
簡単でわかりやすい!人と人間の違いとは?生物学の観点から理系ライターが詳しく解説
人にはない人間の具体的な特徴

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人と人間の大きな違いはその社会性の規模です。人間はより高度な社会性をもつとされます。ここでは人間だけがもつ3つの特徴についてみていきましょう。
その1.生物学上の分類
かつては私たち以外にも、猿人や原人、旧人などさまざまな人が存在しました。この「人」は生物学上、ヒト科のなかのヒト亜族に分類される動物の総称です。そのなかで唯一生き残ったホモ・サピエンスのみが高度な社会である文明を築き、自らを「人間」と呼んでいます。
その2.言語能力
人間の社会を支えているのは彼らの言語です。脳と声帯が発達したホモ・サピエンスは、話し言葉を使えるようになりました。そのため人間の集団は、会話によって狩猟・農業を円滑に行うのです。
さらに人間は文字を利用することで、より複雑な社会を作り上げています。最古の文字は古代シュメール人が発明した楔形文字。文字の発明により、法律や税などおびただしい数の情報を正しく後世に伝えられるようになりました。
その3.集団の規模
人間の社会は、とりわけ大きな集団からなります。これは先ほどの言語能力だけでは説明できません。人類学者のロビン・ダンバーによると、本来人が団結できる数の限界は150人程度。この150人というのは、うわさ話を用いて結束した集団での数字です。しかし私たち人間は国家や法律など、抽象的なものを信じることでより大きな集団を維持しています。
人間の恐るべき能力

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ここでは「人」の中で、唯一「人間」を自称するホモ・サピエンスがもつ能力についてさらに掘り下げます。私たち「人間」の繁栄の成り立ちをみていきましょう。
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