「野球」も「ソフトボール」も日本で人気のあるスポーツですね。俺もどっちも好きです。実は草野球チームに所属していたこともあるんだぜ。

ところで「野球」と「ソフトボール」の違い、説明できるか?オリンピックや部活の影響で「男女!」と答える人もいるかもしれませんね。うーん、男女は実を言うと…

まあいい。俺の話はここまでです。今回は「野球」と「ソフトボール」の違いについて、阪神ファンの日本語教師”むかいひろき"と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く日本語教師。2005年から18年来の阪神ファンでもあり、ロシアの地からも阪神やプロ野球の情報は欠かさずチェックしている。これらの経験と趣味を活かし「野球」と「ソフトボール」の違いを分かりやすく解説していく。

「野球」と「ソフトボール」はとても似たスポーツ

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「野球」「ソフトボール」と聞いて、どちらも全く知らないという人は少ないのではないでしょうか?どちらも守備側と攻撃側に交代交代で分かれ、ボールを相手プレーヤーのいないところに飛ばして走者をため、得点を競うスポーツです。

どちらもアメリカ生まれ!「野球」の方が先輩

「野球」と「ソフトボール」はともにアメリカで生まれたスポーツです。最初に生まれたのは「野球」の方で、1830~1840年代にかけて現在のルールや形式の基礎がつくられていき、1869年には世界初のプロ野球チーム「シンシナティ・レッドストッキングス」が誕生しました。

一方の「ソフトボール」は1887年にジョージ・ハンコックが、冬季に「野球」を練習するためのスポーツとして開発したものです。「野球」を元にして「ソフトボール」が誕生したため、「野球」は「ソフトボール」の先輩と言えるでしょう。

男性…「野球」、女性…「ソフトボール」ではない?

オリンピックでは男子が「野球」を行い、女子が「ソフトボール」を行っていますよね。中学校や高校の部活動でも野球部は男子、ソフトボール部は女子というのが一般的です。ただ、実際には「野球」と「ソフトボール」に男女の区別や制限は存在しません。男性が「ソフトボール」をプレーしても全く問題ありませんし、女性が「野球」をプレーしても全く問題ありません。

近年日本では女子高校野球が話題になっていますし、2009年~2021年には女子プロ野球機構も存在していました。

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「野球」と「ソフトボール」の大きな違い2点

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とても似たスポーツである「野球」と「ソフトボール」ですが、違いもたくさんあります。ここでは「野球」と「ソフトボール」の違いの中で、特に大きなグラウンドと用具の大きさの違いの2点を詳しく見ていきましょう。

1.グラウンドの大きさ

「野球」と「ソフトボール」の大きな違いの1つが、グラウンドの大きさの違いです。「野球」はホームベースから外野のフェンスまでの距離が男子は76.2m以上、女子は67.06m以上となっています。一般的な野球場ではホームベースからライト・レフト両翼のフェンスまでの距離は約90~100m、バックスクリーンまでは120m前後です。

一方の「ソフトボール」はホームベースから外野フェンスまでの距離は男子が68.53m以上、女子が60.96mとなっており、「野球」よりも狭いですね。「ソフトボール」の方がボールが飛びにくいため、グラウンドの大きさが狭くなっています

また、「野球」のグラウンドは左中間や右中間がホームベースからの距離がより長くなっているのですが、「ソフトボール」の場合はホームベースから外野フェンスまでの距離は常に一定という違いもあります。

2.ボールとバットの違い

「野球」と「ソフトボール」では使用されるボールとバットも異なります。一般的に用いられる「野球」のボールは周囲22.9~23.5㎝、重さは141.7~148.8gであるのに対し、「ソフトボール」のボールは周囲30.48㎝、重さは190~195gです。「ソフトボール」のボールの方が大きいですね。

そしてバットは、「野球」の場合は日本では高校生までは金属バット、それ以降は木製のバットを使います。一方の「ソフトボール」は金属製やカーボン製のバットをどの世代も使用しますね。そして「ソフトボール」の方がバットがやや細いのも違いです。

「野球」と「ソフトボール」のルールの違い4点

「野球」と「ソフトボール」はルールも非常によく似たスポーツですが、実は色々と違いがあるのも事実です。ここでは「野球」と「ソフトボール」のルールの違いの中で、特に大きな4つを見ていきましょう。

1.ピッチャーの投球フォーム

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Stuart Seeger - originally posted to Flickr as Pitching 3, CC 表示 2.0, リンクによる

「野球」と「ソフトボール」をどちらも見たことがある人はすぐに気付くと思いますが、ピッチャーの投げ方が全く違いますよね。「野球」は上から投げるピッチャーもいれば横や下から投げるピッチャーもいて多種多様ですが、「ソフトボール」は下から投げることが義務付けられています

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2.イニング数

「野球」と「ソフトボール」では試合のイニング数も異なります。「野球」の場合は高校生以上は9回まで。9回で決着がつかない場合は延長戦を行うことが多いです。延長戦の有無やイニング数はリーグや大会のルールによって異なりますが、プロ野球の通常のペナントレースでは12回までですね。

一方の「ソフトボール」は7回まで7回で決着がつかない場合は延長戦を行いますが、延長戦では0アウトランナー2塁から攻撃をスタートするタイブレーク制で行うのが特徴です。

3.選手交代

選手交代のルールにも大きな違いがあります。「野球」の場合は一度交代してベンチに退いた選手は、その試合に再び出場することはできません。一方の「ソフトボール」は先発出場の選手については、一度だけ交代後の同じ打順での再出場が認められています

4.走塁ルール 「ソフトボール」は盗塁が難しい?

プロ野球や高校野球を見たことがある人は、ピッチャーがボールを投げる前に、走者がベースから離れて構えている(=リードを取っている)のを見たことがあると思います。特に足の速さに自信のある選手が、盗塁をしたり次の塁に早く行ったりするためにリードをしていることが多いです。

一方の「ソフトボール」では、このリードをとることは反則になります。ピッチャーの手からボールが離れるまでは「ソフトボール」では塁から離れてはいけないのです。「ソフトボール」の方がグラウンドが狭いことを考慮すると、「野球」よりも盗塁は難しいと言えるでしょう。

あなたは「野球」「ソフトボール」どっちが好きですか?

今回は「野球」と「ソフトボール」の違いを解説しました。「野球」と「ソフトボール」はどちらもアメリカ生まれのスポーツで似ている部分が多いですが、今回ご紹介したように違いもたくさんあります。ただ、どちらもプレーするのも見るのも楽しいですよ!どちらもプレーや観戦の経験があるという人は、どちらが好きですか?

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雑学

簡単に分かる「野球」と「ソフトボール」の違い!男女は関係ない?阪神ファンの日本語教師が分かりやすく解説

「野球」も「ソフトボール」も日本で人気のあるスポーツですね。俺もどっちも好きです。実は草野球チームに所属していたこともあるんだぜ。

ところで「野球」と「ソフトボール」の違い、説明できるか?オリンピックや部活の影響で「男女!」と答える人もいるかもしれませんね。うーん、男女は実を言うと…

まあいい。俺の話はここまでです。今回は「野球」と「ソフトボール」の違いについて、阪神ファンの日本語教師”むかいひろき”と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く日本語教師。2005年から18年来の阪神ファンでもあり、ロシアの地からも阪神やプロ野球の情報は欠かさずチェックしている。これらの経験と趣味を活かし「野球」と「ソフトボール」の違いを分かりやすく解説していく。

「野球」と「ソフトボール」はとても似たスポーツ

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「野球」「ソフトボール」と聞いて、どちらも全く知らないという人は少ないのではないでしょうか?どちらも守備側と攻撃側に交代交代で分かれ、ボールを相手プレーヤーのいないところに飛ばして走者をため、得点を競うスポーツです。

どちらもアメリカ生まれ!「野球」の方が先輩

「野球」と「ソフトボール」はともにアメリカで生まれたスポーツです。最初に生まれたのは「野球」の方で、1830~1840年代にかけて現在のルールや形式の基礎がつくられていき、1869年には世界初のプロ野球チーム「シンシナティ・レッドストッキングス」が誕生しました。

一方の「ソフトボール」は1887年にジョージ・ハンコックが、冬季に「野球」を練習するためのスポーツとして開発したものです。「野球」を元にして「ソフトボール」が誕生したため、「野球」は「ソフトボール」の先輩と言えるでしょう。

男性…「野球」、女性…「ソフトボール」ではない?

オリンピックでは男子が「野球」を行い、女子が「ソフトボール」を行っていますよね。中学校や高校の部活動でも野球部は男子、ソフトボール部は女子というのが一般的です。ただ、実際には「野球」と「ソフトボール」に男女の区別や制限は存在しません。男性が「ソフトボール」をプレーしても全く問題ありませんし、女性が「野球」をプレーしても全く問題ありません。

近年日本では女子高校野球が話題になっていますし、2009年~2021年には女子プロ野球機構も存在していました。

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