簡単でわかりやすい!「文学」と「小説」の違いとは?「純文学」との関係や特徴も雑学マニアが詳しく解説
ライター/田坂バーシル
子供の頃から本の虫で、些細な事柄も調べずにはいられない性質。小説、漫画はもちろん、歴史、芸術、宗教、宇宙、アンダーグラウンドまで興味は尽きないようだ。今日も文字の大海原に驚きとときめきを求める雑学マニア。
「文学」と「小説」に違いはあるの?
image by iStockphoto
あなたは「文学」と聞くと何を思い浮かべますか?好きな「小説」を聞かれたら何と答えますか?実は小説は文学の一部であり、短歌や俳句なども文学の一部、そして「純文学」は小説の一部なんですよ。ここでは「文学とは文芸作品全般のことで、小説とは文学のカテゴリーの1つ」ということを詳しく解説していきます。
「文学」とは?
「文学」とは、言語によって表現された芸術作品のことです。文芸ともいいます。詩歌・小説・物語・戯曲・評論・随筆などが典型的な例です。またそれらを研究する学問のことも文学といいますが、ここでは割愛しています。
「小説」とは?
「小説」とは、文学の中にあるカテゴリーの1つで、作者の想像力によって構想し、または事実を脚色して書かれた物語形式の作品のことです。ただ文学の定義が「言語によって表現された芸術作品」なので、すべての小説が文学と呼べるかどうかは議論が分かれるところでしょう。
小説の中にミステリー・SF・時代・恋愛など、様々なジャンルがありますが、特に「純文学」以外の娯楽性の高いジャンルを総じて「大衆文学(娯楽・エンターテイメント小説)」といいます。
こちらの記事もおすすめ
簡単でわかりやすい!「小説」と「ラノベ」の違いとは?「文庫本」との違いや特徴も雑学マニアが詳しく解説
「純文学」とは?
文脈によっては、単に「文学」と言って「純文学」を指す場合もあります。純文学というのは小説のカテゴリーの1つ。明治時代の「言文一致運動(文章の言葉遣いを話し言葉に一致させようという運動)」後の作品で、作者が自己の内面を読者におもねることなく表現した芸術性の高い小説を指します。「学問のための文章でなく美的形成に重点を置いた文学作品」ともいわれますね。
「文学とは何か、文学とはどうあるべきか」ということを作家それぞれが追求した作品が純文学と言えるでしょう。
\次のページで「「小説」と「純文学」の特徴」を解説!/