簡単でわかりやすい!「竜巻」と「台風」の違いとは?竜巻の規模を表す「藤田スケール」も雑学マニアが詳しく解説
・太陽を遮る真っ黒い雲が近づき、周囲が急に暗くなる。
・雷鳴が聞こえてくる。
・急に冷たい風が吹き出す。
・大粒の雨や雹(ひょう)が降り出す。
発達した積乱雲の付近では、竜巻だけでなく「ダウンバースト」や「ガストフロント」と呼ばれる突風による被害もあります。竜巻とともにこれらの突風にも注意が必要です。積乱雲の接近に気づいたら頑丈な建物の中に退避して窓から離れるなどして危険を避けましょう。それでも屋外で活動せざるを得ない時には、スマホなどから気象庁ホームページの「竜巻発生確度ナウキャスト」を確認するとよいでしょう。
竜巻の規模の表し方:藤田スケール
竜巻やダウンバーストなどの現象は水平規模が小さいため、風速の実測値を得ることが困難でした。このため、1971年にシカゴ大学の藤田哲也博士によって、突風により発生した被害の状況から風速を大まかに推定する藤田スケール、通称「Fスケール」が考案されました。
その後、定義される風速と被害想定がより実際と近くなるよう改良され、アメリカでは2007年から改良藤田スケール「EFスケール」が、日本では2016年から日本版改良藤田スケール「JEFスケール」が用いられているんですよ。
JEFスケールでは30種類の被害指標を用いて、JEF0〜JEF5までの6段階で分類しており、被害が大きいほどJEFの値が大きく風速も強かったことを示します。日本ではこれまでJEF4以上の竜巻は観測されておらず、竜巻の規模が大きいとされるアメリカでもEF5はめったに発生しません。
■ JEF0(25〜38m/s):
・木造の住宅において、目視でわかる程度の被害、飛散物による窓ガラスの損壊が発生する。比較的狭い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。
・園芸施設において、被覆材(ビニルなど)がはく離する。パイプハウスの鋼管が変形したり、倒壊する。
・物置が移動したり、横転する。
・自動販売機が横転する。
・コンクリートブロック塀(鉄筋なし)の一部が損壊したり、大部分が倒壊する。
・樹木の枝(直径2cm〜8cm)が折れたり、広葉樹(腐朽有り)の幹が折損する。
■ JEF1:(39~52m/s):
・木造の住宅において、比較的広い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。屋根の軒先又は野地板が破損したり、飛散する。
・園芸施設において、多くの地域でプラスチックハウスの構造部材が変形したり、倒壊する。
・軽自動車や普通自動車(コンパクトカー)が横転する。
・通常走行中の鉄道車両が転覆する。
・地上広告板の柱が傾斜したり、変形する。
・道路交通標識の支柱が傾倒したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀(鉄筋あり)が損壊したり、倒壊する。
・樹木が根返りしたり、針葉樹の幹が折損する。
■ JEF2(53〜66m/s):
・木造の住宅において、上部構造の変形にともない壁が損傷(ゆがみ、ひび割れ等)する。また、小屋組の構成部材が損壊したり、飛散する。
・鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。
・普通自動車(ワンボックス)や大型自動車が横転する。
・鉄筋コンクリート製の電柱が折損する。
・カーポートの骨組が傾斜したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀(控壁のあるもの)の大部分が倒壊する。
・広葉樹の幹が折損する。
・墓石の棹石が転倒したり、ずれたりする。
■ JEF3(67〜80m/s):
・木造の住宅において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。
・鉄骨系プレハブ住宅において、屋根の軒先又は野地板が破損したり飛散する、もしくは外壁材が変形したり、浮き上がる。
・鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが比較的広い範囲で変形する。
・工場や倉庫の大規模な庇において、比較的狭い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。
・鉄骨造倉庫において、外壁材が浮き上がったり、飛散する。
・アスファルトがはく離・飛散する。
■ JEF4(81〜94m/s):
・工場や倉庫の大規模な庇において、比較的広い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。
■ JEF5(95m/s〜):
・鉄骨系プレハブ住宅や鉄骨造の倉庫において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。
・鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが著しく変形したり、脱落する。
(出典:気象庁ホームページ)
台風の語源
諸説ありますが、東洋の台風・颱風と西洋のタイフーンの音が似ているのは偶然ではないようです。
1.ギリシャ神話の怪物「τυφων (Typhon)」が英語の「typhoon」となり、東洋に伝わった。
2.アラビア語で嵐を意味する「طوفان (tufan)」が東洋に伝わり「颱風」となり、英語では「typhoon」となった。
3.台湾や中国に「大風:激しい風」「颱風:台湾付近の風」という言葉があり、それがヨーロッパで音写され「Typhoon」となった。
日本では明治の終わり頃に当時の中央気象台長だった岡田武松氏が、気象用語に中国語の「颱風(たいふう)」を用いてから一般的になり、その後常用漢字を用いて「台風」となりました。
台風のアジア名
2000年から、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である「台風委員会」により、台風にアジア名をつけることになりました。同領域内で用いられている固有の名前(加盟国などが提案した名前)140個を順番につけ、概ね5年から6年で一周してその後1番目に戻ります。日本からは以下の星座名に由来する10個の名前が提案されました。
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