候や採れる食材が異なるからです。中国国土を東西南北に4つに分け、それぞれの特徴的な郷土料理のことをまとめて「中国四大料理」といいます。四川料理と広東料理も四大料理の一つです。改めてその特徴をみていきましょう。
1.香辛料を効かせた四川料理
麻婆豆腐と一緒で、香辛料を効かせた辛口の料理であることが特徴です。中国西南部の四川省をはじめとした地域の料理で、夏は蒸し暑く、冬は氷点下になる厳寒の気候となります。そのため唐辛子や豆板醤・山椒・花椒(カショウ)などの香辛料や調味料を多く使用。食材は、内陸のため海産物はあまりなく、野菜や肉がメインです。
代表的な料理は、担々麺、回鍋肉(ホイコーロ)、棒棒鶏(バンバンジー)、青椒肉絲(ジンジャオロース)、酸辣湯(サンラータン)、エビチリなど。
2.素材の旨味を生かした広東料理
素材の旨みを生かし、薄味でマイルドな味わいが特徴です。中国南部の広東省、香港、マカオが中心で、この地域は沖縄よりさらに南に位置するため冬でも温かく一年中野菜がよく育ちます。また海に面しているので、採れる海産物も豊富です。この食材の豊かさが素材の味を生かす方向の味付けに影響しています。広東省出身者がアメリカや東南アジア各地に多く移住したこともあり、世界で最も広まっている中華料理です。
代表的な料理は、飲茶(ヤムチャ)、叉焼(チャーシュー)、酢豚、フカヒレスープ、ワンタン麺など。
3.塩味の強い北京料理
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北京料理は塩味が強く、味が濃い料理が多いのが特徴です。中国の北に位置する北京をはじめとした地域の料理で、小麦や肉類を多く使います。かつては貴族の宮廷料理としても食べられていた歴史ある料理です。一方、市民に親しまれている家庭料理や郷土料理も北京料理として扱われているため、幅広いラインナップとなっています。
代表的な料理は、北京ダック、羊肉のしゃぶしゃぶ、杏仁豆腐など。
4.甘辛く濃厚な上海料理
上海料理は黒酢や醤油・砂糖で味付けするため、甘辛く濃厚な味が特徴。沿岸東部、長江の下流地域である上海を中心とした料理で、魚やエビ・カニなど海の幸や、川や湖などで獲れる淡水産の食材も豊富です。また有名な上海蟹は長江周辺にある湖が主な産地となっています。気候が温暖なため、米や野菜も豊作です。
代表的な料理は、上海蟹の姿蒸し、八宝菜、小籠包など。
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四川風はしびれる辛さの本家本元、広東風はマイルドな味わい
麻婆豆腐の「四川風」は香辛料をたっぷり使った味付け。「広東風」は素材の味を生かしたマイルドな味付けであることがわかりました。日本ではひとつの中華料理屋で、中国四大料理を複数カバーするメニューとなっている店も珍しくありません。味を楽しみながら、それがどこの料理か考えるのも面白いかもしれませんね。




