
簡単に分かる「中国語」と「日本語」の違いとは?漢字の使い方や発音の仕組みも院卒日本語教師が分かりやすく解説

今回は、そんな「中国語」が「日本語」とどのように異なるのか、中国人の学生を相手にしたことも多い院卒日本語教師の”むかいひろき”と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき
ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に言葉や言語について分かりやすく解説していく。
漢字を使うのは一緒だけど…

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「中国語」と「日本語」の違いについて見ていく前に、まずは共通点を少し見ていきましょう。「中国語」と「日本語」の共通点と言われて思い浮かべるものは何ですか?そうです。共通点は”漢字を使う言語”であることですよね。
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現在漢字を多用している言語は「中国語」と「日本語」だけ?
現在漢字を使用している言語と聞いて何語を思い浮かべますか?「中国語」と「日本語」はもちろん、「韓国語」や「朝鮮語」を思い浮かべる人もいるかもしれません。たしかに韓国や北朝鮮の人名や地名は漢字でも表記されますが、韓国で漢字教育が廃止されるなど、実は「韓国語」や「朝鮮語」では漢字はあまり使用されていないのです。
かつては、ベトナムでも漢字や漢字を元に開発された文字が使用されていましたが、現在ではほぼ使用されていません。よって、現在漢字を多用している言語は「中国語」と「日本語」だけなのです。

お隣の韓国では、その時の政権によって漢字教育が廃止されたり復活したりしているそうで、漢字が分かる人たちとそうでない人たちが世代によって分けられてしまうそうだ。もし「日本語」もひらがなとカタカナだけだったら、どんな感じになっていたんだろうなぁ。
「中国語」と「日本語」の決定的な違い2点

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同じ漢字を使う言語だと言っても、「中国語」と「日本語」は違いが大きい言語です。その証拠に、「中国語」が一切わからない日本人が「中国語」の会話を聞いても、何一つ理解できないですよね。もしも似ている言語であれば、少しは何か理解できるものなのですが…。では何が違うのか。決定的な違いを見ていきましょう。
1.文法
「中国語」と「日本語」の決定的な違いの一つが文法ですね。
「日本語」は基本的に、主語(S)・目的語(O)・述語(V)…という構造です。たとえば「私は肉を食べます」という文では、「私は」が主語、「肉を」が目的語、「食べます」が述語となりますね。一方の「中国語」で「私は肉を食べます」を表現すると「我吃肉」となります。「我」は「私」という意味を、「吃」は「食べます」という意味を表しますが、「中国語」では、主語(S)・述語(V)・目的語(O)…という英語と同じ順番になっていますよね。この文法構造に違いがあることは、言語の違いとしてとても大きい事なのです。
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