この記事ではPTAと保護者会の違いについてみていきます。子どもが学校に通っている家庭ではよく耳にする言葉です。「PTA」は学校の教職員と保護者が参加している組織、「保護者会」はその名の通り父母が参加する組織らしいが、活動内容にも違いがあるみたいです。
今回はそれぞれの実態を、メリット・デメリットを含め役員経験のあるお母さんライター持田ゆりと一緒に解説していきます。

ライター/もちだ

気になることは何でも調べる働くお母さんライター。「日々成長」がモットー。過去のPTA役員経験を生かして、2つの違いをわかりやすく解説する。

PTAと保護者会の違いとは?

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お子さんがいる家庭では「PTA」や「保護者会」は避けては通れない言葉だと思います。どのような集まりで何をしているのか、大変そうなイメージがあるけれど実際に何をしているのか、など不安な気持ちを持たれている方もいるのではないでしょうか。

学校の先生と保護者が協力して運営する「PTA」に対して、「保護者会」はクラス単位で担任の先生と意見交換や情報交換をする会のことをいいます。

どのような活動をしているのかが少しでもわかれば、もし自分が参加したり役割を担うことになっても慌てずに済むはずです。ぜひその違いについてみてみましょう。

PTAとは

PTAとはParent(親)-Teacher(先生) Association(組織)の略です。保護者と教職員で協力して子どもたちの成長をサポートする団体といえます。学校の先生だけではできない活動を行うのが特徴で、運動会など行事のお手伝いや登下校時の見守り活動もその一つです。

そしてその運営を行うために「役員」「委員」とよばれる人たちが存在します。実際に役員や委員に選出された場合、どのようなことを行うのか気になりますよね。詳しくみていきましょう。

役割と活動内容

PTA役員や委員は多くの学校で次のような役割が存在します。まずは中心となる「本部役員」の役職をご紹介しましょう。

・PTA会長:学校との連携、外部の会議や協議会への出席、学校行事であいさつをする
・PTA副会長:会長のサポートをする
・書記:議事録やPTAとして発行する文書の作成する
・会計:PTA会員から集められた会費を管理する

続いては、「運営委員」「専門委員」とよばれる人たちです。学校により異なりますが、ここでは多くのPTAに存在する委員を紹介します。

\次のページで「役員になると大変?」を解説!/

・広報委員:広報誌を作成する(取材、撮影、構成など)
・校外(地区)委員:防犯や通学路の調査など登下校に関する仕事をする
・ベルマーク委員:ベルマークの回収と集計、廃品の回収を行う
・学級(学年)委員:クラスや学年単位で選出され行事の企画や進行を行う

その他、環境や保健にかかわる委員文化委員役員選考委員などさまざまです。活動回数は定期的に集まりや仕事が必要な委員もあれば、行事や必要時のみに活動が集中する委員もあります。

それ以外に本部役員と運営委員の代表者は1、2ヶ月に1回開催される運営委員会への参加が必要です。そこには学校代表として校長先生や教職員代表の先生も入り、PTA活動の打合せや各委員会からの議題を話し合います

役員になると大変?

役員や委員を引き受けるとやはり大変というイメージがありますよね。家族の在り方や働き方の多様性が広がる中、実際に時間や余裕が持てないという方は少なくないと思います。しかし一つ一つの役割をみてみると、特定の誰かが大きな負担を負うということではありません。以下、仕事内容の一部を例として紹介します。

・登下校時の見守りで月に数回当番が回ってくる(校外委員)
・広報誌に載せるための写真撮影を年に数回と、記事構成のための打合せが年に数回ある(広報委員)
・ベルマークの集計を学期中1度行う(ベルマーク委員)
・運営委員会のたびに議事録を作成する(書記)

実はこんな経験もできる!

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活動内容は何となくイメージができたけれど、参加するのはやはり負担が大きいと感じる方へメリットもお伝えしていきます。子どもたちのためとはいえ、保護者の方が時間と労力を割くことに変わりはありません。しかしPTA活動をすることで得られるメリットが大きいと感じられれば、やりたいと思う方が増える可能性もあります。

例えば以下のような内容です。

\次のページで「変わりつつあるPTAの形」を解説!/

・学年の違うお母さんと友達になれる
・子どもを通じてのママ友ではなく大人同士のつながりがもてる
・学校の先生と話す機会が増える
・学校に行く機会が増えて、普段の子どもの様子を見られることがある
・パソコンを使う資料作成で自分自身のスキルアップになる

変わりつつあるPTAの形

ここまでPTAの活動や実態をお伝えしてきましたが、従来のPTA活動のままでは家庭環境や生活環境が多様化する現状に合わなくなってきている部分もあります。PTAの仕事を外注する動きがあったり、PTAそのものをなくした学校が増え始めたのです。

外注をすると費用はかかりますが時間や労力の負担はなくなりますし、PTAがなくなれば毎年訪れる役員決めの緊張感から解放されます。もしこうした改革が難しい場合でも、慣例的に引き継がれている内容を見直し仕事のスリム化を図れば、次年度以降の役員さんへの負担は減っていくはずです。

根本は子どもたちが健やかに成長できるよう見守る姿勢は変わらずに、時代に合わせてさまざまな関わり方ができる形に変わっていくといいですね。

保護者会とは

保護者会は担任の先生と意見交換や情報交換をする会のことです。PTAのない学校や幼稚園・保育園などで保護者会が主体となりイベント運営や活動が盛んな場合もありますが、多くの場合はクラス単位で保護者が集まり担任の先生との交流をする会のことを指しています。

保護者会は何をするところ?

実際に保護者会ではどのようなことをするのかみていきましょう。

年度初めの会では、最初に保護者の自己紹介をすることが多いです。子どもの名前を言い「よろしくお願いします」のみのパターンや、子どもについて何か一言を付け加えるパターンが考えられます。そのあとは先生からクラスの様子や学校生活での目標、今後行う行事の説明などを受ける流れが主流です。

保護者同士の交流を重きに置いている先生の場合、慣れてくると数人でグループを組みそれぞれ子どもの悩みや課題を共有し合う時もあります。全く知り合いやママ友がいない状態で保護者会に行く場合は気がひけるかもしれませんが、こういったグループトークがあると打ち解けるスピードが早くなるものです。

参加するメリットとデメリット

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保護者会に参加するメリットやデメリットもお伝えしておきます。

メリットとしては担任の先生の人柄が分かる同じクラスの保護者の方と交流を図れる・先生や友達にしか見せない我が子の外の顔を知ることができるというところです。

デメリットは自分以外のところでママ友グループが出来上がっていると孤立する心配がある・特に上の子がいる場合、すでに知っている情報が多く参加する意味を見出せない・そもそもそういった集まりが苦手、などがあげられます。

保護者会に何を求めているのかによって、参加意義に差が出てきそうですね。

\次のページで「勇気を出して参加してみよう!」を解説!/

勇気を出して参加してみよう!

この記事ではPTAと保護者会について解説してきました。今までPTAや保護者会と深く関わってこなかった方や、成り行きで役員や委員を引き受けることになってしまった方へ向けて伝えたいのは「やってみたら案外悪いことばかりではない」ということです。もしかしたら私が関わった団体がたまたま恵まれていただけかもしれませんが、参加することで色々な経験ができることは間違いありません。「やってみたら意外と向いていたかも!」と新たな自分を発見する可能性もあります。

忘れてはいけないのは「子どものため」ということです。ついつい大人の事情や言い訳を探してしまいそうになりますが、この目的を忘れてはいけないですね。しかし目的にとらわれすぎて、保護者や先生が疲弊してしまうのは本末転倒です。何事も無理せずほどほどが一番ですが、ぜひ勇気をだして参加してみてください。

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雑学

簡単でわかりやすい!PTAと保護者会の違いとは?メリット・デメリットや実態を役員経験ライターが詳しく解説

この記事ではPTAと保護者会の違いについてみていきます。子どもが学校に通っている家庭ではよく耳にする言葉です。「PTA」は学校の教職員と保護者が参加している組織、「保護者会」はその名の通り父母が参加する組織らしいが、活動内容にも違いがあるみたいです。
今回はそれぞれの実態を、メリット・デメリットを含め役員経験のあるお母さんライター持田ゆりと一緒に解説していきます。

ライター/もちだ

気になることは何でも調べる働くお母さんライター。「日々成長」がモットー。過去のPTA役員経験を生かして、2つの違いをわかりやすく解説する。

PTAと保護者会の違いとは?

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お子さんがいる家庭では「PTA」や「保護者会」は避けては通れない言葉だと思います。どのような集まりで何をしているのか、大変そうなイメージがあるけれど実際に何をしているのか、など不安な気持ちを持たれている方もいるのではないでしょうか。

学校の先生と保護者が協力して運営する「PTA」に対して、「保護者会」はクラス単位で担任の先生と意見交換や情報交換をする会のことをいいます。

どのような活動をしているのかが少しでもわかれば、もし自分が参加したり役割を担うことになっても慌てずに済むはずです。ぜひその違いについてみてみましょう。

PTAとは

PTAとはParent(親)-Teacher(先生) Association(組織)の略です。保護者と教職員で協力して子どもたちの成長をサポートする団体といえます。学校の先生だけではできない活動を行うのが特徴で、運動会など行事のお手伝いや登下校時の見守り活動もその一つです。

そしてその運営を行うために「役員」「委員」とよばれる人たちが存在します。実際に役員や委員に選出された場合、どのようなことを行うのか気になりますよね。詳しくみていきましょう。

役割と活動内容

PTA役員や委員は多くの学校で次のような役割が存在します。まずは中心となる「本部役員」の役職をご紹介しましょう。

・PTA会長:学校との連携、外部の会議や協議会への出席、学校行事であいさつをする
・PTA副会長:会長のサポートをする
・書記:議事録やPTAとして発行する文書の作成する
・会計:PTA会員から集められた会費を管理する

続いては、「運営委員」「専門委員」とよばれる人たちです。学校により異なりますが、ここでは多くのPTAに存在する委員を紹介します。

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