何かを学んで身につけるときに「習得」や「修得」といった言葉をよく使うよな。どちらも意味は似ているが、言葉によって意味することに違いがあるみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届けします。

「習得」と「修得」の違いとは?

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この2つは学問や技術などを学び、身につけるときに使われる言葉です。しかし、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。この2つの違いを理解することで、学んだ内容や学び方によって適切に言葉を使い分けできるようになります。それでは、2つの違いについてくわしく見ていきましょう。

「習得」は習って身につけること

“習”は繰り返し行って身につける・習うという意味を、“得”は手に入れる・わかるという意味をもつ漢字です。この2つが組み合わされた「習得」は、誰かに習うことでわかり、身につけることを表しています

「修得」は学んで身につけること

“修”は学問・技芸を身につけるという意味をもつ漢字です。“得”と組み合わされた「修得」は、学問や技芸を学んで身につけることを表しています。

「習得」の意味や使い方

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ここから「習得」と「修得」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「習得」の意味

「習得」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

学問・技芸などを、習って覚えること。「運転技術を―する」

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「習得」の使い方」を解説!/

「習得」は学問や技芸を習って覚えることから、研修や稽古などで他の人に繰り返し習い、身につけることを意味しています。

「習得」の使い方

誰かに習い、身につける「習得」は以下のように用いられます。

・入社直後の新人研修で、接客マナー習得のための研修を受講した
・専門学校でプログラミング技術を習得する予定だ
・3歳の頃からピアノ教室に通い、ピアノの弾き方を習得した
・料理教室に通い、和食の料理方法を習得した

いずれも研修や稽古で講師から習い、技術を身につけていることがわかります。

「修得」の意味や使い方

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ここから「修得」についてくわしく見ていきます。

「修得」の意味

「修得」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

学問・技芸などを学んで会得すること。「柔道の技を―する」

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「修得」の使い方」を解説!/

「修得」は、主に学問を学び身につけることを表します。また、身につける方法は習うだけではなく、真似て学ぶ・独学で学ぶことも含まれるのが「習得」との違いです。

「修得」の使い方

学問を学び、身につける「修得」は以下のように用いられます。

・海外留学で日常会話ができる程度の英語を修得した
・独学でプログラミング技術を修得してプログラマーになる
・医師になるための知識を修得するため勉強した
・物理・化学の知識を修得し、将来科学者になる予定だ

いずれも学問に関することを、習う以外の方法も含めて学び、身につけていることがわかります。

「取得」「会得」との違い

「習得」や「修得」と似た言葉に「取得」や「会得」があります。これらの意味についてもくわしく見ていきましょう。

「取得」の意味

「取得」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

\次のページで「「会得」の意味」を解説!/

手に入れること。ある資格・権利・物品などを自分のものとして得ること。「免許を―する」

引用:デジタル大辞泉

「取得」は手に入れた結果のみを表します。「習得」や「修得」との違いは、“習う”や“学ぶ”といった手に入れるまでのプロセスが限定されていないことです。

「会得」の意味

「会得」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

物事の意味を十分理解して自分のものとすること。「芸の奥義を―する」

引用:デジタル大辞泉

「会得」は、物事の意味を理解して身につけることを表します。明言されているのが“習う”や“学ぶ”というプロセスではなく、“理解する”という点が「習得」や「修得」との違いです。

身につける内容と身につけ方が異なると認識しよう

「習得」と「修得」の違いについてくわしく見てきました。2つとも学業や技術などを身につけることという意味は同じですが、言葉によって身につける内容や身につけ方が異なります。また、「取得」や「会得」は手に入れる・身につけるという意味は同じでも、こちらは「習得」や「修得」と身につけるプロセスの表現が異なることがわかりました。同じような言葉でもそれぞれ詳細な意味は異なる…くわしく調べるほどに日本語の面白さを感じずにはいられませんね。

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雑学

3分で簡単にわかる「習得」と「修得」の違い!意味や使い方・「取得」「会得」との違いもビジネス文書熟練者が解説!

何かを学んで身につけるときに「習得」や「修得」といった言葉をよく使うよな。どちらも意味は似ているが、言葉によって意味することに違いがあるみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届けします。

「習得」と「修得」の違いとは?

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この2つは学問や技術などを学び、身につけるときに使われる言葉です。しかし、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。この2つの違いを理解することで、学んだ内容や学び方によって適切に言葉を使い分けできるようになります。それでは、2つの違いについてくわしく見ていきましょう。

「習得」は習って身につけること

“習”は繰り返し行って身につける・習うという意味を、“得”は手に入れる・わかるという意味をもつ漢字です。この2つが組み合わされた「習得」は、誰かに習うことでわかり、身につけることを表しています

「修得」は学んで身につけること

“修”は学問・技芸を身につけるという意味をもつ漢字です。“得”と組み合わされた「修得」は、学問や技芸を学んで身につけることを表しています。

「習得」の意味や使い方

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ここから「習得」と「修得」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「習得」の意味

「習得」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

学問・技芸などを、習って覚えること。「運転技術を―する」

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「習得」の使い方」を解説!/

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