3分で簡単にわかる和弓と洋弓の違い!弓道とアーチェリーの違いも元アーチェリー選手ライターがわかりやすく解説
ライター/斉藤佳人
お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。全日本選手権に出場経験もある元アーチェリー選手。
和弓と洋弓の違い
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日本古来の弓を和弓と呼び、これに対して西洋にルーツを持つ弓を洋弓と呼びます。その一番の違いは弓の長さ。弓に使われる材質にもふれながらご紹介します。
和弓は日本古来の弓
和弓は日本古来の弓術に使われる弓で全長が2メートル以上もある、世界でも有数の長い弓です。江戸時代には七尺三寸(約221cm)が標準と定められました。そのほかにも半弓(長さ六尺三寸:約191cm)などの少し短い弓も。
和弓に使われる材質は一般的に真竹やハゼノキといった良くしなり反発力の強い素材が使われていました。ただし植物素材のため繰り返し矢を放つと折れやすいという性質があり、これを補うために弓の全長を長くして弓全体でのひずみを小さくする工夫がほどこされました。竹などの植物由来の材質で矢を強く遠くへ飛ばすことを目指したのが和弓。
和弓は弓の下からおよそ1/3の部分を持ち矢をつがえてるので一見すると上下でアンバランス。しかし片膝をついた姿勢でも弓が地面につくことなく矢を射つことができるというメリットがあります。和弓がとても長いのには理由があったのですね。
洋弓は西洋にルーツを持つ弓
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和弓に対して西洋にルーツを持つ弓が洋弓です。洋弓の長さはおよそ120cmから160cmであり人間の身長と同程度の長さとなっています。材質はイチイの木やニレの木が使われていて1本の木材から削り出して作られていたそう。また、動物の骨や金属と組み合わせて作られる場合もあり、高い弾性率と強度を持たせる工夫がされていました。
西洋は騎馬文化があり馬上からできるだけ早く矢を射つことが求められたため、弓は扱いやすさが重視されたそうです。弓のほぼ中心部を持ち矢を射つことも和弓とことなりますね。
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