今回は「EFI」と「UEFI」の違いについてみていきます。どちらもPCやサーバの電源投入後に起動する小さなプログラムです。違いはずばり、バージョンアップしたかどうか。そこまで大きな違いはなのです。しかし「EFI」と「UEFI」、「BIOS」を混同していると後々混乱するでしょう。そこで今回は、「EFI」と「UEFI」の違いを、「BIOS」との違いに触れながらプログラマーでもあるライターのとーまと一緒に解説していきます。

ライター/とーま

東京でインフラエンジニアとして働いている会社員。
Linux運用や構築の経験もある。YouTube/サウナ/NBAの試合を見ながらお酒を呑むのが生きがい。

「EFI」と「UEFI」の違いとは?

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ではさっそく「EFI」と「UEFI」について触れていきます。

「EFI」は「BIOS」の後継

EFI(Extensible Firmware Interface)とは、BIOS(Basic Input/Output System)の後継者として作られた規格です。何の規格かと言いますと、ハードウェアを動かすためのソフトウェア(ファームウェア)の規格のことです。

従来はBIOSが使われてきました。しかし現在のハードウェアやOSから見ると時代遅れな仕様となってしまったので、克服するためにEFIが開発されたのが背景です。

「UEFI」は「EFI」の改名バージョン

UEFIとEFIの大きな違いはありません。一般的には同じ意味を指すものとして使われることが多いからです。最初はEFIがBIOSの後継としてIntelによって開発されていきます。その後開発に参加する企業も増えたことで名称がUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)に変更されました。

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「BIOS」、「EFI」、「UEFI」はファームウェアを指す

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「BIOS」、「EFI」、「UEFI」は3つともファームウェアを指します。PCの電源をいれて最初に起動する小さなプログラムです。おもにハードウェアを制御するプログラムとなります。 起動時の動作について詳しく説明していきましょう。

ブートシーケンスの概要

そもそもPCやサーバのシステムを立ち上げる処理をブート(boot)といいます。ブートシーケンスとは、電源を入れてからログイン画面やログインプロンプトが表示されるまでに、プログラムの起動やネットワークの設定、OSが稼働するために必要な全ての設定の一連の流れのことです。

ファームウェアとはパソコンの電源が入って最初に動くプログラム

ブートシーケンスの処理の中で、一番最初に立ち上がるのがファームウェア(BIOS、EFI、UEFI)です。WindowsやMacなどのOSが起動する前に、ファームウェアが実行されます。ファームウェアはCPU内部のキャッシュやレジスタの初期化など、ハードウェア内部の回路や装置など基本的な制御を行い、OSが無事に起動できるように準備を整えるのが仕事です。

「EFI」と「UEFI」の発展

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具体的なEFIとUEFIの具体的な違いについてふれています。BIOSから発展していき現在最も使用されているファームウェアはUEFIというのが大まかな流れです。具体的に見ていきましょう。

BIOSを強化したのがEFI

ファームウェアとして、従来はBIOSが使われてきました。しかしBIOSが採用されていた当初のCPUは、16bit・CPUが対象です。現在のCPUの大半は64bit・CPUを対象としたx64アーキテクチャであり、BIOSは現在のハードウェアから見ると時代遅れとなります。

そこで64bit環境を想定した新しく、拡張可能なファームウェアのインターフェース仕様としてEFIが開発されたのです。下記にBIOSが抱えていた問題をあげてみます。

・16bitモードでしか動作しない
・1MBというメモリ制約により、約384KBの領域にしか配置できない
・セキュリティなどを含めたシステムの機能強化が困難
・マルチタスク環境で利用されることを想定していない
・新たなブートデバイスが追加されるたびに、OSのブートローダを変更しなければならない

上記問題はEFIになると解決されます。

EFIの標準化と普及を図るためUEFIに改名

BIOSからのアップデートに着手したのが米インテル(Intel)社らで、当初はIntelが開発を行っていました。そして1998年に最初のEFIが開発され、当初はEFIという名称でそのまま推進されていきます。

しかし2005年、EFIの標準化と普及を目的にIntel、IBM、HP、Microsoftなどが設立した業界団体であるUEFI Forumによって管理され始めました。同社らが設立した業界団体のUEFIフォーラムへ移管され、同時に名称もUEFI(Unified EFI)に改められました。

UEFIの開発元はUEFI Forum

UEFIの開発元はUEFI Forum(フォーラム)となりました。UEFI Forumに参画した企業は140社以上で、主要テクノロジー企業は下記のとおりです。

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・AMI
・AMD
・Apple
・Intel
・Dell
・HP
・IBM
・Microsoft
・Lenovo

UEFIの仕様はIntelが開発したEFIの仕様に基づいて、UEFI Forumが機能追加・修正を行ったものです。

「EFI」と「UEFI」は基本的に同じ意味

BIOSとEFI、UEFIはファームウェアとOSのやり取りを標準化した規格の事を指します。BIOSは古いので、BIOSをアップデートしたのがEFIであり、UEFIなのです。一般的にEFIとUEFIは同じ意味を指します。しかしほとんどのPCモデルはUEFIを採用しているようです。

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IT・プログラミング雑学

3分で簡単にわかる「EFI」と「UEFI」の違い!「BIOS」との違いもITエンジニアがわかりやすく解説

今回は「EFI」と「UEFI」の違いについてみていきます。どちらもPCやサーバの電源投入後に起動する小さなプログラムです。違いはずばり、バージョンアップしたかどうか。そこまで大きな違いはなのです。しかし「EFI」と「UEFI」、「BIOS」を混同していると後々混乱するでしょう。そこで今回は、「EFI」と「UEFI」の違いを、「BIOS」との違いに触れながらプログラマーでもあるライターのとーまと一緒に解説していきます。

ライター/とーま

東京でインフラエンジニアとして働いている会社員。
Linux運用や構築の経験もある。YouTube/サウナ/NBAの試合を見ながらお酒を呑むのが生きがい。

「EFI」と「UEFI」の違いとは?

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ではさっそく「EFI」と「UEFI」について触れていきます。

「EFI」は「BIOS」の後継

EFI(Extensible Firmware Interface)とは、BIOS(Basic Input/Output System)の後継者として作られた規格です。何の規格かと言いますと、ハードウェアを動かすためのソフトウェア(ファームウェア)の規格のことです。

従来はBIOSが使われてきました。しかし現在のハードウェアやOSから見ると時代遅れな仕様となってしまったので、克服するためにEFIが開発されたのが背景です。

「UEFI」は「EFI」の改名バージョン

UEFIとEFIの大きな違いはありません。一般的には同じ意味を指すものとして使われることが多いからです。最初はEFIがBIOSの後継としてIntelによって開発されていきます。その後開発に参加する企業も増えたことで名称がUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)に変更されました。

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