


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/woinary
某社で社内向け業務システムの開発、運用を30年近くやっていたシステム屋さん。現在はフリーランス。弁理士と仕事をしたこともある。ガジェットやゲーム、ラノベが大好きなおっさんです。
1文字違いで大違い?弁理士と弁護士の違いとは

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ドラマなどで主役になることもある弁護士は有名です。その弁護士と一字違いの「弁理士」という職業があります。弁護士同様、国家試験に合格しないと弁理士の仕事はできません。また、弁理士の資格がない人がその仕事をすると法律違反になるのも弁護士と同じ。法律に関係しているのも同じです。
では、弁理士は弁護士と何が違うか。ざっくりいうと弁護士は法律全般オールマイティであるのに対して、弁理士はある特定の分野の専門家です。分野が限られている反面、深い知識と経験が必要になるのが弁理士になります。
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弁理士:知的財産の専門家
弁理士は特定分野の専門家です。その特定分野とは一言で言えば知的財産。主に特許、実用新案、意匠、商標などに関わる仕事をします。弁理士が主に関わるのは会社などが製品を製造するときに必要な技術や、商品名などの権利です。
例えば、「〇〇は〇〇社の登録商標です」といった注意書きを見ることがありますよね。ドラマなどで特許に関する競争が描かれたこともあります。そのような特許や登録商標に関係してくるのが弁理士です。
弁護士:法律全般の専門家
弁護士の役割や仕事内容については、ドラマなどで大体の想像がつくかと思います。裁判などでは当事者の代理として弁護していますよね。他にも、裁判になる前に互いの弁護士同士で条件を調整して和解するといった仕事をしています。また、法律相談などをすることもあり、テレビなどでもコメンテーターとして登場する有名弁護士も多いですよね。
法律相談で個人の相談に乗ることもあれば、テレビなどに出演することもあるので、弁理士よりはやや身近な存在かもしれません。弁理士の多くは会社などの依頼で仕事をするので、個人で弁理士にお世話になることが限られるのも弁護士と弁理士の違いになります。

名前が似ているし、どちらも法律に関係し、国家資格がないとその職に就けないところは共通だ。だが、弁護士が法律に関わる全般に広く関わるのに対して、弁理士は知的財産という特許や登録商標といった権利に関する仕事をするという違いがある。特定分野のエキスパートというわけだ。
弁理士と弁護士の違いを徹底比較

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弁護士についてはある程度想像がつくかと思います。一方、弁理士はあまりなじみがないですよね。弁護士と弁理士は1字違いですが、実は元々の漢字は違います。弁護士の弁は元々は「辯」です。弁舌や弁論のように語る、話すという意味。弁護士とはその人のために申開きをして護る人です。
弁理士の弁は元々は「辨」。こちらは処理する、解き明かすという意味です。理は理屈とか理(ことわ)り。発明とはある課題を解決する今までになかった手法のこと。その理りを解き明かすから弁理士なのです。
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