みんなは「WBC」と「プレミア12」とについて聞いたことがあるかな。どちらも野球の国際大会の名前なのですが。俺はこの2つの違いがよく分からなくてな、野球好きの生徒に教えてもらってやっと理解できたよ。

ものすごく簡単に言えば、大会の格が違うな、格が。WBCの方が格が高いと言えるでしょうな。

今回はこの「WBC」と「プレミア12」の違いについて、阪神ファンの院卒日本語教師"むかいひろき"と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く日本語教師。2005年から18年来の阪神ファンでもあり、ロシアの地からも阪神やプロ野球の情報は欠かさずチェックしている。これらの経験と趣味を活かし、「WBC」と「プレミア12」の違いを分かりやすく解説していく。

「WBC」と「プレミア12」は、どちらも野球の国際大会

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ある一定の時期になると、野球好きの知人が「WBC」や「プレミア12」と話しているのを見かけたことがある人がいるかもしれません。そして野球に少しは興味がある人も、「「WBC」と「プレミア12」の違いって何だっけ…」となる人も多いかもしれませんね。「WBC」と「プレミア12」は、どちらも野球の国際大会です。まずはそれぞれの大会の概要について見ていきましょう。

「WBC」:3月開催の3年に一度の頂上決戦!

「WBC」は「WORLD BASEBALL CLASSIC(ワールド・ベースボール・クラシック)」の略称ですね。この「WORLD BASEBALL CLASSIC(以下、WBC)」は、原則3年に1回・3月に開催される野球の国際大会です。2006年に第1回大会が行われ、2009年に第2回が、2013年に第3回、2017年に第4回、そして2023年に第5回が開催されます。

各回ごとに大会の方式は若干異なりますが、リーグ戦方式の第1ラウンド、リーグ戦方式かトーナメント方式の第2ラウンド、トーナメント方式の決勝ラウンド…の3つのステージがあり、各国が世界一を目指してしのぎを削るのです。

1国だけで開催するのではなく第1ラウンド~第2ラウンドはアメリカ、日本、台湾などの複数の国で決勝ラウンドはアメリカで開催されます。

「プレミア12」:11月開催の4年に一度の国際大会!

「プレミア12」は4年に1回・11月に開催される野球の国際大会です。2015年に第1回大会が、2019年に第2回大会が開催されました。

第1回大会と第2回大会で方式は若干異なり、第1回大会では2グループに分かれて総当たり戦のリーグ戦を行った後、上位4チームによる決勝トーナメントが行われました。第2回大会では3グループに分かれてのリーグ戦の後に、リーグ戦上位チームによる総当たり戦、そして3位決定戦と決勝…という流れでした。

WBCと同様に1国だけで開催するのではなく、複数の国を会場として試合が行われます。ただ、2大会とも準決勝以降は日本の東京ドームで開催されました。

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何が違う?「WBC」と「プレミア12」の大きな違い2点

ここまで読んでも、2つの大会の違いはよく分からないでしょう。ここからは「WBC」と「プレミア12」の2つの大きな違いについて説明していきます。この章を読めば、あなたも「WBC」と「プレミア12」の違いが説明できるようになるでしょう。

1.メジャーリーガーの参加の有無

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コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、Galaksiafervojoだと推定されます(著作権の主張に基づく) - コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、投稿者自身による著作物だと推定されます(著作権の主張に基づく), CC 表示-継承 3.0, リンクによる

大きな違いの1つ目は、メジャーリーガーが参加するかしないかです。メジャーリーグはアメリカのプロの野球のリーグで、世界各国の野球のリーグの中で最高峰だとされており、各国から優秀なプレーヤーが集まってきています。

そのメジャーリーガーの参加が(一時期少ない大会はあったものの)多いのが「WBC」ほとんどメジャーリーガーが参加しないのが「プレミア12」です。「プレミア12」は開催時期がメジャーリーグのシーズンオフにあたる11月であるため、メジャーリーグ側がメジャー契約選手の派遣を渋っているのが要因ですね。

つまり、メジャーリーガーが参加している「WBC」の方が、より高いレベルの選手が集まっているとことになり、大会のレベルも高いと言えるでしょう。

2.大会参加国の決定方法

「WBC」と「プレミア12」では、大会参加国の決定方法も異なります。「WBC」は第3回以降は予選が行われ、予選を突破した国と前回大会の成績による予選免除国が参加国です。2023年に開催される第5回大会の予選では、12か国の中から4か国が予選を突破し本大会出場を決めました。前回大会の上位16ヶ国である予選免除国と予選を突破した4か国の計20か国が、第5回大会の参加国です。

一方の「プレミア12」は予選は行われず、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が発表している世界野球ランキングの上位12か国が招待され、参加国となります。

「WBC」はメジャーリーガーが参加して予選も開催される一方、「プレミア12」はメジャーリーガーがほぼ参加せず、参加国は招待制という違いがあります。どちらも野球の国際大会ではありますが、「世界最強を決める」という意味では「WBC」の方がそれにふさわしい大会でしょう。

気になる日本代表のこれまでの成績は?

野球人気の高い日本では「WBC」も「プレミア12」もメディアで日本の試合の様子が報じられ、毎回盛り上がりますよね。では日本代表のこれまでの成績はどうなのでしょうか…。一緒に見ていきましょう。

実は日本が大会最多優勝回数を誇る「WBC」!

2006年WBCでのビジターユニフォーム イチロー、2006年
User Mori Chan on Flickr (Original version) User UCinternational (Crop) - Originally posted to Flickr as "_MG_6208" Cropped by UCinternational, CC 表示 2.0, リンクによる

「WBC」は第1回大会、第2回大会と日本が連覇を達成しています。両大会ともイチロー選手が大活躍しました。日の丸のユニフォームを着て躍動するイチロー選手の姿に感動した人もいるのではないでしょうか。その後の第3回大会、第4回大会では、日本代表は準決勝で敗れベスト4となっています。

ちなみに日本の優勝回数2回は、ドミニカ共和国1回、アメリカ1回を抑えての最多優勝回数です!今後も日本代表がさらに優勝回数を重ねていくことを期待したいですね。

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勝数・勝率は日本がNo.1の「プレミア12」!

「プレミア12」では、日本代表は第1回大会では3位第2回大会では優勝という成績を残しています。優勝回数は第1回大会優勝の韓国と同数ですが、大会通算の勝利数と勝率では日本代表が1番の成績です。今後の大会でも日本代表は優勝候補の筆頭であることは間違いないでしょう。

「WBC」でも「プレミア12」でも侍ジャパンを応援しよう!

今回は「WBC」と「プレミア12」の違いについて解説しました。どちらも野球の国際大会ですが、メジャーリーガーの参加の有無や大会参加国の選出方式において大きな違いがあります。ただ、どちらも「侍ジャパン」と呼ばれる日本代表が躍動する大会であることに間違いありません。どちらの大会も侍ジャパンの優勝を願って応援しましょう!

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雑学

3分で簡単に分かる!「WBC」と「プレミア12」の違いとは?阪神ファンの日本語教師が野球ファン以外にも分かりやすく解説

みんなは「WBC」と「プレミア12」とについて聞いたことがあるかな。どちらも野球の国際大会の名前なのですが。俺はこの2つの違いがよく分からなくてな、野球好きの生徒に教えてもらってやっと理解できたよ。

ものすごく簡単に言えば、大会の格が違うな、格が。WBCの方が格が高いと言えるでしょうな。

今回はこの「WBC」と「プレミア12」の違いについて、阪神ファンの院卒日本語教師”むかいひろき”と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く日本語教師。2005年から18年来の阪神ファンでもあり、ロシアの地からも阪神やプロ野球の情報は欠かさずチェックしている。これらの経験と趣味を活かし、「WBC」と「プレミア12」の違いを分かりやすく解説していく。

「WBC」と「プレミア12」は、どちらも野球の国際大会

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ある一定の時期になると、野球好きの知人が「WBC」や「プレミア12」と話しているのを見かけたことがある人がいるかもしれません。そして野球に少しは興味がある人も、「「WBC」と「プレミア12」の違いって何だっけ…」となる人も多いかもしれませんね。「WBC」と「プレミア12」は、どちらも野球の国際大会です。まずはそれぞれの大会の概要について見ていきましょう。

「WBC」:3月開催の3年に一度の頂上決戦!

「WBC」は「WORLD BASEBALL CLASSIC(ワールド・ベースボール・クラシック)」の略称ですね。この「WORLD BASEBALL CLASSIC(以下、WBC)」は、原則3年に1回・3月に開催される野球の国際大会です。2006年に第1回大会が行われ、2009年に第2回が、2013年に第3回、2017年に第4回、そして2023年に第5回が開催されます。

各回ごとに大会の方式は若干異なりますが、リーグ戦方式の第1ラウンド、リーグ戦方式かトーナメント方式の第2ラウンド、トーナメント方式の決勝ラウンド…の3つのステージがあり、各国が世界一を目指してしのぎを削るのです。

1国だけで開催するのではなく第1ラウンド~第2ラウンドはアメリカ、日本、台湾などの複数の国で決勝ラウンドはアメリカで開催されます。

「プレミア12」:11月開催の4年に一度の国際大会!

「プレミア12」は4年に1回・11月に開催される野球の国際大会です。2015年に第1回大会が、2019年に第2回大会が開催されました。

第1回大会と第2回大会で方式は若干異なり、第1回大会では2グループに分かれて総当たり戦のリーグ戦を行った後、上位4チームによる決勝トーナメントが行われました。第2回大会では3グループに分かれてのリーグ戦の後に、リーグ戦上位チームによる総当たり戦、そして3位決定戦と決勝…という流れでした。

WBCと同様に1国だけで開催するのではなく、複数の国を会場として試合が行われます。ただ、2大会とも準決勝以降は日本の東京ドームで開催されました。

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