簡単に分かる「拉致」と「誘拐」の違いとは?意味や使い分けも院卒日本語教師が分かりやすく解説
この記事では、そんな「拉致」と「誘拐」の違いについて見ていく。実は使い分けがあるんです。
今回はその「拉致」と「誘拐」の違いについて、院卒日本語教師の”むかいひろき”と一緒に解説していきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
どちらも「人を連れ去る」という点では共通
image by iStockphoto
「拉致(らち)」と「誘拐(ゆうかい)」という言葉、ニュースなどで一度は聞いたことがあるでしょう。どちらも「人を連れ去る」「人をさらう」という意味では共通しています。では、この2つの言葉のどこが違うのか、まずは辞書の意味から確認していきましょう。
「拉致」:無理矢理連れ去る
最初に「拉致」の意味を見ていきましょう。「拉致」については国語辞典に次のような意味が掲載されています。
むりに連れていくこと。らっち。
「証人が何者かにーされる」
出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「ら‐ち【拉致】」
国語辞典を参照すると、「拉致」は「人を無理矢理連れ去る」という意味の言葉です。つまり、嫌がっている人や抵抗している人に対し、暴力などを行使して無理矢理にさらうというニュアンスが出てきます。卑劣な犯罪行為であることは間違いありません。
「誘拐」:だまして連れ去る
続いて、もう一方の「誘拐(ゆうかい)」の意味を確認していきましょう。「誘拐」については国語辞典に次のような意味が掲載されています。
\次のページで「「拉致」と「誘拐」はどちらも犯罪だけど…」を解説!/