今回は「創味シャンタン」と「ウェイパー」の違いについてです。どちらも中華料理を作るときに欠かせない調味料ですが、みんなはどのように使い分けているでしょうか?こだわりがないから安い方を買う、という人も多そうです。調べてみると、両者のおもしろい関係がわかってきた。さっそく主婦ライターkuroakaと一緒に解説していきます。

ライター/kuroaka

博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。料理も好きで、ほぼ毎食自炊している。近頃は健康を気にして減塩タイプの調味料を手に取るようになってきた。

「創味シャンタン」と「ウェイパー」の違いは?

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中華料理に大活躍の調味料「創味シャンタン」と「ウェイパー」。その違いはなんでしょうか?同じような調味料のため、わからない方も多いかと思います。これを読めば2つの違いだけでなく「創味シャンタン」と「ウェイパー」の複雑な関係についてもわかってきますよ。さっそく、それぞれの味の特徴からみていきましょう。

違いその1.味

味について創味シャンタンはあっさり、ウェイパーはこってりとしています。創味シャンタンは比較的薄味なので素材の自然な味が引き出せるのが特徴。ウェイパーは濃いめに作られているので少量でも料理の味が決まりやすいのが特徴です。

注意したいのが、創味シャンタンとウェイパーともに、缶・チューブタイプではそれぞれ味が少し違うということ。チューブは出しやすいように柔らかく作られているため、原材料から違うんです。創味シャンタンは粉末タイプがありますが、こちらも缶・チューブタイプと原材料が少し異なります。もちろん味は缶・チューブタイプ・粉末で似たように作られていますが、まったく同じものというわけではありません。

違いその2.販売元

次に「創味シャンタン」と「ウェイパー」の大きな違いは販売元です。それぞれの販売元は以下の通り。

・創味シャンタン:株式会社創味食品(製造、販売会社)
・ウェイパー:式会社廣記商行(小売業者)

ウェイパーは小売業者が販売元になっていますね。実は昔のウェイパーは創味食品が製造し、廣記商行が販売をしていました。しかし、今は違います。どういうことなのか次の項目でみていきましょう。

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「創味シャンタン」と「ウェイパー」の騒動とは?

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創味食品がウェイパーを製造し、廣記商行が販売をする。昔2社間では製造と小売として良好な関係が成り立っていました。しかし、2014年に起きた騒動で袂を分かつことになります。2社間の騒動とはどのようなものだったのでしょうか。

1961年:創味シャンタン販売開始

先に誕生したのが「創味シャンタン」です。1961年創味食品で造られました。もともとは中華料理店などの業務用として製造・販売され、家庭用としては販売されていませんでした。

1981年:ウェイパー販売開始

1981年に家庭用として販売開始された創味シャンタンが「ウェイパー(味覇)」です。製造は創味食品、販売は廣記商行が行っていました。そう、もともと創味シャンタンとウェイパーは名前が違うだけで同じものだったのです。

2014年:チューブタイプのウェイパー販売で問題発生

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問題が起きたのは2014年のこと。販売元の廣記商行が創味食品に無許可で、チューブタイプのウェイパーの販売を開始したのです。2社の仲が急速に悪化していきました。

創味食品は「創味シャンタンの家庭用パッケージを販売しているのが廣記商行」、廣記商行は「当社のウェイパー(味覇)を創味食品に製造委託していた」と主張し、2社の認識が食い違っていました。当時の慣例で契約書が交わされていなかったことも騒動が大きくなった要因のひとつです。

2015年:新ウェイパーと創味シャンタンDX販売開始

結局、創味食品から契約終了が申し出され2015年にウェイパーが販売終了となりました。しかし、その約1か月後に廣記商行は新しいウェイパーの販売を始めます。創味食品は廣記商行にウェイパーの製造方法を開示していなかったので、パッケージは変わらず中身は以前と違うものです。新ウェイパーはアリアケジャパン株式会社という製造会社が担っています。

一方、創味食品はもともとウェイパーとして販売していた商品を「創味シャンタンDX」に名前を変え、パッケージも一新して販売を開始しました。それまで業務用のみだった創味シャンタンが、家庭用「創味シャンタンDX」としても販売されることになったのです。

ウェイパーが赤い缶なのに対し、創味シャンタンDXは白い缶と対称的。2社の決別の思いを感じます。

昔の「ウェイパー」を求めるなら「創味シャンタン」を使ってみる

2015年以前の旧ウェイパーは、創味シャンタンと同じ中身です。創味食品と廣記商行の騒動を知らない方にとっては、ある日突然ウェイパーの味が変わったと思われているでしょう。昔のウェイパーが懐かしい人は創味シャンタンを使ってみてください。思い出の味と再会できるかもしれません。どちらを買おうか迷った時は「創味シャンタンはあっさり」「ウェイパーはこってり」と味の特徴を覚えておけば判断しやすくなるでしょう。

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雑学

3分で簡単にわかる!「創味シャンタン」と「ウェイパー」の違いとは?味の違いや歴史について主婦ライターがわかりやすく解説

今回は「創味シャンタン」と「ウェイパー」の違いについてです。どちらも中華料理を作るときに欠かせない調味料ですが、みんなはどのように使い分けているでしょうか?こだわりがないから安い方を買う、という人も多そうです。調べてみると、両者のおもしろい関係がわかってきた。さっそく主婦ライターkuroakaと一緒に解説していきます。

ライター/kuroaka

博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。料理も好きで、ほぼ毎食自炊している。近頃は健康を気にして減塩タイプの調味料を手に取るようになってきた。

「創味シャンタン」と「ウェイパー」の違いは?

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中華料理に大活躍の調味料「創味シャンタン」と「ウェイパー」。その違いはなんでしょうか?同じような調味料のため、わからない方も多いかと思います。これを読めば2つの違いだけでなく「創味シャンタン」と「ウェイパー」の複雑な関係についてもわかってきますよ。さっそく、それぞれの味の特徴からみていきましょう。

違いその1.味

味について創味シャンタンはあっさり、ウェイパーはこってりとしています。創味シャンタンは比較的薄味なので素材の自然な味が引き出せるのが特徴。ウェイパーは濃いめに作られているので少量でも料理の味が決まりやすいのが特徴です。

注意したいのが、創味シャンタンとウェイパーともに、缶・チューブタイプではそれぞれ味が少し違うということ。チューブは出しやすいように柔らかく作られているため、原材料から違うんです。創味シャンタンは粉末タイプがありますが、こちらも缶・チューブタイプと原材料が少し異なります。もちろん味は缶・チューブタイプ・粉末で似たように作られていますが、まったく同じものというわけではありません。

違いその2.販売元

次に「創味シャンタン」と「ウェイパー」の大きな違いは販売元です。それぞれの販売元は以下の通り。

・創味シャンタン:株式会社創味食品(製造、販売会社)
・ウェイパー:式会社廣記商行(小売業者)

ウェイパーは小売業者が販売元になっていますね。実は昔のウェイパーは創味食品が製造し、廣記商行が販売をしていました。しかし、今は違います。どういうことなのか次の項目でみていきましょう。

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